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シニア世代は「格好の標的」…親に「スマートデバイス」を贈るときの“見落としがち”セキュリティーリスク【専門家解説】

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親にスマートデバイスを贈るとき、注意すべきことは? ※画像はイメージ
親にスマートデバイスを贈るとき、注意すべきことは? ※画像はイメージ

「健康に気を使ってほしい」「暮らしがもっと便利になるように」。そんな思いから、母の日や父の日にスマートウォッチやスマートスピーカー、スマートイヤホンを贈る人もいるでしょう。健康管理や暮らしの快適さをサポートするこれらのデバイスは、高齢の親世代にも人気が広がっています。一方で、こうした便利なスマートデバイスには、思わぬセキュリティーリスクが潜んでいることも忘れてはいけません。

“便利さと安心”を一緒に贈るために必要なこととは――。スマートデバイスをシニア世代にプレゼントするときについ見落とされがちなリスクと、家族で簡単に実践できるセキュリティー対策について、個人向けセキュリティーサービスを提供するNordVPN(オランダ)の最高技術責任者であるマリユス・ブリエディスさんに教えていただきました。

なぜ「セキュリティー意識」が欠かせないのか

 スマートウォッチで健康を管理したり、スマートスピーカーで家電を操作したり、スマートイヤホンでニュースをチェックしたり……かつては「若い世代のもの」と思われていたスマートデバイスが、いまやシニア層の間でも急速に普及しつつあります。操作が簡単であることに加え、健康意識の高まりや、非接触での操作ニーズの増加も、利用を後押ししているようです。

 母の日や父の日といった節目の贈り物として、子ども世代が親にスマートデバイスを選ぶケースも珍しくありません。健康管理や生活の質向上に役立つアイテムとして注目される一方で、隠れたリスクへの注意が欠かせません。

「スマートデバイスは、十分なセキュリティー対策が施されていないことが専門家の間で広く知られています。『スマートデバイスの“スマート”は使い勝手の話であって、安全性の話ではない』と揶揄(やゆ)されるほどです。そのため、家庭に導入する際は慎重な判断が求められます。ネットワーク全体を危険にさらすリスクがあるからです」と、ブリエディスさんは指摘します。

 若い世代に比べ、シニア世代はネットリテラシーに差があり、サイバー犯罪者にとって“格好の標的”になりかねません。だからこそ、シニア世代にはスマートデバイスの安全対策が求められています。

シニア世代が直面しやすいスマートデバイスのリスク

 テクノロジーを味方につけるには、利便性の裏側にあるリスクにも目を向ける必要があります。特に、デジタル機器の扱いに不安を感じている人にとっては、リスクを理解することが安全への第一歩です。

 まず心配されるのが、音声アシスタントによるプライバシーリスクです。

 スマートスピーカーや一部のスマートウォッチには「常時聞き取り機能」が搭載されており、ユーザーが意図せず発した言葉や会話の内容が、自動的にクラウドに送信されることがあります。設定を見直さないまま使用を続けると、個人情報や家族構成、行動パターンなど、重要な情報が収集・分析されてしまうリスクが高まります。

 次に、悪質なアプリに不必要なアクセス権を与えてしまうリスクも見逃せません。

 スマートウォッチやスマートイヤホンを連携させるためにインストールしたアプリの中には、必要以上の権限を要求するものも存在します。例えば、位置情報や連絡先データ、通話履歴などへのアクセスを許可してしまうと、悪用されるリスクが一気に高まります。

 NordVPNの調査によると、日本人の18%が「長い利用規約を読むのは時間の無駄」と考え、アプリやオンラインサービスの利用規約を一切確認していないことが分かっています。

「多くのユーザーは利用規約を読まずにアクセス許可を与え、気付かぬうちにアプリによるスパイ行為を許している可能性があります。こうした行為は、データ漏えいや個人情報の盗難につながり、結果的に自分の不利益となる形で悪用される危険があるのです」と、ブリエディスさんは警告します。

 さらに、脆弱(ぜいじゃく)なパスワードや初期設定を放置することによるリスクも深刻です。

「1234」や「password」など、推測しやすいパスワードをそのまま使い続けると、第三者による不正アクセスを招く恐れがあります。特にスマートスピーカーやカメラ付きデバイスでは、侵入されれば室内の様子まで盗み見られる可能性があります。

 そして近年増えているのが、偽のアップデート通知やフィッシング詐欺による被害です。

「ソフトウェアのアップデートが必要です」「セキュリティー強化のため今すぐインストールしてください」といった本物そっくりの通知にだまされ、個人情報やクレジットカード情報を抜き取られるケースが後を絶ちません。特にシニア世代は警戒心が薄れがちで、狙われやすい傾向にあります。こうした危険を防ぐには、使う前にリスクを知り、適切な設定と、困ったときに相談できる環境を整えておくことが不可欠です。

すぐ実践!「デバイス別セキュリティー対策ガイド」

 スマートデバイスは、正しく設定して使えば、安心して生活をサポートしてくれる心強い存在です。ここでは、ブリエディスさんが提案する、代表的なデバイス別「すぐに実践できるセキュリティー対策」をご紹介します。

【スマートウォッチの場合】

スマートウォッチを使用する際は、購入後の初期設定を必ず家族と一緒に行いましょう。パスワードの設定や、同期するアプリの選定に加えて、健康データの取り扱いに関する設定も慎重に見直すことが大切です。また、インストール済みのアプリのアクセス権限をチェックし、必要以上に個人情報へアクセスできないよう調整しておきましょう。

【スマートスピーカーの場合】

スマートスピーカーを使う際は、「常時聞き取り機能」がオンになっていないかを確認しましょう。必要がなければオフに設定し、プライバシーを守る意識を持つことが大切です。さらに、音声アシスタントに蓄積される履歴データは定期的に削除することで、万が一の情報流出リスクを最小限に抑えられます。

【スマートイヤホンの場合】

スマートイヤホンに関しては、公共の場では、Bluetoothを“必要なときだけ”オンにする習慣をつけましょう。常時オンの状態を避けることで、第三者による不正アクセスのリスクを低減できます。

また、ソフトウェアアップデートも慎重に行うことが大切です。怪しいアップデート通知には安易に応じず、必ず公式アプリや正規サイトを通して更新するようにしましょう。

 デジタル機器に不慣れな人にとって、初期設定やトラブル対応はハードルが高いもの。だからこそ、スマートデバイスを贈る際には、一緒に初期設定を行い、パスワードやアプリ権限を見直すことが重要です。そして、「困ったときはすぐに連絡してね」と一言添えるだけで、ぐっと安心感が増します。

 使う人の安心まで考えることが、本当に“スマート”な贈り方。スマートデバイスを贈るその日に、デジタルの安全対策も一緒に届けてみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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