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こ、ここが「都県境」だと!? カーナビは“暴走”も 「街の都合をガン無視する県境」が生まれる理由

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「東京都に」「神奈川県に」の無限ループ?

 東京都町田市はしばしば「神奈川県町田市」と言われることがあります。かつて神奈川県に属していた歴史があり、実際に現在も市街地と都県境はすぐ。小田急やJR横浜線で神奈川県内を走っていると「東京都町田市」が食い込んでいたり、市内を走る路線バスの多くは神奈川中央交通(かなちゅう)だったり、人の流れとしてもどちらかといえば東京より神奈川県側との結びつきが強い地域です。

Large figure1 gallery16ヨドバシカメラ マルチメディア町田の立体駐車場のスロープ。ここを都県境が横断(乗りものニュース編集部撮影)

 そんな「東京と神奈川を超越する町田市」を強烈に感じる場所があります。JR町田駅(横浜線)の南口を出てすぐにある「ヨドバシカメラ マルチメディア町田」です。この施設は公式の所在地としては東京都町田市なのですが、スゴい場所で神奈川県相模原市との都県境をまたいでいます。

 施設自体が都県境をまたいでいるだけでなく、JR町田駅の南口階段を降りてヨドバシカメラへ向かうと、駅の屋根と店舗入口をつなぐアーケードがあり、まずこの部分に都県境が通っています。そのため、駅から店へ歩くだけでも都県境を越えることになるのですが、さらに面白いのが、クルマで訪れた場合です。

 立体駐車場のらせん状のスロープに都県境が通っているため、クルマで上り下りするだけで東京都と神奈川県を何度も行ったり来たりすることになります。5階以上が駐車場で、そこまで一気にスロープで上がるため、片道でも最低8回はまたぎます。

 このため、カーナビが「東京都に入りました」「神奈川県に入りました」と繰り返しアナウンスする“暴走”が起こるとも言われますが、訪れたときのクルマではそうはならなかったので機種によるのかもしれません。

「ランドマークを全く無視した県境」が生まれるワケ

「県境」といえば一般的には、川や山など、何かのランドマークに基づいて設定されますが、実は町田と相模原の都県境は、他にもこうした“ルール”を無視したところが多々あります。それは神奈川境に限った話でもありません。

 現在のJR町田駅南口にはもともと、東京都と神奈川県の境をなす「境川」が流れていました。その後の流路改修で川は現在のヨドバシカメラより少し南側を流れるようになったものの、都県境は昔の川の流路を踏襲したまま残り、このような形になったといわれています。改修で生まれた土地、1980年代に国鉄原町田駅が移転して町田駅に改称、さらにその隣接地に1998年、ヨドバシカメラが建設されました。

 同様の理由で生まれた「おかしな都県境」は、ほかにも存在します。

 例えば、東京都練馬区・板橋区と埼玉県和光市の境をなす白子川や、足立区と埼玉県草加市の境にある毛長川周辺でも、川の向こう側の一部だけが東京や埼玉だったり、旧流路跡に建てられた建物や住宅が都県境をまたいでいたりします。

 ちなみに、東京都板橋区に所在しながら埼玉県境をまたぐ建物として有名なのが、ポテトチップスで有名な「湖池屋」の本社です。ラウンドした形状の建物が埼玉県との境をまたいでおり、その形はヨドバシカメラとやや似通うものがあります。

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