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「あれ? ドライバーどころか運転席もない!?」公道を走り始めた「無人配送トラック」の実力とは 人は乗ってなくても見ている?

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タクシーだけじゃない! 運転席のないトラックが公道へ

 2026年9月、東京で日本初公開されたテスラの自動運転タクシー「サイバーキャブ」。ハンドルやペダルを備えず、人間が運転することを前提としない車内は、自動運転によってクルマの姿そのものが変わる可能性を感じさせます。

Large figure1 gallery2リドル店舗前の無人トラック。運転台を持たず、ドイツの公道を使った商品配送を担う(画像:Lidl)

 こうした変化は、荷物を運ぶトラックにも及んでいます。ドイツでは、運転台そのものがない電動の自動運転トラックが、公道を通ってスーパーマーケットへ商品を届け始めました。小売大手の「リドル(Lidl)」と、スウェーデンの物流技術企業「アインライド(Einride)」が、2026年9月15日に発表した取り組みです。

この車両は、ドイツ中部のカッセル近郊にあるエーダーミュンデのリドルの物流センターと近隣店舗の間で、実際の商品配送を担います。

 アインライドの自動運転トラックの特徴は、やはりその外観でしょう。普通のトラックなら前方にあるはずの運転台が見当たらず、人が座って操作する場所もありません。最初から無人で荷物を運ぶために造られた車両で、運転手はもちろん、安全確認のための要員も乗り込みません。

 このトラックは、荷物をまとめて載せる欧州規格のパレット15枚分の積載スペースを備えています。この容量は本格的な貨物車両といえます。今回の運行では1日最大3便を走らせ、対象ルートの常温商品の配送を全面的に担当します。

 取り組みは4か月間の実証事業で、期間中に3000パレット分を超える荷物を運べる見込みです。一般車が走る公道を使い、店舗で必要とされる商品を届けながら、自動運転を日々の物流に組み込めるか検証します。

運転席はなくても、車外から人間が支える

 このトラックの運転を担うのは、車両自身の自動運転システムです。アインライドは、カメラに加え、レーザーで周囲の形状や距離を測るLiDAR(ライダー)、電波を使うレーダーを組み合わせ、高精度地図なども利用するシステムを採用しています。

Large figure2 gallery3Einrideが2022年に発表した自動運転トラック。人が乗る運転台を省いた車体が特徴(画像:Einride)

 車両がセンサーで周囲を確認しながら自動運転し、その運行を車外の担当者が遠隔で支えます。人が車内にいなくても、同社の専門チームが運行管理システムを通じて車両の稼働状況を確認する仕組みです。

 今回の車両は、定められた場所や条件の範囲でシステムが運転を担う「レベル4」の自動運転に対応しています。

 物流センターと店舗を繰り返し結ぶ輸送には、走る経路や配送作業をあらかじめ整理しやすいという特徴があり、自動運転トラックの運用にマッチした特性があります。

リドルは今回の成果を確認し、一つのルートで得た経験を、より広い配送網に生かそうと考えており、別の拠点で複数の配送先を巡る方式への拡大も計画されています。

 自動運転の普及には、安全性の検証や法令への適合が欠かせず、あらゆるトラックがすぐに無人になるわけではありません。それでも、スーパーで手に取る商品を、運転席のないトラックが運んでくる。そんな日常は、限られたルートからすでに始まっています。

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