国道4号の「難所」ついに拡幅! 「無理な追越し→正面衝突」抑制なるか 実は“鉄道ファン伝説の聖地”でもある!?
- 乗りものニュース |

遅い!追い越せ!…ヤバい!! を防ぐ
国土交通省岩手河川国道事務所は2025年12月19日、国道4号「中山地区付加車線整備事業」の一部区間が開通すると発表しました。開通日時は、2025年12月25日(木)の正午頃を予定しています。
建設中の「中山地区付加車線」。IGR線と並走する区間だ(画像:東北地方整備局)
この事業は、岩手県一戸町の中山地区において2015年度から進められてきたものです。場所はIGRいわて銀河鉄道(旧東北本線)の奥中山高原駅付近で「国道4号最高地点(標高458m)」看板のある十三本木峠の北側。青森側からこの最高所へ続く長い上り坂(上り線)の途中に、1.2kmの付加車線が設けられます。
大型車もよく通行するこの区間は、勾配が急で車両の速度が低下しやすく、追い越したクルマによる正面衝突事故の発生が課題となっていました。また、冬期間に車両がスタック(立ち往生)した場合に待避スペースがなく、通行障害が発生することも。狭い2車線であることによるリスクが顕在化していました。
付加車線が整備されたことで、低速車両の安全な追い越しや、スタック車両の回避が可能になります。
国道と完全に並走する鉄道においても、この区間は一部ファンにとって有名な場所です。SL(蒸気機関車)が運行されていたころの奥中山付近は、勾配を克服するため機関車が“三重連”で連結されることもあり、「奥中山越え」などと呼ばれていました。古くから交通の“難所”に変化が訪れます。
なお、付加車線は今回の中山工区の北側、西火行工区1.2kmでも進められています。
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