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子どもの「2型糖尿病」が増加中…実は「子どもが糖尿病になる家庭」には特徴があった【専門医解説】

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子どもの「糖尿病」実は増えている…?
子どもの「糖尿病」実は増えている…?

「糖尿病=中高年の病気」というイメージを持っている人は、おそらく多いことでしょう。実際、糖尿病の発症者は50代以上から顕著に増加するといわれています。ところが、自身も30年の1型糖尿病歴がある、eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんは「近年、子どもの2型糖尿病が増加している」と指摘します。

 なぜ、子どもが糖尿病になってしまうのか――。実は、子どもが糖尿病になりやすい家庭には“ある特徴”があるようです。市原さんに詳しくご解説いただきました。

1型糖尿病が「小児糖尿病」と呼ばれていたことも

 そもそも、「糖尿病」とは何か――。病名は広く知られていても、どんな病気かを正しく説明できる人は意外と少ないかもしれません。

 糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が異常に高くなる病気です。血糖値が高いまま何年も経過すると、全身の血管が傷付き、三大合併症(糖尿病末梢神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症)をきたす恐れがあり、失明や腎不全による透析、足の切断のほか、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気を引き起こす可能性があります。

 そんな糖尿病には、「1型」と「2型」が存在します。

 まず1型は、インスリンを分泌する細胞である「膵(すい)β細胞」が自己免疫反応によって破壊され、インスリンが分泌されなくなることで発症します。一方の2型は、糖尿病になりやすい遺伝的体質を持った人に過食や肥満、運動不足、ストレスなどの環境因子が加わり、インスリンの効き目が弱くなったり、分泌が減ったりすることで発症します。糖尿病全体の約9割を2型が占めています。

 そして、近年子どもに増えている糖尿病も、この「2型糖尿病」です。

 1型糖尿病の多くは小児・若年期に発症します。日本において、子どもに発症する糖尿病の95%以上が1型糖尿病だった時代があり、1型糖尿病は「小児糖尿病」と呼ばれていたこともあります。しかし、最近では子どもの2型糖尿病が増えており、小学生までは1型糖尿病の方が多いのですが、中学生になると2型糖尿病の方が多くなります。

 1型糖尿病は発症の原因がいまだ解明されておらず、遺伝的要因とウイルス感染などの環境因子が合わさって発症すると考えられています。一方、2型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足による肥満によってインスリン抵抗性が強くなる(インスリンの効き目が弱くなる)ことに加え、インスリンの分泌能力が弱い遺伝的体質も影響しています。

 成人の2型糖尿病は肥満でなくても発症しますが、子どもの2型糖尿病のほとんどは肥満であるといわれています。食生活の欧米化や運動不足による影響です。

「子どもの糖尿病」と聞いて、「子どもが糖尿病になりやすい家庭の特徴、習慣はあるの…?」と気になった人もいるかもしれません。

 まず、血のつながった家族(祖父母、両親、きょうだいなど)に2型糖尿病の人がいると、本人も2型糖尿病になりやすい遺伝的体質であることが多いです。さらに、家族の中に肥満者が多い場合、子どもも同じ食習慣になるため肥満になりやすく、2型糖尿病にかかりやすくなります。家族歴のある場合、子どもが肥満にならないような食生活や運動習慣を心がける必要があるでしょう。

お菓子はやっぱり食べさせちゃダメ?

 糖尿病と食生活の関わりを考え、子どもに食べさせない方がいい食品が気になる人もいると思います。結論からいいますと、食べてはいけない食品はありません。ただし、量や頻度の問題は重要です。

 例えば、ポテトチップスやチョコレート菓子などを袋ごと、箱ごと子どもに与えていませんか? 少しだけ食べるように言われても、子どもは自制ができないことが多いため、過剰に食べてしまうことがあります。1食分ずつ与えたり、小分けになったものにしたりするなど工夫しましょう。

 また、学校や部活帰りにみんなでお菓子やアイス、菓子パンなどを買って食べることはありませんか? 時々であればあまり問題ないですが、高カロリーの間食が続くと、結果として肥満を招きます。これらの行動が癖になって習慣化すると、改善することは子どもにとって難しくなってしまいます。

 最後に、「子どもが糖尿病になりやすい家庭のNG習慣」を7つお伝えします。

・家族が肥満である
・外食の頻度が多い
・カロリーを気にせず大食する
・間食が多い
・お菓子やレトルト食品を箱ごと与える
・学校や習い事の合間に、頻繁に買い食いをさせる
・休みの日はゲームなどをして、一日中座っている

 先述したように、親の習慣や家庭環境で子どもが2型糖尿病になるケースがほとんどです。子どもが肥満の場合、家族も肥満であることが多いです。家庭での外食の頻度が高かったり、食事量が多かったりすると、子どもも同じ食生活をすることになり、それが普通のことだと思ってしまいます。

 そのような場合、子どもだけに食事の改善をさせるのではなく、家族みんなで協力して食生活を見直す必要があることを指導します。もちろん、子どもは成長期であり、必要なカロリーを摂取する必要があるため、食事制限は行わず、年齢に合った食事療法と運動療法で治療します。それでも改善に乏しい場合は薬を使うことになります。

 残念ながら、糖尿病は完治する病気ではないため、たとえ症状がなく、血糖値が改善して落ち着いても、自己判断で治療を中断せず定期的に通院することが大切です。実際、子どものときに通院を中断し、大人になって糖尿病による合併症の症状が出てきてから慌てて病院を受診する人も少なくありません。

 子どもの糖尿病を予防するために、ぜひ家庭の習慣を見直してみてください。

オトナンサー編集部

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