【オーブンレンジ】使用中に底面の「耐熱ガラス」が破損…なぜ? 国民生活センターが調査結果を公表
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オーブンレンジの使用中に庫内底面の耐熱ガラスが破損した事例について、国民生活センターが10月30日に商品テストの結果を公表しました。
庫内の汚れが原因で破損した可能性
国民生活センターは、全国の消費生活センターなどで受け付けた商品などに関わる苦情相談の解決のために、商品テストや商品などに関する技術相談を行っています。
同センターによると、今回の調査は、「オーブンレンジを使用していたところ、庫内底面の耐熱ガラスが破損した。破損した原因を調べてほしい」という依頼を受けて実施したということです。
破損した製品(以下、当該品)は電子レンジ機能とオーブン機能を備えたオーブンレンジで、庫内底面のガラスには、広い範囲で破損や亀裂が生じていたといいます。使用期間は3年ほどで、庫内上部および底面において、使用に伴う汚れが付着していたということです。
調査内容は次の通りです。
【調査内容】
・当該品から破損していた庫内底面のガラスを取り外し、破断面を観察し、破断の起点や伝播方向を確認した結果、破断の起点は中央からやや右奥側の表面上と考えられ、そこから破断が奥側と手前側に伝播していったと考えられた。
・破断の起点部を確認すると、直径約2ミリ、深さ約1ミリの球状の凹みが見られ、熱的な応力の負荷や静的な疲労などで破損した際の特徴的な破面模様である鏡面域が見られた。
・凹みは、電子レンジによる加熱の際、マイクロ波によって庫内底面のガラスに付着した食品などの炭化物やアルミホイルなどの導電性の異物から火花が生じ、局所的に過熱されるなどして生じた可能性が考えられた。
・当該品の破断面に対し、ひずみ検査器を用いて観察したところ、物理強化加工が確認できたことから、強化ガラスであると考えられた。
国民生活センターはこれらの結果を踏まえ、「当該品の庫内底面のガラスは、電子レンジ使用時の局所的な過熱によって、深さ約1ミリの凹みが生じ、その凹みによって強化ガラスの応力の均衡が崩れたことで破損したものと考えられた」と結論づけています。
そこで、同センターは「電子レンジ使用の際、庫内に汚れが残っていると、そこにマイクロ波が集中して火花が生じることがあります。庫内底面のガラス上で火花が生じると、それによって庫内底面のガラスの破損につながる可能性があります」と注意喚起。
その上で「庫内が汚れた場合は取扱説明書に従って、その都度拭き取るなどの手入れをするように心掛けましょう」と呼び掛けています。
オトナンサー編集部
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