プロペラ上下に2つ「二重反転ローター」どんな利点が? 米の次世代ヘリ「レイダーX」も採用 お尻にも何かあるぞ!
- 乗りものニュース |

アメリカのシコルスキーが現在開発中の新型ヘリ「レイダーX」のプロトタイプは、珍しい二重反転ローターという形式になっています。ロータリーを二重にすると、どんな利点があるのでしょうか。
機体の小型化などのメリットあり
アメリカのシコルスキーは2023年10月10日、現在開発中の新型ヘリコプター「レイダーX」のプロトタイプを公開しました。この機体は、アメリカ陸軍が推し進めている「将来型攻撃偵察機」(Future Attack Reconnaissance Aircraft)の候補機として開発されたものですが、上下に回転翼がある二重反転ローターになっているのが特徴です。
カモフが開発した攻撃ヘリKa-52(画像:ロシア国防省)。
あまり採用しているヘリコプターは多くありませんが、この二重反転ローターにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
二重反転ローターとは、同じ軸で上下に回転翼(ローター)があり、各々が逆方向に回ることで、胴体が回転するのを防いでいる方式です。
ヘリコプターには「作用反作用の法則」で、メインローターと逆方向に回転する力が働いているため、それを打ち消すための逆向きに推力を働かせるローターがほかについています。通常はヘリの尾部についている「テールローター」が一般的ですが、二重反転ローターの場合はその役割を上下のローターが担っているというわけです。
この方式にすると、ローターの回転軸がひとつで済むため、機体の全長を短くすることができます。これはロシアのカモフ(現:ロシアン・ヘリコプターズ)という会社が得意としている方式で、同社のKa-27は省スペースで済む艦載ヘリコプターとして成功し、民間用の機体は旧ソ連時代の東側諸国だけではなく、日本や韓国などの西側諸国でも使用されました。
しかしデメリットもたくさん…
カモフは攻撃ヘリとしても、二重反転ローターのKa-50やKa-52を開発しています。テールローターよりもパワーロスが少なくローターの直径も短くできるため、高速化にも有利とされています。また、安定性も通常のヘリより高くなるため、多数の武装を空中で使用する攻撃ヘリとしても向いている設計でした。
ただ、シコルスキーが今回開発した「レイダーX」には、本来テールローターがあるはずの尾部に、もうひとつプロペラが付けられています。これは、推進プロペラとしての役割をするもので、既存のヘリコプターを上回る高速性と機動性を獲得しているとされています。こうした設計が可能になるのも、テールローターを必要としない二重反転ローターならではといえます。
ただ、メリットばかりではなく当然デメリットもあります。構造が複雑になりメンテナンスが大変になる点です。生産工程も複雑になるため、製造コストも通常のヘリコプターより高くなってしまいます。また、全長を短くすることには向いていますが、ローターを上下に付けるため、全高が高くなってしまうのも欠点のひとつです。
そのため、軍用機としても採用は限定的で、2023年現在、軍で運用されているのは、ロシア製のKa-27シリーズや、攻撃ヘリのKa-50、Ka-52のみとなっています。
シコルスキーが開発中の将来型攻撃偵察ヘリコプター「レイダーX」(画像:シコルスキー)。
アメリカの「レイダーX」は2023年中に初飛行を行い、2028年頃までにアメリカ軍での選定の可否が決まる模様です。珍しい二重反転ローター機として、正式採用になるのか注目です。
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