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意外と知られていない…友人、家族に市販「風邪薬」を譲ってはいけないワケ【薬剤師が解説】

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市販の風邪薬や頭痛薬などを家族や友人などに譲渡すると法律上、問題に?(画像はイメージ)
市販の風邪薬や頭痛薬などを家族や友人などに譲渡すると法律上、問題に?(画像はイメージ)

 年末年始は多くの医療機関が休診となっていますが、この時期にせきや発熱などの症状が出た際に役立つのが市販の風邪薬です。ドラッグストアで比較的手軽に購入できるため、家族や友人などから譲るよう求められたときに譲り渡しても問題ないと考える人もいると思います。国内では、医薬品や医薬部外品などの製造、販売、広告表現に関するルールを定めた「薬機法」という法律がありますが、自分が服用するために購入した医薬品を他人に譲り渡すと、どのような問題が生じる可能性があるのでしょうか。他人への医薬品の譲渡に関するリスクについて、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

自分のために買った医薬品を譲渡するのは違法

Q.市販の風邪薬や頭痛薬などを家族や友人などに譲り渡した場合、法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。

真部さん「そうですね、実は法的責任を問われる可能性があります。というのも、自分のために買った医薬品を家族や友人などに渡すことは、有償無償を問わず違法とされているからです。これは、医薬品に関する法律である、薬機法(正式名『医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律』)の24条で規定されています。

どうして市販薬を気軽に他人に渡してはいけないのかというと、例えば薬を渡した相手に、健康被害や重篤な副作用が起こる可能性がないとは限らないからです。自分の風邪症状に効く薬が、他の人の風邪症状には効かない、むしろ重篤なリスクが発生するということは十分にあり得るわけですね。

さらに『医薬品副作用被害救済制度』の適用は、『薬を買って飲んで、副作用が起きた本人にのみに限られる』ということにも注意が必要です。譲渡されて飲んだ薬による副作用(不適正使用などに該当)は、給付の対象外であり、これは家族間の譲渡であっても同様です。薬は飲み方を間違えると、甚大な健康被害に結び付いてしまう可能性があることから、このような決まりがあります」

Q.市販の飲み薬ではなく湿布など、体に貼り付けるタイプの医薬品を他人に譲り渡した場合も法的責任を問われる可能性があるのでしょうか。

真部さん「そうですね、飲み薬など薬の形状にかかわらず、湿布も『医薬品』であることに変わりありません。よって、先述の薬機法24条の適用範囲になるため、譲渡はしないようにしてください」

Q.他人への薬の譲り渡しが禁止されている件は、意外と知られていない印象があります。どのような原因が考えられますか。

真部さん「原因の一つとして、薬機法という法律について、世間の認知度の低さがあると思います。特に薬機法24条は、生活していく上で知っておいてほしい内容ですから、個人的にもっと周知される必要があると感じます。市販薬は気軽に買えるものではあるのですが、医薬品の販売、受け渡しには薬剤師などの資格が必要だということを、一般の人にも知ってもらいたいですね。さらに、薬を渡している人の意識のあり方も変える必要があります。薬を譲渡するというのは、体調が悪くて困っている人を親切心で助けている意識からだと思います。

しかし、薬を渡すということは、薬の副作用や、その薬が引き起こす最悪の健康被害を想定していないんですよね。そのため、薬剤師などの資格がない人は、『薬を渡すことで相手を危険にさらす可能性がある』という認識を持つことが必要です。また、市販薬は処方薬より危険性が低いだろうという、危険性の認識不足も安易に薬を渡してしまう原因になっていると思います。

人はそれぞれ体質や体調が異なり、市販薬であっても『自分に合う薬が、他の人に合うとは限らない』という事実を知っていただくことが大切です。また、薬には薬に関する法律があり、譲り渡すことは違法に当たることを知ってもらいたいですね。薬の譲渡による誤用を防ぎ、健康被害のリスクをなくしていくことが求められるでしょう」

* * *

 医薬品を勝手に譲渡することは法律によって規制されているという点をもっと多くの人が意識する必要があります。市販薬だからといって、病院で処方される薬よりリスクが少ないということはありません。薬には効果とリスクがどちらも存在するということを知り、薬を服用する際は説明書をよく読みましょう。

オトナンサー編集部

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