ホンダの空飛ぶクルマは自動車並みの航続距離? 開発進むeVTOLの全貌 鍵はハイブリッド
- 乗りものニュース |

次世代の新たな交通システムとして世界中の企業が競うように開発しているeVTOL(電動垂直離着陸機)。日本の大手自動車企業ホンダが開発中の機体はハイブリッドが特徴だといいます。一体どんなメリットがあるのでしょう。
ヘリコプターと違うeVTOLの特徴
近年「空飛ぶクルマ」という名で取り上げられることの多い「eVTOL」、世界的自動車メーカーであるホンダも開発を進めています。そのようななか、今回、同社のグループ企業である本田技術研究所(Honda R&D)が、空や宇宙、ロボットへの取り組みについて説明する「Honda新領域ビジョン・テクノロジー取材会説明会」を2021年9月28日(火)に開催し、そこで開発中のeVTOLに関して色々見ることができました。
「Honda eVTOL」のイメージCG(画像:ホンダ)。
eVTOLは「electric Vertical Take Off and Landing」の略で、日本語では「電動垂直離着陸機」と訳される乗りものです。一見すると既存のヘリコプターと変わらないように思えるものの、eVTOLは小径の電気駆動ローター(回転翼)を数多く備え、各々のローターは独立制御されているのが特徴になっています。
ヘリコプターのようにローターひとつ止まっただけで飛行不能になることはなく、ほかのローターで飛行性能を維持し、姿勢を安定させることができます。また小径ローターを電気で動かすため、ヘリコプターと比べて圧倒的に静か、なおかつクリーンなのもeVTOLのポイントです。
ただ、現在のバッテリーではエネルギー密度が低く、航続距離が短いという欠点もあります。そこでホンダは、「ガスタービンとバッテリーの双方で駆動する」ハイブリッドeVTOLを研究しているとのことでした。
ハイブリッドeVTOLのメリット
eVTOLをハイブリッド化する目的は、“自動車に比肩する”航続性能を確保することにあります。説明によると、航続距離については400km程度を確保できることが市場から求められているそうです。
現在、駆動力をバッテリーのみに限定した場合、他社が開発中のeVTOLを含めておおむね100kmほどだとのこと。これでは使用範囲が限られてしまい、積極的に自動車からの切り替えが進まないことから、ホンダとしてはガスタービンハイブリッドをパワーユニットに選んだといいます。
また、これであれば将来、バッテリーのエネルギー密度が向上し、それだけで満足しうる航続距離が賄えるようになった際には、スムーズにバッテリーのみの全電動化に移行できるとしています。
ホンダが開発中のガスタービン・パワー・ジェネレーションシステム(2021年9月28日、柘植優介撮影)。
ホンダが考えるeVTOLのコンセプトは、航続距離が最大約250マイル(約400km)、最大巡航速度150ノット以上(270km/h以上)を発揮し、巡航高度は6000~1万フィート(約1800m~約3000m)、積載重量は800ポンド(400kg)以上。ハナシによると、キャビンは大人4人が乗るのを考えているとのことでした。
なお、ホンダでは、ハードであるeVTOLのみを開発・製品化するのではなく、モビリティシステムおよび都市間交通サービスとして事業化していくといいます。これは交通インフラやメンテナンスサービス、運行管理システム、予約システムなどまで視野に入れて事業展開するというもので、業態を変えていくこともありえるとの説明でした。
30年後のeVTOL市場規模は最大30兆円
eVTOLの具体的なタイムスケジュールについて、本田技術研究所内の先進技術研究所 新モビリティ研究ドメイン統括を務める川辺 俊フェローによると、2025年までにeVTOLのプロトタイプ開発と、モビリティエコシステムの構築、その両方を行うとのこと。そして同年に一度事業化すべきか否かの判断をし、ゴーサインが出れば、2030年までに航空機として型式認定を取得し、事業展開を進めるといいます。
なおホンダとしては、eVTOLを移動手段としてだけでなく物流(ロジスティクス)や緊急搬送(エマージェンシートランスポート)といった用途へ広げていくことも想定しているそう。
ホンダでは、30年後のeVTOL市場は15兆円から最大30兆円規模になると見込んでいるようで、北米を端緒に中国、ヨーロッパ、カナダ、ブラジル、そして日本などで事業展開する計画を立てています。
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