カレーの「福神漬け」いる? 実は“食べ過ぎ”注意! 専門医が語る栄養面のメリットとは
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カレーライスに福神漬けを添える人は多いのではないでしょうか。実際にSNSでは「福神漬け食べるためにカレー食べます」「福神漬け買い忘れちゃった 食べたかったのに…」「福神漬けたっぷり派です」「カレーと食べる福神漬けほんま好き」「カレーソバにも福神漬け入れちゃうんだよな」「カレー&福神漬けまじラブ」「カレーと福神漬けが大好きです」といった声が多く見られます。
そこで戸塚西口さとう内科(神奈川県横浜市)の管理栄養士・政木吾実さんに、カレーと一緒に福神漬けを食べた際の栄養や、1日の摂取目安量について聞きました。
「たまに添える程度」がよい
Q.「福神漬け」に含まれている主な栄養素について、教えてください。
政木さん「福神漬けには、ミネラルの一種であるナトリウムやモリブデンのほか、ビタミンK、ビタミンB2などが含まれており、1食分(約15グラム)当たりのカロリーは20キロカロリー、脂質はほぼ0です。特に多く含まれているナトリウムは1食分(15グラム)当たり30ミリグラムで、塩分換算すると約0.8グラム、モリブデンは1.8マイクログラム含まれています。
モリブデンは微量栄養素の一つであり、人が活動する上で必要な『代謝』を助ける必須ミネラルとして体内に存在しています。老廃物の分解や有害物質の解毒を助け、体内の化学反応を円滑に進める働きがあります。例えばモリブデン依存性酵素であるキサンチン酸化酵素は、痛風のリスクとなる余分なプリン体を尿酸に変換し体外へ排出する働きを持っています。また、モリブデンは余分な銅の排せつや鉄の運搬にも関与しており、体内で鉄が不足すると肝臓で蓄積されている鉄の運搬を助け、貧血を予防する働きがあるとされています。
ナトリウムは、体内の細胞内外の水分やミネラルバランスの調整に必要不可欠な栄養素であり、筋収縮や神経の情報伝達などの重要な役割を担っています。血圧やむくみに関与する栄養素の一つです。
ビタミンKは、血液凝固に関与するビタミンです。また、ビタミンKはオステオカルシンという骨の形成を促すたんぱく質を活性化する働きもあり、丈夫な骨を作るのには必要不可欠な栄養素です。その他、動脈の石灰化を予防する働きもあります。
ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質の代謝を助け、エネルギー産生を促す作用があります。細胞の再生を助ける働きもあり、爪や髪、肌を健康に保つために欠かせない栄養素の1つです。
福神漬けにはこのような栄養素が含まれていますが、摂取量がわずかであるため、得られる栄養量もわずかです。また、特に多く含まれている栄養素として挙げたナトリウムは、体内のミネラルバランスを保つために重要な役割を果たしていますが、取り過ぎるとむくみや血圧上昇につながるため、摂取量には注意が必要です」
Q.カレーと一緒に福神漬けを食べると栄養面ではどういった効果があるのでしょうか。
政木さん「カレーに福神漬けを添えることのメリットとして、見栄えがよくなり食欲増進を促す効果があること、触感や味にメリハリがつくことなどが挙げられますが、栄養に関してのメリットは決して多いとは言えません。先ほど、福神漬けにはモリブデンやナトリウムが豊富に含まれていると説明しましたが、モリブデンの1日に必要な摂取量は少なく、豆類や米などからも摂取できるため、福神漬けから積極的に取り入れる必要はあまりないと考えられます。
漬物は主に浅漬け、調味漬け、発酵漬物に分類されており、福神漬けは調味漬けに該当します。乳酸菌の働きにより発酵を促す発酵漬物とは異なり、調味漬けには乳酸菌は含まれていません。そのため乳酸菌の効果である、腸内環境改善や免疫機能の向上は福神漬けの摂取ではかなわないのです。
また、調味漬けは名前の通り調味料に漬けるため、塩分が多く含まれており、福神漬けは1食(15グラム)当たり約0.8グラムの塩分が含まれています。カレーライスの1食当たりの塩分量は2.1〜2.4グラムなので、福神漬けを添えると合計で2.9〜3.2グラムとなります。厚生労働省が推奨している1日の塩分摂取量は男性で7.5グラム、女性で6.5グラムであるため、カレーと福神漬けで1日の塩分摂取量の3分の1以上を占めることになります。
摂取する塩分量が多いと、高血圧やむくみにつながり、血圧が高い状態が続くと動脈硬化が進みます。動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞、腎障害を引き起こす原因の一つになるため、塩分量の多い食事には注意が必要です。
以上のことを考えると毎回のカレーに福神漬けを添えるのではなく、たまに添える程度にするのが望ましいでしょう」
Q.「福神漬け」の1日の摂取目安量や、福神漬けを食べるときの注意点について、教えてください。
政木さん「先述のようにカレーには塩分が多く含まれており、福神漬けも同様に塩分が多いため、1日の摂取目安量としては1食分の約15グラム程度と考えられます。塩分の面だけでなく、福神漬けをカレーに添えることで食欲が増し、白米が進んでしまう可能性もあるため、のせすぎには注意が必要です。
福神漬けを食べ過ぎることで引き起こされる健康障害としては、先述のように塩分の取り過ぎによるむくみや血圧上昇などが考えられます。現在高血圧の治療を行っている人や、血圧が高めの人などが福神漬けを食べるときは、特に注意が必要です。高血圧は、心臓では狭心症や心筋梗塞、心不全などのリスク因子となり、脳では脳梗塞や脳出血などの脳血管障害や認知症のリスク因子になるため、高血圧予防の観点からも福神漬けをはじめとした漬物の摂取は控えめにするのが望ましいといえます」
オトナンサー編集部
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