2024年は「うるう年」 “2月29日”生まれは、いつ歳をとるの? 法務省に聞いてみた
- オトナンサー |
2024年は「うるう年」に当たるため、2月は29日あります。うるう年は基本的に4年に一度のため、2月29日に生まれた人は、理論上、4年に一度しか誕生日を迎えないことになります。そのため、SNS上では「4年に1回しか誕生日を祝ってもらえないのだろうか」「4年に1回しか歳をとらないのかな?」などの声が上がっています。
2月29日生まれの人は法律上、いつ歳をとるのでしょうか。法務省の担当者に聞きました。
「2月28日午後12時」に歳をとる
現在、日本を含む多くの国で使われている暦は「グレゴリオ暦」です。国立天文台の公式サイトによると、グレゴリオ暦では「西暦年号が4で割り切れる年」がうるう年に該当しますが、この例外として、「西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年」は平年になるということです。
例えば、西暦2016年、2020年、2024年は4で割り切れるため、うるう年ですが、西暦2100年、2200年、2300年は、100で割り切れて400で割り切れないため、平年となります。西暦2000年、2400年は、100でも400でも割り切れるため、うるう年となるということです。
では、うるう年の2月29日に生まれた人は、いつ歳をとるのでしょうか。法務省に問い合わせると「法律上、2月28日午後12時に歳をとります」と返答がありました。
その理由について、担当者は「年齢計算ニ関スル法律」と民法143条を根拠に挙げました。年齢計算ニ関スル法律では、「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」「民法第百四十三条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス」と定められています。つまり、「出生日(誕生日)を1日目として年齢計算に含める」「民法143条の規定を年齢の計算に準用する」ということです。
また、民法143条2項では、次のように定められています。
【民法143条2項】
週、月または年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月または年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月または年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
例えば、3月2日が誕生日の人の場合、3月2日を起算日とし、翌年の3月1日に1年が満了することになるため、法律上、同月1日午後12時になったときに歳をとります。
ただ、2月29日が誕生日の人の場合、うるう年のときは起算日を2月29日、満了日を翌年2月28日として年齢を計算することができますが、平年のときは2月は28日までしかなく、起算日が存在しない状態です。
この場合は民法143条2項の「最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する」に基づき、2月28日を満了日として年齢を計算します。そのため、2月29日生まれの人は、うるう年、平年を問わず、2月28日午後12時になったときに歳をとるということです。
平年のときに2月29日生まれの人に誕生日プレゼントを贈りたい場合、2月28日ではなく3月1日に渡すのが最適かもしれません。
オトナンサー編集部
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