どうせ読むならポイント貯めない?

「ト、トンネルが落ちてる…!」新トンネルも11年で崩れた「廃線・廃道の銀座」まもなく通行止め解除へ 凄まじい戦いの歴史の現場

2,653 YOU
  • 乗りものニュース
  • |

“大崩”の名にふさわしい歴史

 国土の大半を山地が占める日本で、道路や鉄道の建設と維持は、自然との戦いでもあります。自然を克服して安定した交通を確保できたところもあれば、維持を放棄して自然に還るままとなったところも。そうした戦いの跡や現在進行形で続いている戦いを目にすることができる場所もあります。

Large figure1 gallery16「石部トンネル」焼津市側ロックシェード出口から見る「石部海上橋」。中間の直線部分を挟み、2か所で屈曲する(植村祐介撮影)

 静岡市の南、焼津市との境にある「大崩海岸」はまさにその好例。大崩海岸は、南アルプスから峰々を連ねてつながる「高草山」の山塊が駿河灘に落ち込む場所です。

 静岡市と焼津市との間には「国道150号」「東名高速」「東海道本線」「東海道新幹線」などの大動脈が通っていますが、これらはいずれも大崩海岸を長いトンネルで抜けていきます。また、並行する「国道1号」「新東名」はそもそも大崩海岸を避けて山側を通っています。大崩海岸の際を地形に沿って走るのは「静岡県道416号」のみです。

 このように大崩海岸が主要道、鉄道から忌避される理由は、その地形的、地質的な特徴によるものです。大崩の名が示すように、ここは高さ100mを越える断崖が海に接し、かつその組成はもろく崩れやすい状態で、古来よりたびたび崩落事故が起きています。

 東海道本線は1889年に静岡-浜松間が開通した際、この区間を「石部隧道」「磯浜隧道」という2本のトンネルと、その間をつなぐ築堤を走る形で開業しました。しかしこの工事中に、落盤事故で犠牲者を出しています。

 その後、東海道本線は「弾丸列車計画」で建設された「日本坂トンネル」経由となったのち、2本のトンネルを結合する形で改修された新たな「石部トンネル」を通過する形となり、大崩海岸で列車が姿を現すことはなくなりました。

 現在、唯一この海岸を通過する県道416号はかつての国道150号で、断崖を穿った路盤で広域交通を担っていました。また東海道本線が日本坂トンネル経由になった時期には、空いた鉄道のトンネルを使っていた時期もありましたが、東海道本線がこちらに戻ってからは、断崖沿いのルートに復帰しました。

 しかし1971年に発生した大規模な崩落により道路は埋まり、乗用車1台が土砂の下敷きになる事故が発生します。この事故後、断崖沿いのルートでの復旧は断念され、この区間は橋により海上を迂回する新道の建設が決まりました。

 こうして1972年に開通したのが「石部海上橋」で、現在の県道416号の形が定まったのです。

開通11年でトンネル崩れて長期通行止め

 しかし静岡県道416号は、これ以降も自然との闘いが続きます。

 2013年には「台風26号」による被害で大崩海岸から見て焼津市側の「當目トンネル」北側の道路が陥没したため、新たに山側へ「浜当目トンネル」が開削され、道路が付け替えられました。

 しかし2024年にはこの浜当目トンネル付近で斜面の崩落が確認されたことから、そのまま通行止めとなり、静岡市側と焼津市側の通り抜けは不可能となりました。その後、この区間では、長い復旧工事が続きました。

 この大崩海岸の現状を確認するため、2026年8月、現地を訪ねてみました。

 静岡県道416号で静岡市側からアクセスすると、各所に「焼津方面には通り抜けできません」と警告する看板が掲げられています。JR用宗駅を過ぎ、東海道本線と並走するようになる県道で大崩海岸に向かいます。

 トンネルに飲み込まれる東海道本線を右手に見ながら進むと、道路がゆるやかに左にカーブし、視界が一気に開けます。ここが1972年に開通した石部海上橋です。

 石部海上橋は海上で右にやや歪んだ弧を描きながら海岸沿いを迂回し、再び陸地に戻るとすぐさま、「石部トンネル」手前のロックシェードへと飲み込まれていきます。

 その入口の手前、左側に設けられた駐車スペースにクルマを止めると、断崖のなかばを走っていた“崖下の廃道”が目の前に見えます。

 つぶさに見ての率直な感想は、やはり「すごいところに道路が通っていた」のひと言しかありません。この旧道は崩落事故で廃道となりましたが、以降もそうした事故が続く可能性、また復旧工事の際に二次災害に見舞われる可能性からは、妥当な判断だったと思えます。

大破したレンガトンネルの残骸が…!

 そして駐車スペースから焼津方面に続く崖沿い波打ち際には、1948年の「アイオン台風」により崩落した旧石部隧道のレンガづくりの坑口部分が、80年近くの時を経ても、その姿を横たえているのを確認できます。

Large figure2 gallery17「たけのこ岩トンネル」の静岡市側。この先も含め工事はほぼ終了しているように見受けられた(植村祐介撮影)

 あらためてクルマに乗り、さらに南を目指します。

 石部隧道を抜けると、県道416号は山側に回り込むような形で標高をいったん上げ、いくつかのカーブを過ぎると、こんどは下り坂に転じます。

 そして小浜の集落に降りる三叉路の先、「たけのこ岩トンネル」の手前が、静岡市側からクルマで進める終点です。

 浜当目トンネルは、たけのこ岩トンネルを抜けてすぐ先ですが、周辺にはすでに工事車両の姿はなく、工事期間が「2026年8月31日まで」と知らせる看板と、バリケードがあるのみでした。

 もう工事そのものはほぼ終了し、あとはこのバリケードを撤去すれば、すぐさま開通が可能なのでしょう。

 なお、浜当目トンネルの海側には、當目トンネルを含む廃道区間が現存することが、Googleマップの航空写真で確認できます。ただこの区間はすでに荒れるに任されていることから、徐々に自然に還っていくのでしょう。

 浜当目トンネルの復旧工事が終われば、大崩海岸へは東名高速「静岡IC」「焼津IC」のどちらからも約20分でアクセス可能となります。ここで見られる光景は、自然と戦う交通の歴史そのものでした。

実は損している?

ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。

ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。

運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?

YOUの気持ち聞かせてよ!

いいね いいね
ムカムカ ムカムカ
悲しい 悲しい
ふ〜ん ふ〜ん
NEWS一覧へ

ポイント ポイント獲得の流れ

ポイント獲得の流れ

ポイント ルール・注意事項

ポイント獲得!!