名機の“皮を被った” 「謎の中国旅客機」その内部をついに捉えた! 「ただのパクリ機じゃない」と言えるワケとは
- 乗りものニュース |

中国初の国産旅客機C909
近年、国際航空マーケットで注目を集めている中国の航空機メーカーCOMAC(中国商用飛機)。現在ではナローボディ(単通路)機である「C919」を就役させ、より大型の300席クラスの「C929」の開発を進めていますが、同社の最初の中国国産旅客機は、国内運航を想定した小型リージョナルジェット機である「C909(旧称ARJ21)」でした。
シンガポール・エアショー2026に展示されたトランスヌサ航空のC909(布留川 司撮影)。
2026年2月にシンガポールで開催された「シンガポール・エアショー2026」では、C909で商業運行をおこなっているインドネシアのトランスヌサ航空が実機を会場に持ち込み展示しました。そこで筆者は同機の内部見学会に参加し、日本では見かけることのない中国初リージョナルジェット機の細部を見ることができました。
C909の外見的な特徴は、機体後部の垂直尾翼がT字型になっており、双発のエンジンも主翼ではなく胴体後部に取り付けられていることです。この形式はアメリカのマクダネル・ダグラス社の旅客機「DC-9/MD-80」シリーズとよく似ています。
じつは中国にはかつてSAMC(上海航空機製造)という航空機製造工場が存在し、そこではマクダネル・ダグラス社のMD-80シリーズ(MD-82/83/90)の機体を中国国内でライセンス生産していたことがあります。同社は2008年にCOMACが設立すると、政府による航空機産業の統合化によってCOMACの傘下となり、このような過去の事例から、C909をMD-80シリーズのコピー機と考える人々も多いようです。
しかし、実機を実際に見てみると、C909にはこの機体独自の特徴が数多くありました。
C909はFBW対応で主翼も新設計
C909の開発において、SAMC時代にMDシリーズ機のライセンス生産で得た知識や経験が使われているのは間違いないようです。ただし、それは単純なコピーではなく、C909独自の技術が盛り込まれています。
一番の違いはコックピットと飛行制御システムで、C909ではアナログ計器ではなく、ディスプレイ中心のグラスコックピットを採用しており、操縦システムも電気信号と油圧アクチュエーターで操縦するFBW(フライ・バイ・ワイヤ)が採用されています。
MDシリーズはFBWが民間機で普及していない1980年代に開発されたため、操縦装置は物理的に繋がったメカニカルリンク方式でしたが、C909はより新しい航空機として、現代機基準のFBWとグラスコックピットとして設計されたのです。
また、機体全体の形こそMDシリーズ機と非常によく似ていますが、主翼については新規に設計された新しいスーパークリティカル翼が採用され、これによって巡航速度の向上と燃費が改善され、また中国国内での運用に適した高温・高地での短距離滑走にも対応できるようになりました。
つまり、C909という旅客機は、MDシリーズのノウハウや設計思想を受け継いでいるものの、そこには現代旅客機としての新しい技術が盛り込まれており、純粋なコピー機や後継機とはいえない、独自に進化した機体だといえるでしょう。
国産機を目指した最初の一歩
C909は中国航空機メーカーにとっては最初の国産旅客機ともいえる存在ですが、それゆえに多くの苦労があったのは事実であり、MD-80シリーズとの類似性もその表われだともいえるでしょう。
シンガポール・エアショー2026に展示されたトランスヌサ航空のC909(布留川 司撮影)。
実際、C909は中国製といいつつも、構成部品の多くは外国製品を輸入して生産されています。エンジンはGE エアロスペース社のCF34-10Aで、コクピット周りのアビオニクスはロックウェル・コリンズ社製。新しいスーパークリティカル翼の設計も、ウクライナのアントノフ社が行なっています。
機体フレームと最終組み立ては中国国内で行なわれていますが、サプライチェーンの多くは欧米企業に大きく依存しており(一部は中国国内企業への切り換えが進行中)、じつは中型機であるC919もこれは同様です。
このことから、COMAC社と中国の旅客機開発能力に疑問を持つ人も多く、海外での商業運行に必要な欧米の形式証明(TC)の取得もできていないことも問題視されています。
しかし、現時点で世界的に見ても民間旅客機を生産・新規開発できている会社は数社しか存在しておらず、そこに新しい企業として参加するのは簡単なことではありません。
C909やC919の現状は中国独自開発とはいえない部分も多いですが、今後の国産化と技術の蓄積のための途中と考えれば、COMACと中国の航空産業は決して過小評価すべきではないでしょう。
C909は、それまで国産旅客機の開発ノウハウの無かった中国の航空産業にとって、「0を1にするための機体」だったといえるでしょう。
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