「大豆田」でも存在感、石橋静河がヒロイン像を令和型にアップデートさせる!
- オトナンサー |

現在放送中の関西テレビ・フジテレビ系連続ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」(毎週火曜 後9:00)。視聴率だけでは見えにくい、熱い支持のされ方が注目です。
気の利いたせりふと意表を突く展開で深い人間模様が描かれ、いわば、「クセになる」ドラマ。主演の松たか子さんをはじめ、個性あふれる実力派が顔をそろえる中、26歳の石橋静河さんも存在感を発揮しています。
2世ならではの屈折した思い
その役どころは、彼氏がいながら、その親友にアプローチするというもの。アプローチされる役は松田龍平さんが演じています。
ちなみに、松田さんの父は今は亡き名優・松田優作さんで、母は女優・松田美由紀さんですが、石橋さんも両親が芸能人です。父・石橋凌さんはロックミュージシャンで役者としても活躍し、母・原田美枝子さんはかっこいい女優の代表格として、同性ファンの憧れを集めてきました。
ただし、本人は元々、芸能界志望ではなかったそうです。4歳でクラシックバレエを始め、海外留学を経て、コンテンポラリーダンサーとして活動。そこには2世ならではの屈折した思いがありました。
インタビュー(女性自身)では、かつての自分について、「映画や舞台からなるべく遠くにいたくて、全然見てこなかった」と告白。しかし、「留学先で初めてちゃんと芝居を見たとき、その面白さに気が付きました」と語っています。その後、オファーを受けて挑戦するうちに、芝居もまた身体表現だと気付き、その魅力にハマっていったようです。
石橋さんはデビュー3年目の2017年に頭角を現しました。池松壮亮さんとダブル主演した「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」で高い評価を獲得。彼女にとっては映画初主演でしたが、各映画賞の新人賞に輝きました。
その翌年にはNHK連続テレビ小説「半分、青い。」に出演。佐藤健さんが演じた、ヒロインの幼なじみと結婚する役です。
この年には、NHK・福岡発地域ドラマ「You May Dream」でドラマ初主演も経験。同名のヒット曲で知られるロックバンド「シーナ&ザ・ロケッツ」のボーカルとして活躍したシーナさんを描いた作品です。ロックミュージシャンと女優のDNAを持つ彼女には、まさにうってつけでした。
また、2019年に公開された「いちごの唄」では、フリーアナウンサー・古舘伊知郎さんの息子である古舘佑太郎さんとダブル主演。2世同士ということで話題になりましたが、「You May Dream」や「いちごの唄」のような作品が続くと、2世であることがますますクローズアップされてしまいます。
しかし、彼女は2世だから売れたわけではありません。2世だからという理由でファンになった人も、そんなにいないのではないでしょうか。
2世芸能人に対する変化
そもそも、この10年くらいで、2世芸能人に対する世間の認識はかなり変わりました。大々的に売り出され、ちやほやされることが減り、ある程度のキャリアを積んでから、2世だと知られるケースも増えています。
成功する人もいれば、うまくいかない人もいて、中には不祥事で消えてしまう人も。と、さまざまなパターンが繰り返されるうち、結局のところ、2世芸能人も実力次第なのだというイメージになってきたように思われます。つまり、2世の在り方や取り巻く状況がアップデートされたのです。
そんな変化を象徴する一人が石橋さんです。親を知っているからというノスタルジックな懐かしさより、本人の芝居の新鮮さで世間の目に留まった、そんな印象を受けるからです。
その新鮮さを大いに感じさせたのが、昨年の10月期に放送された連ドラ「この恋あたためますか」(TBS系)です。物語の軸となるのは、森七菜さん扮(ふん)するコンビニスイーツ開発の新米スタッフと、中村倫也さんが演じたコンビニの社長との少女漫画チックな恋。ギクシャクしながら、年の差も超えて、2人は心を通わせていきました。これはこの火曜ドラマ枠が得意とするパターンでもあります。
が、この作品ではちょっと意外な反応も起きました。石橋さん扮するライバル役を応援する人がかなり出現したのです。恋愛でもスイーツ開発でも先輩にあたるライバル役とくっついた方が「自然だ」とか、にもかかわらず、身を引こうとしたりするのが「切ない」といった声がSNSなどで多く見られました。
これは森さんが演じた少女っぽい不器用さに対し、石橋さんが大人の不器用さをうまく表現した結果でもあります。そのリアリティーが、少女漫画的なファンタジーを上回ったとも言えます。
さらに、彼女は昨年、配信ドラマの「東京ラブストーリー」(FODなど)にも出演しました。1991年に大ヒットした連ドラの「令和版」です。彼女が演じたのは、かつて、鈴木保奈美さんが演じた赤名リカ。恋に前向きで自分に正直なその生き方が平成のヒロイン像、そして、世の女性たちに大きな影響をもたらしました。
そんな伝説的ヒロインの令和版に彼女が選ばれたのは、おそらく、偶然ではありません。約30年ぶりにリメークする以上、そのヒロイン像もアップデートさせる必要があり、それができると思わせたからでしょう。
彼女自身、インタビュー(朝日新聞デジタル)で「当時と今の若者が感じることは違うと思う。新しいものを作るという感じ。トレースする(なぞる)わけではないんです」と語っていました。実際、彼女は赤名リカを令和型にアップデートできていたと思います。
「芝居」「音楽」「ダンス」の3要素
そのカギとなったのは、彼女が打ち込んだコンテンポラリーダンスかもしれません。両親から天分を受け継いだと考えられる芝居と音楽に加え、自分で選んだこのモダンなジャンルの素養が、彼女の表現に現代的なテイストを添えているのではと想像します。
なお、芝居と音楽とダンスという3つの要素から思い出されるものがあります。5年前に、星野源さんが巻き起こした「恋ダンス」のブームです。彼は先日、新垣結衣さんとの結婚を発表して、またまた時の人になりました。彼もまた、芸能というエンタメをアップデートさせている一人です。
トレンドとも言うべき3つの要素を併せ持つ石橋さんもまた、そんな能力を秘めているのではないでしょうか。彼女が今後、どのようなヒロイン像を作っていくのか、その活躍が楽しみです。
作家・芸能評論家 宝泉薫
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
いいね | ![]() |
|
---|---|---|
ムカムカ | ![]() |
|
悲しい | ![]() |
|
ふ〜ん | ![]() |
