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「赤いクルマ」人気減速のナゼ 勢い「一段落した感」 青に押される背景

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  • 乗りものニュース
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クルマのボディカラーは白、黒、グレー、シルバーの無彩色が多くを占めますが、有彩色では定番だった赤が青に押されています。背景には技術面の変化もあるようです。

「変化がなくなっている印象」の赤

 クルマのボディカラーは白、黒、グレー、シルバーの無彩色がほとんどを占めますが、有彩色のなかでは2010年代後半頃から青の人気が高まる一方で、相対的に赤が押されています。

 自動車用塗料を製造するドイツのBASF社が2020年1月に発表したレポートによると、2019年に世界で製造された新車のうち有彩色が使われている割合は約2割、うち青が最多で9%、赤が7%と続きます。2017年の時点では赤と青ともに7%でしたが、青が年々、ポイントを上げているのです。

 この傾向は、アメリカのアクサルタコーティングシステムズが発表するカラーレポートでも同様。2015年までは赤が青を上回っていましたが、2016年はほぼ拮抗し、2017年以降は青が上回りました。

Large 200928 red 01赤いクルマと青いクルマのイメージ。いずれもロータス「エリーゼ」(画像:Michael Steven Van Schoonderwalt/123RF)。

 日本の自動車メーカーで近年、赤に注力してきたメーカーといえば、マツダでしょう。いまでもウェブサイトで全車種が並んだカーラインナップの画面を見ると、すべて赤の塗色で統一されています。

 その一方、BASFジャパンのカラーデザイナーである松原千春さんによると、青が2010年代中盤から拡大傾向にある一方で、赤については「世界的に人気がピークを過ぎ、減っているというよりは、あまり変化がなくなっている印象」なのだとか。その理由を次のように話します。

「一つには、有彩色のなかである程度のシェアを獲得し、市場でもかなり見慣れてきました。もともと赤は、個性的な色で、購入するユーザーも特別な思いで赤を選んで所有している方が多く見られます」(BASFジャパン 松原さん)

 だからこそ、そういったユーザーが運転していて、前にも後ろにも鮮やかなレッドが走るのを見かけると、「個性的な価値が弱くなった印象を受け、次に購入するクルマには別の色を求めることもあるでしょう」ということです。

受け入れられてきた個性的な赤 「一段落した感」

 元来、赤は伝統的なカラーの一つだと松原さんは話します。

「高い性能をイメージするスポーティーさが表現できる鮮やかな赤は、際立つ華やかさで、スポーツカーに情熱的で特別な魅力を添えてきました。自動車に走りのこだわりを持つユーザーや、小型でも存在感のある個性を求めるユーザーには、いつの時代も求められてきました」(BASFジャパン 松原さん)

 そして10年くらい前から、国内外を問わず様々なメーカーが鮮やかなメタリックやパールの赤色の開発に力を入れてきたといいます。それまでの赤から鮮やかさを高め、ユーザーにも一目でわかるほど違う赤が、量産カラーとして市場投入されてきたそうです。

 たとえばマツダが近年展開している「ソウルレッド」と呼ばれる赤。これはマツダが「色も造形の一部」と捉え、塗料メーカーや生産技術、ボディのデザインや設計部門までが一丸となって生み出したものです。2012(平成22)年から市場投入し、翌年の東京モーターショーでは展示車種をソウルレッドで統一するなどして注目を集めました。

Large 200928 red 022012年の3代目「アテンザ」から導入された「ソウルレッドプレミアムメタリック」(画像:マツダ)。

 松原さんは、「顔料、塗料や塗装などのあらゆる技術を見直し開発された赤が、通常の色よりも高いオプショナル価格で販売されたにも関わらず、ユーザーはそれでも魅力を感じて赤を購入してきた」といいます。

 こうして、鮮やかな赤をまとったクルマが街にあふれ、現在では世界中に行きわたり、「技術開発も一段落した感」があるということです。

マツダも別色を展開 「Z」は黄色 コロナでどう変わる?

 マツダは、オプショナル価格の「匠塗」シリーズとしてソウルレッドに加え、2016年から「マシーングレープレミアムメタリック」を展開、さらに2019年発表の「マツダ3」からは、車種発表会などで「ポリメタルグレーメタリック」も打ち出しています。

 またスポーツカーでは特に定番といえる赤ですが、たとえば2020年9月に発表された日産の新型「フェアレディZ」プロトタイプでは、黄色が打ち出されました。

 松原さんによると、全般的に赤いクルマが増加したことで、イメージカラーに設定してもあまり目立たず、あえてあまり見かけない色をイメージカラーにして特別感を表現する傾向もあるとのこと。また、赤よりも個性が強い黄色などは、これまで敬遠されがちだったものの、最近はユーザーが自分らしさや好みを反映させたものを求める傾向があり、新しい価値観を持つユーザーに受け入れられていくのではないかといいます。

Large 200928 red 03「マツダ3」で打ち出された「ポリメタルグレーメタリック」(2019年1月、乗りものニュース編集部撮影)。

 こうした傾向は、新型コロナウイルスの影響で変化するのでしょうか。松原さんは、新型コロナが世界中の人々の生活を変え、価値観に影響を及ぼしているといいます。

「新型コロナは、人間が生きる上で必要な生理的欲求や安全欲求まで脅かしています。こういった状況下では、一般的に人々は保守的になり、安心できる色、目立ちすぎない色、心地よい色など、少し落ち着いた印象の色を求める傾向があります。一方で、低迷する時代には、不安や閉塞感を払拭し、前向きになりたいという反動も現れてきます」(BASFジャパン 松原さん)

 実際にコロナ禍でも、自分らしい生活を楽しもうとする人々も多く見られ、総体的には前向きなムードであると感じているとのこと。そうしたなかで赤は、所有する満足度を高め、愛着をもって乗れるクルマとして、日常に彩りを添えてくれるといいます。「そういった意味で、『クルマくらいは明るく華やかにしたい』と思うユーザーに、赤は好まれるかもしれません」と話します。

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