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旅客機の操縦 夏と冬でどう違う? ANAパイロットに聞く 離着陸や巡航時 地域の差も

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  • 乗りものニュース
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旅客機の操縦に、季節の差はどのような影響をおよぼすのでしょうか。ANAのパイロットに話を聞きました。上昇降下の性能、飛行ルートの設定、地域ごとの特徴など多くの違いがあり、そのなかで安全第一に運航していました。

離陸 着陸 上昇にも影響する「気温」

 旅客機の操縦に、季節の差はどのような影響をおよぼすのでしょうか。ANA(全日空)のパイロットに話を聞きました。やはり季節の違いによる影響はあるといい、そのうえで、パイロットは安全性や、乗客、乗務員へさまざまに気を配りつつ操縦しているようです。

Large 200522 ana 01ANAの国際線主力機のひとつ、ボーイング777-300ER型機(2020年3月、乗りものニュース編集部撮影)。

――夏と冬、その気温差で、旅客機の操縦は変わるものなのでしょうか?

 滑走路の長さや状態、風速や気圧などの条件によって離陸、着陸が可能な機体重量が何ポンドまでかを示す「離陸性能、着陸性能」という指標があるのですが、これが気温の高まる夏は、冬とくらべて低下する傾向があります。そのなかで安全に飛行ができるよう、必要な性能計算をすべて事前におこなったうえ、高温時であっても定められた以上の性能を確保してフライトしています。

 また気温が高いと空気が薄くなることから、エンジンの性能も低温時に比べると低下するため、上昇性能も影響をうけます。同じ機体重量であっても、夏と冬の上昇率はかなり違ってきます。そのため、たとえば「上昇中に揺れが予想される場合、何分間シートベルト着用サインを点灯させたままにするか」などを判断する際には、気温による上昇率の違いをある程度計算しながら対応する必要があります。ここでは、コックピットのコンピューターのデータを参考にしつつ、パイロットの経験にもとづく感覚で判断します。

――季節ごとにパイロットが気をつけているポイントはありますか?

 夏は大きな揺れに見舞われ、飛行の妨げになる「積乱雲」に注意が必要です。特に夏の大気が不安定な日は、積乱雲を避けて飛ぶことが求められます。

 逆に冬は、夏と比べて上空の「ジェット気流」とよばれる偏西風が強まります。一般的に日本を含めた中緯度帯はジェット気流が強く、年間を通じて気象の変化も大きい特徴があります。特に日本~北米線はその違いが顕著で、揺れの予想なども合わせて総合的な判断とはなりますが、事前のルート設定の際にジェット気流が流れる位置によって、北米行きはジェット気流の軸に沿うようなルート、日本行きは向かい風の弱いルートを選ぶのが一般的です。

離着陸のとき 夏と冬で特徴的な地域もあり

――離着陸するとき、夏と冬でその方法が大きく異なる空港や地域などはありますか?

 離着陸の操縦感覚や操縦方法については、季節による大きな変化はありません。しかし、日本には四季があり、季節による天候の変化が激しいため、悪天となる場合の運航は特徴的な空港も出てきます。

 たとえば夏であれば、市街地に近いところに空港がある場合、日中は市街地上空で上昇気流が強いことなどから、着陸前のアップダウンが冬よりも大きくなります。そのため着陸の降下角度のキープと速度コントロールには、いつも以上の注意が必要です。

Large 200522 ana 02伊丹空港に着陸するANA機。全国でも市街地に近い空港のひとつ(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 冬の場合、北日本や日本海側の空港は、降雪時に運航の厳しいところが多いです。横風の強い地形であったり、視界不良になりやすかったりしますので、これらの空港へ冬の悪天時にフライトする際は、事前準備、上空での情報収集、進入、着陸時の判断など多くの知識と能力が求められます。

 また、冬の雪雲にも注意を払います。雲の高さはおおむね高度1万フィート(約3000m)程度が一般的で、これは着陸の10分前あたりの高さになります。着陸前のこの時間帯は揺れや被雷に特に神経を使います。ANAでは着陸約10分前を目安に、客室内の安全チェックを実施するようパイロットがCAに指示をしますが、雪雲がある場合はちょうどこの時間帯にかかることもあり、その際には指示時間を早めるといった工夫をしています。

 また冬の日本海側、とくに北陸地方周辺は「一発雷」と呼ばれる非常に強いエネルギーを持った雷が発生します。飛行機は被雷をしても安全に飛行できますが、到着後の機体点検が必要で、場合によっては軽いへこみなどの修復作業を要することもあるので、当然これを避けるよう飛行しています。

※ ※ ※

 なお、取材に応じたANAのパイロットによると、とくに日本周辺は上空も含めて気象変化が激しいと言われており、日本を飛ぶパイロットは海外のパイロットよりも多くの気象知識、経験を持っているともいわれているそうです。

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