働く女性が共感&癒やされる。総合電子書籍ストア「ブックライブ」のプロ書店員が厳選した「令和の今こそ読みたいお仕事マンガ」とは?
- マイナビウーマン |
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みなさんは“働く”がテーマになった「お仕事マンガ」を読んだことがありますか? お仕事マンガは、自分が働いている業界とは全く違う業界が舞台になった作品を手に取れば、知らないお仕事を擬似体験することができます。反対に、自分と似た境遇の主人公の作品を手に取れば、自分の中で言語化できなかったモヤモヤが、さっとなくなることもあります。
今回は日本に数ある名作お仕事マンガの中から、年間2,000冊のマンガを読破し続ける総合電子書籍ストア「ブックライブ」の書店員すず木さんに、働く女性におすすめのお仕事マンガを紹介してもらいました。令和の価値観にフィットし、私たちの背中を押してくれるベストなお仕事マンガとは?
■お仕事マンガを読むと、女性の生き方の変遷が分かる!?
今回、お仕事マンガをセレクトしてくれたすず木さんは、総合電子書籍ストア「ブックライブ」に並ぶ作品のラインナップを考えるプロ書店員さん。大好きなマンガに関わるお仕事は、今年で20年目なのだそう。
「ブックライブ上に並ぶ作品は、ほとんどに目を通していると言っても過言ではありません。配信されたばかりの新作マンガはすべて目を通し、選りすぐった作品の選書記事も執筆しています」
ジャンル問わず色々なマンガを読むという、すず木さん。今回はその中でも、時代を越えて人気を集めている女性向けのお仕事マンガについて教えていただきました。
「女性向けお仕事マンガの面白いところは、その時代を生きる女性の働き方が大きく反映されている点です。例えば1988年に連載がスタートした『悪女(わる)』(深見じゅん・講談社)は、連載が終了して25年経ってから2度目のテレビドラマ化をしたほどの人気作です。平成初期の頃はまだ女性が“寿退社”するのが当たり前の時代で、お仕事マンガも恋愛色が強かったようですね」
『悪女(わる)』は今も人気が根強く、1992年と2022年の2度に渡りドラマ化されています。1985年の男⼥雇⽤機会均等法の施⾏によって⼥性の社会進出が注⽬された時代を背景に、落ちこぼれ新⼊社員の主⼈公が会社のロビーで⼀⽬惚れした男性に近づくため、出世をして⼈事課⻑になることを決意するストーリー。様々な偏⾒や困難に直⾯しながらも、芯を強く持つ⾃由奔放な⼥性像が描かれました。
「平成中期になると『サプリ』(おかざき真里・祥伝社)、『働きマン』(安野モヨコ・講談社)など、好きなことを仕事にしたり、忙しい会社でバリバリ働いたりするキャリアウーマンが登場するマンガが人気を集めます。女性も働くのが当たり前の世の中が到来しはじめ、男性に頼らず生きていく強い女性の姿に憧れた女性も多かったと思います」
「『サプリ』は広告代理店、『働きマン』は週刊誌の編集部が舞台となり、社会の中で自分のポジションを確立していく女性が描かれました。特に『サプリ』では、ハイヒールでメイクをバッチリ決めた女子力の高い女性たちが働く姿に背中を押されます。会社での扱われ方、ハラスメント気質のある社員のあしらい方など、現在の私たちでも共感できるポイントもありながら、多彩な女性キャラの中から自分のロールモデルを探すこともできる良作です」
お仕事マンガは、当時の時代性を色濃く反映していることが分かります。それでいて今読み返しても共感できる教訓があり、多様な人生を擬似体験できることから、連載終了から時間が経っても売れ続けているのだそう。
■今人気の女性向けお仕事マンガも共感性たっぷり
すず木さんいわく、お仕事マンガは「その時代に働く女性が共感できる設定」の作品に人気が集まるのだそう。では、私たちが生きる今……令和のお仕事マンガは、どんな作品が人気を集めているのでしょうか。すず木さんのお話を聞いていくうちに、働く私たちが今、思わず共感してしまうテーマ像も見えてきました。
