空飛ぶクルマは失速しても「ドローン見本市」は大盛況! “海外勢”が大挙して出展 日本に猛アピールの国とは?
- 乗りものニュース |

「空飛ぶクルマ」は失速も…「ドローン」は大盛況!
2026年6月3日から5日の3日間、千葉市の幕張メッセで、「ジャパンドローン2026」が開催されました。一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が主催するドローンとそれに関連する通信や保険などのサービスに関する展示や講演を行うイベントです。
ジャパンドローン2026の会場全景。2025年時に比べて盛況を極めていたように感じられた(竹内 修撮影)
JUIDAは2022年から、いわゆる「空飛ぶクルマ」などの関連イベント「次世代エアモビリティEXPO」をジャパンドローンと併催しています。空飛ぶクルマは2025年に開催された大阪・関西万博で商業運航が計画されていたこともあって、第1回目の「次世代エアモビリティEXPO」はそれなりに盛り上がっていた印象でした。
しかし、大阪・関西万博での商業運航が見送られるなど空飛ぶクルマは社会実装が進まず、2025年に開催されたジャパンドローン/次世代エアモビリティEXPOでは関連の展示が尻すぼみになり、いささか盛り上がりに欠けていたという印象を筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は受けました。
その2025年のイメージで6月4日に取材へ行った2026年のジャパンドローンは、筆者の想定を大きく上回る大盛況で、やや面食らってしまいました。
開催初日の6月3日は台風6号が関東地方を直撃し、午前中の展示会公開や講演会などはすべてキャンセルされてしまったため、実質2日半のイベントだったのですが、来場者数は2025年の2万3049人に対して2万70人と健闘しており、平日開催のイベントとしては成功と言って差し支えないと筆者は思います。
海外勢が盛り上げ役に
ジャパンドローン2026では空飛ぶクルマ関連の展示が減り、防衛や通信、インフラ整備などで社会実装が進んでいるドローンを含めた各種無人機に関する展示や講演が増えました。既に仕事で無人機を使っている実務者に高い関心を示せたことが、成功の大きな要因だと思いますが、海外勢の盛り上げによる効果も小さくは無かったと筆者は思います。
この展示会では過去にも、アメリカのジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズが大型の遠隔操縦航空機システムの実大モックアップを展示したことがありましたし、ビジネス、ホビーの両面で世界のドローン市場をリードする中国のDJIが展示を行うなど、国際色豊かなイベントではあったのですが、ジャパンドローン2026では超大国のメーカーではなく、意外な国々が盛り上げていました。
政府をあげて出展していた「台湾」
ジャパンドローン2026を盛り上げた海外勢の一つが台湾です。台湾は2025年にも、大手無人機メーカー「サンダータイガー」など複数の企業が出展していました。今回はさらに、外交部(外務省)や経済部(経済省)の支援の下、海外の市場開拓を目指す台湾の無人機関連企業でつくる「台湾卓越無人機海外商機聯盟」(TEDIBOA)や「台湾無人機協会」が大面積のパビリオンを設けて、サンダータイガーを含む28の企業と団体が、製品とサービスのアピールを行っていました。
ベトナム、ウクライナも存在感
ベトナムも大面積のパビリオンを出展して、自国製品のアピールに努めていました。
筆者は2022年にベトナムの首都ハノイで開催された防衛装備展示会「ベトナムディフェンス2022」を取材した際、ベトナム企業の方々が口々に「たしかに私たちはドローンなどの分野では後発国だが、電気機器や航空機部品と同じように、勤勉な国民性を活かして必ず先進国に追いついてみせる」と語っていたことが印象に残っています。
筆者は4年ぶりにベトナム製のUAS(無人航空機)システムを見たのですが、このレベルなら彼らが2022年に語っていたように、世界市場のメインプレイヤーになる日も遠くないのではないかと思いました。
さらに、ウクライナの大手防衛用ドローンメーカー「ゼネラル・チェリー」も出展していました。同社のブースはひときわ盛況を極めていたため、あまり突っ込んだ話は聞くことはできなかったのですが、担当者は「ウクライナには4年に及ぶロシアとの戦いで得た経験があり、日本には技術力がある。ドローンの開発・製造で協力して、Win-Winの関係を築きたいと述べていました。
毎年開催される「意味と価値」
日本では4年に1回「国際航空宇宙展」、2年に1回、防衛総合イベント「DSEI Japan」が開催されています。開発のスパンの長い有人航空機や大型の無人機はこれらで十分にアピールできるのでしょうか、開発スパンが短く、すぐに技術革新が進む小型の無人機のアピールには、少し間が空きすぎているのかもしれません。
台湾パビリオンでは経済部が後援していることがアピールされていた(竹内 修撮影)
タイやインドネシアなど、隔年で大規模な防衛関連イベントを開催している国々では、イベントが開催されない年に、無人機に特化したイベントを開催するようになっています。ジャパンドローンが毎年開催される意味と価値は、国内外の企業や団体に、最新の技術をアピールする場所を提供するためにあると筆者は思います。
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