大迫敬介、19歳で代表デビューも広島で失った出場機会。今こそ若き守護神最大の強みが試される【コパ・アメリカに挑んだ若き日本代表の今(4)】
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コパ・アメリカ2019(南米選手権)で、GK大迫敬介は19歳にして代表デビューを果たした。しかし大会後の大迫は、所属するサンフレッチェ広島で出場機会を得ることができていない。それでも、川島永嗣にその潜在能力を評価される若き守護神はクラブでの出場機会を狙いながら、代表定着への決意を強固にしている(取材・文:元川悦子)
コパ・アメリカ後に失った出場機会
コパ・アメリカ2019(南米選手権)で、GK大迫敬介は19歳にして代表デビューを果たした。しかし大会後の大迫は、所属するサンフレッチェ広島で出場機会を得ることができていない。それでも、川島永嗣にその潜在能力を評価される若き守護神はクラブでの出場機会を狙いながら、代表定着への決意を強固にしている(取材・文:元川悦子)
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「(大迫敬介と松本泰志が出ていない理由?)一言で言えばコンディション。彼らはコパ・アメリカ(南米選手権)で大きな経験をしてきたと思いますけど、我々もACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)を含めていろんな経験をしてきた。代表と言えどもポジションを取るのは簡単じゃない。そういうことです」
サンフレッチェ広島の城福浩監督が19日の松本山雅戦後に語気を強めた通り、コパ・アメリカ参戦組の2人は帰国後、出場機会をコンスタントに得られていない。
とりわけ、19歳の若き守護神・大迫はチリ戦に抜擢されるほど、日本代表の森保一監督からも認められている逸材だが、直近のJ1では2試合連続でベンチ。コパ期間を含めると5試合出場から遠ざかっている。林卓人、中林洋次ら年長GKとのポジション争いはやはり熾烈で、その壁を破るのに苦労している様子だ。
「(代表から)帰ってきてポジションがあるとは思ってなかったですし、出られない間に(林)卓人さんだったり他のGKも準備していた。そう簡単に奪えるポジションではないですし、GKのレベルも高いので、ひたすら日々の練習からアピールするしかないと思います」と本人は神妙な面持ちで言う。
それでも、「1回挫折して、『また代表に戻るんだ』って強い思いを忘れずにずっとやり続けることがと大切」と言うほど、本人はどこまでもポジティブだ。広島の関係者も「あいつはどんな時も下を向かずにやれる選手」と話すくらい、メンタル的に打たれ強いところがある。それが大迫敬介の最大の強みと言っていい。
川島永嗣が話す大迫敬介の「可能性」
彼の粘り強さとタフさは鹿児島県出水市で過ごした少年時代からの積み重ねの賜物だろう。中学まで地元で過ごした大型守護神は高校進学と同時に広島ユース入り。高1の段階からトップチームのキャンプにも参加している。高2の時には高円宮杯プレミアリーグウエストを制し、青森山田高校とのチャンピオンシップで敗れたものの、MIPを獲得。2018年からトップに昇格している。
昨季はJ1出場はなかったものの、今季は開幕戦となった2月23日の清水エスパルス戦から正守護神の座を確保。序盤戦の広島の快進撃を最後尾から力強く支えた。それが森保監督の高評価につながったのは間違いないだろう。
「敬介は普通の日本人にはない体の強さを持っているし、技術的にも高い。気持ちもメンタル的にもいいものがある。しかも19歳ですからね。僕が19歳だった時よりどう考えても技術的にしっかりしている。ホントに可能性ありますよね」と6月にキリンチャレンジカップ2連戦とコパ・アメリカで約3週間、一緒にトレーニングした川島永嗣も驚き半分に話していた。そういう若手GKの出現に、日本サッカー界全体が大きな期待を抱いたに違いない。
「このままじゃダメだなと強く思った」
初キャップを飾ったチリ戦は0-4という厳しい結果を余儀なくされた。
「自分が10代でA代表として出られたのは嬉しいですけど、今日、現実を見せられた。(アレクシス・サンチェスなど)テレビで見ていた選手と対戦して、世界のレベルを知ったし、自分がやっているJリーグとの差をすごく感じました。今、刺激を受けているし、このままじゃダメだなとも強く思った。チリみたいな相手はJでもACLでもなかなか経験できないので、その現実を見つめながら、満足せずにしっかりとやらないといけない」と本人もチリ戦後にエスタディオ・ド・モルンビーで悔しさをにじませていたが、その世界レベルを忘れたことは一度もない。
コパ・アメリカでは、続くウルグアイ戦とエクアドル戦には川島が出場したため、大迫が世界基準を体感する場は1回だけにとどまったが、その1回が代えがたい財産になっているのは間違いない。それをどう生かすというのは、まさに本人次第なのだ。
「自分の課題だったり、ストロングを伸ばすという意味で、人より努力しないといけない。自分のマイナス面に目を向けて、克服しつつ、強みにしていくためにやろうと今は心がけています」と大迫が言うように、サンチェスやアルトゥール・ビダルらが放つシュートのスピードや迫力に冷静に対応できるようにならないといけないし、どんな劣勢に陥ってもチーム全体を落ち着かせる器もメンタル面もまだまだ改善の余地がある。
8月14日はチャンスになるかもしれない
ベテランの林や中林を上回る安定感を示せれば、城福監督も必ず大迫を再びピッチに送り出すはず。その日を信じて、今は原点に返って地道な努力を重ねるしか、苦境脱出の術はない。
幸いにして広島にはJ1のみならず、YBCルヴァンカップも天皇杯も残されている。8月は6試合の過密日程となるだけに、指揮官もどこかで大迫にチャンスを与えたいと考えていることだろう。さしあたって8月14日の天皇杯3回戦・ツエーゲン金沢戦は1つの大きなチャンスになるかもしれない。そこで再び「やれる」というところを示して、1つ1つ階段を駆け上がっていくことができれば、再び日の丸をつける可能性も広がってくる。
次にチリのようなハイレベルな相手と対峙できる機会が、いつ訪れるかは全く分からない。が、大迫は高い目標へと貪欲に突き進んでいくつもりだ。GKというのは回り道して成長するもの。それは4度のワールドカップを経験した川口能活や楢崎正剛、足掛け10年間欧州で戦い続けている川島もそうだった。偉大な先輩たちの領域を到達するためにも、若き守護神が歩みを止めている時間はない。
(取材・文:元川悦子)
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