次期ハイエースは「ワンボックスを捨てるのね」 コンセプトから見える“全方位に対応する”商用車戦略とは?
- 乗りものニュース |

「ハイエース」「タウンエース」が向かう未来とは
日本の物流を支える商用車の“エース”的な存在が、トヨタの「ハイエース」と「タウンエース」です。どちらも現行型はロングセラーモデルとなっていますが、次期型はどのようなモデルとなるのでしょうか。
JMS2025で展示されたトヨタ「HIACE CONCEPT」(乗りものニュース編集部撮影)
トヨタは、2025年10月29日~11月9日に開催された「ジャパンモビリティショー2025」に、次世代商用車のコンセプトモデルを多数出品しました。それが中型の「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」と、大型の「HIACE CONCEPT(ハイエースコンセプト)」です。
ちなみに、ハイエースコンセプトは2つのタイプが出品されており、またダイハツからは、軽自動車規格の「KAYOIBAKO-K(カヨイバコ・ケイ)」が出品されました。さらに、トヨタはロボットタクシーの「KAGO-BO(カゴ・ボウ)」なども出品しており、今回は特に商用車へ力を入れていたことがわかります。
そんなカヨイバコとハイエースコンセプトは、当然タウンエースとハイエースの未来の姿を示唆したモデルです。デザインはいかにもコンセプト然としたものであり、量産化はまだまだ先のようですが、それでもどんなモデルを目指しているのか、方向性を掴むことはできます。
注目すべきポイントは、座席の位置です。現行ハイエースは、座席がほぼ前輪の上にレイアウトされています。専門的に言えば、これはエンジンの上にキャブ(運転席スペース)がある「キャブオーバー」というボディタイプに分類されます。
ところが、今回出品されたコンセプトカーたちは、どれも座席が前輪よりも後ろにあります。これはキャブオーバー型ではなく、「ボンネットバン」というレイアウトです。これらのボディタイプの変更には、どのような事情があるのでしょうか。
ボンネットバンは「マルチパスウェイ」にも有利?
ここで、キャブオーバーバンとボンネットバン双方のメリット・デメリットを整理していきます。
現行のトヨタ「ハイエース」(2017年モデル)。キャブオーバー型であり、スペース効率に優れる(画像:トヨタ)
まず、キャブオーバーは現行のハイエースを見ても判る通り、全長に対して室内スペースを前後方向に長くとることができます。また、ドライバーはエンジンの上に座る配置となるため、運転席が高くて見晴らしが良いのもメリットです。
一方、キャブオーバーバンは床下にエンジンを搭載するため、パワートレインを置くスペースが狭く、エンジンの寸法の分だけ、室内フロア面が高くなってしまうのがデメリットです。
対するボンネットバンは、スペース効率の面ではキャブオーバーより不利な一方、エンジンルームが専用に作れるため、パワートレインの設計の自由度が高いのが特徴です。つまり、ガソリンエンジンからEV(電気自動車)まで、より多様な動力ユニットを搭載できるのです。
トヨタは将来的なカーボンニュートラルの達成のため、電気自動車だけでなく、PHEV(プラグインハイブリッド車)や燃料電池車、水素エンジン車、さらにはカーボンフリー燃料など、さまざまな技術開発を進める「マルチパスウェイ」方針を標榜しています。この計画を推し進めるうえで、ハイエースやタウンエースをボンネットバン型へと移行するのは有利にはたらきます。
“前後”の不足を“高さ”で補う!
また、フロント部分にパワーユニットの搭載スペースを持つボンネットバンは、衝突安全性能でもキャブオーバーより優れるとされています。さらに床下にエンジンがないため、室内の低床化を推し進める面でも優位性があります。
ジャパンモビリティショー2025に展示されたトヨタ「KAYOIBAKO」(乗りものニュース編集部撮影)
特に、低床化が図れるのは非常に大きなメリットです。同じ車高のクルマでも、室内空間は床面が低いほど広いのは当然のことで、ワンボックスの商用車にとっては、積載性の高さも重要なセールスポイントだからです。ボンネットバンの低床化は、キャブオーバーをやめて前後スペースが小さくなった分をカバーする意味でも必須といえるでしょう。
実際、カヨイバコは驚くほど低床化されていますし、ハイエースコンセプトもこの点については相当に頑張っていることがわかります。また、運転席はどちらも高い土台の上にあり、床が低くなっても見切り性を確保しようという狙いも感じられます。
ちなみに、軽自動車のダイハツ カヨイバコ・ケイは、BEV(バッテリー式電気自動車)であると明言されており、床面は明らかに高くなっています。床下にバッテリーを積むため、どうしても高床になってしまうというわけです。逆に言えば、カヨイバコもハイエースコンセプトも、基本的に低床で作っておけば、バッテリーを搭載しても床の高さのアップを最小限に抑えることができます。
つまり次期ハイエースとタウンエースは、ボンネットバンへと形態を変えつつ低床化を推し進め、積載性の確保と多彩なパワートレインの搭載を目指していくと予想できるでしょう。
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