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「日本で広げたければこのタイプ」バス会社の要望に“中国製EVバス”応える BYD以外もシェア拡大

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  • 乗りものニュース
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地球温暖化対策の一環として、路線バスに電気自動車(EV)バスを導入する動きが広がっています。地方路線などへの導入も進むことが見込まれる中で、小型化のニーズに応えた「新商品」の登場が相次いでいます。

最大手は日本専用設計を導入

 地球温暖化対策が急務となる中、日本政府は2030年度までに二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを13年度比で46%削減することを目指しています。対策の一環として、バス会社は走行中にCO2を排出しない電気自動車(EV)バスや、水素を燃料として走行中に水しか排出しない燃料電池バスの導入を進めています。

Large figure1 gallery14山梨交通の敷島営業所(山梨県甲斐市)に停車中の大型EVバス「e-City L10」(大塚圭一郎撮影)。

 バス運行会社で構成される日本バス協会は、2030年までに業界内で累計1万台のEVバスを導入する目標を掲げています。車両価格が通常のディーゼルエンジンのバスより高額なため、国や自治体もバス会社の車両購入や充電インフラに対して補助金を交付し、導入を後押ししています。

 とはいえ、これまでにEVバスを導入してきたのは主に都市圏のバス事業者です。今後は利用者が限られる地方路線や、道路幅が狭い地域での普及も見込まれており、メーカーはこうした小型化のニーズに応える「新商品」を相次いで売り出しています。

 電気バスの日本市場において販売シェア首位を誇る中国の比亜迪(BYD)は、日本市場向けに専用設計した中型EVバス「J7」の納車を2025年に開始します。車体は長さ8.99m、幅が2.3mで、高齢者や車いす利用者らも乗降しやすいよう、段差のないフルフラットの床を採用しています。乗車定員は61人です。走行用モーターの動力源となるリチウムイオン電池は、車体の天井部分と後部に搭載されています。

 充電方式は、日本で普及している急速充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」を採用しており、1回の充電で約250kmの走行が可能です。希望小売価格は3650万円(税別)です。

 BYDは大型の「K8」、小型の「J6」に中型の「J7」を加えたことで、「路線向けEVバスのフルラインナップがそろい、日本市場の多様なニーズに対応する体制が整った」と自信を示しています。

地方のバス会社向けに開発を依頼

 同じく中国の江蘇常隆客車(アルファバス)も、中型EVバス「e-City L9」を売り出しました。山梨交通(甲府市)の路線バス事業部長である池田雄次常務取締役執行役員は、筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)に対し、「アルファバスに中型バスを開発してほしいとお願いしていた」とその背景を語りました。2025年度には、中型のL9と大型EVバス「e-City L10」を1台ずつ購入する予定であることも明らかにしました。

Large figure2 gallery15山梨交通のL10の後方側面のふたを開けると電源コンセントがある(大塚圭一郎撮影)。

 山梨交通は2021年以降、L10を5台導入していますが、池田常務は「大都市では大型バスが主流になる一方、地方のバス会社では中型バスが主力です」と指摘します。このため、アルファバスに対して「日本でのシェアを広げたいのであれば、中型バスを開発してほしい」と依頼したそうです。

 L9は、車体の長さが8.99m、乗車定員が57人。全長10.5mのL10と比べて一回り小さく、最小回転半径は7.8mと、小回りが利きくことが利点です。

 山梨交通が導入したL10の車体には、白地を基調に葉のイラストや電源プラグに差し込むコンセントが描かれており、同社の一般的な路線バスによく見られる白地に濃淡の緑色を鋭角的に配した塗装とは異なっています。池田常務はこのカラーリングについて、「アルファバスのデモ車のデザインが良いと思ったため、同じものを使わせてもらった」と語りました。

 一方、山梨交通とともに山梨県の主要バス事業者である富士急行傘下の富士急バスなどはBYDの大型EVバスや、北九州市に本社を置くEVモーターズ・ジャパンの大型と小型のEVバスを導入しています。富士急グループは、富士山麓などの勾配が大きい区間を通る路線を抱えていますが、富士急行幹部は筆者に対し「導入したEVバスは登坂性能も優れており、問題なく運行できている」と語りました。

大型二種免許がなくても運行可能

 EVモーターズ・ジャパンの新型小型バス「E1乗合 エアサス仕様」は全長5.38m、幅1.9mと乗用車並みのサイズで、普通二種免許があれば路線バスも運転できるため、路線バス運転のハードルが低いことが特徴です。乗車定員が10人と少なく運行できる路線は限られますが、運転手不足に悩むバス事業者にとっては有効な解決策となり得ます。

Large figure3 gallery16EVモーターズ・ジャパンの小型バス「E1乗合 エアサス仕様」の両開き扉を開けた様子(画像:EVモーターズ・ジャパン)。

 というのも、運転手不足の背景には、中型・大型路線バスの運転に必要な大型二種免許の保有者不足があります。警察庁の2023年版運転免許統計によると、同年の大型二種免許保有者は78万2694人と、2001年の約3分の2の水準に落ち込んでいます。大型二種免許の取得には時間がかかるのに対し、タクシー運転にも必要とされる普通二種免許ならば短期間で取得できます。

「E1乗合」は開口幅1.2mの両開き扉を備え、内蔵した反転式スロープを展開することで、車いすやベビーカーの利用者も容易に乗降可能です。また、搭載されたエアサスペンションを調整すれば最低地上高を27cm以下にでき、「乗降時の身体的な負担軽減につながる」(EVモーターズ・ジャパン)のも利点です。

 さらに、電気バスは災害発生時などに非常用電源として電気供給できるのも強みです。ある運輸企業は「タクシーの営業所が停電になった際、電気バスを現地に持ち込み、電気を供給したことで配車を続けられた」と振り返ります。小型化のニーズに沿った新商品も追い風となり、EVバスの導入は今後さらに加速しそうです。

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