「平成後期は『逃げるは恥だが役に立つ』(海野つなみ・講談社)や『東京タラレバ娘』(東村アキコ・講談社)など、仕事と恋愛のバランスをどうとるか悩む女性たちが登場するマンガが共感を集めました。そして令和の今も、その潮流は続いています」
『逃げるは恥だが役に立つ』が人気を集めた2010年代は、過酷な労働環境が問題視されるようになり、⾃分のペースで働くことを重視するキャリア観の変化が⾒られるようになりました。周囲の顔⾊ばかりを気にして⽣きてきた主⼈公が、ありのままの⾃分を受け⼊れ、成⻑していく姿に⼥性の共感を集めました。 また、主人公女性が実践した“契約結婚”も話題に。コスパの良さを目指す結婚生活の中で、自然とパートナーとの距離を縮めていく主人公の姿が共感を集めました。
「仕事は忙しく、恋愛で癒やされたいけれど、運命のパートナーを探すことに難しさを感じる人も多いのではないかと思います。だけど、本当は自然に恋愛をスタートさせたい……令和のお仕事マンガは、そんな現代女性の癒やしになり、仕事や恋を前向きに頑張りたくなるような作品が人気を集めています。『カノジョは今日もかたづかない』(加納梨衣・祥伝社)や『青の花 器の森』(小玉ユキ・小学館)など、仕事に邁進する主人公たちが、生活に光を灯してくれるような自然な恋を仕事と並行してスタートさせていくマンガが人気です」
『カノジョは今日もかたづかない』は、忙しく働きながらも周囲からは羨望を集める「キラキラ女子」な主人公が、家を片付けられないことにコンプレックスを抱いています。ベランダから見える“ていねいな暮らし”を送る部屋に憧れるも、そこに住むのは同じ職場の男性だと分かり、自然と交流が深まっていきます。
『青の花 器の森』は、長崎・波佐見で地元の伝統工芸である波佐見焼の絵付けを仕事にする女性が主人公の作品。ひょんなことから自身を否定するような器を作る男性と出会い、仕事でもプライベートでも、男性に大きな影響を受けるようになります。
「今人気を集めている令和のお仕事マンガには、多様なワークライフマネジメントのカタチが描かれています。仕事はしなければいけないし、恋愛は難しいけれど、そのどちらも人生からは切り離せないというメッセージ性を感じます。恋愛と仕事、どちらかに依存するのではなく、どうバランスを取って生きていくのかが、令和を生きる女性たちのテーマであると言えます。
その一方で、歳上の“スパダリ”に溺愛される『ラブファントム』(みつきかこ・小学館)なども人気です。私自身もそうですが、現代女性たちも心の奥底では、恋愛やあたたかい人間関係に癒やされたいと思っているのでしょうね」
■好きな時に、好きな感想を持てる。自由さこそマンガの魅力
すず木さんの言う通り、たしかに私たちの生活は忙しく、結婚が当たり前の時代ではなくなった今、恋愛のハードルもどんどん上がっているように感じます。だけど、どちらか一方を選んで生きることも難しい……そんな私たちの悩みを見透かすかのように、人気のお仕事マンガの主人公たちも、時に苦労しながら、どうにか人生のバランスを取って生きています。
それは過去の名作お仕事マンガも、今をときめく令和のお仕事マンガも同じ。恋をしながら仕事をし、幸せのカタチを模索していくキャラクターたちを見ていると、明日を生きる勇気をもらえるような気がします。
「マンガのキャラクターたちも、私たちと同じように思い悩んでいます。失敗することもあるけれど、それでもストーリーは進んでいきます。共感してもいいし、反面教師にするのもいい。そんな自由さがあるからこそ、マンガは私たちに勇気を与えてくれるんだと思います。自分と年齢や環境が近い主人公が登場するマンガを選ぶと、参考になる部分が多いのでオススメです。
マンガは読み方も、読むタイミングも自由なので、スキマ時間で読み始めたり、読み返したりできるところもメリットの一つです。電子書籍は特に気軽なので、誰かに会うほどの心や時間の余裕がない時、これからの人生になんとなくモヤモヤした日など、気軽に手に取ってみてもらえたらたら嬉しいです!」
(取材・文:ミクニシオリ、撮影:渡会春加)
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