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「路線図にも時刻表にもない鉄道」でも95年現役!? “モンスター機関車”が住宅街を走る路線とは? 北九州

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  • 乗りものニュース
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全国には、一般の人は乗ることができない専用鉄道があります。北九州の住宅地を走る「くろがね線」もその一つ。どのような理由で誕生し、どんなものを運んでいるのでしょうか。

製鉄所専用の鉄道ながら、敷地外も走行

 JR鹿児島本線の下り列車に乗車していると、枝光駅(北九州市八幡東区)を過ぎたところで左側から線路の鉄橋が近づいてきます。しかし、その線路を走る列車に出会うことは稀で、何の路線だろうと思っている人も多いのではないでしょうか。実はこれ、製鉄所の鉄道路線なのです。

Large figure1 gallery5戸畑第一操車場に到着するくろがね線の列車(和田稔撮影)

「くろがね線」と呼ばれるこの鉄道は、日本製鉄九州製鉄所八幡地区の専用線です。高炉などの主要設備がある戸畑エリアと、製品製造を行う八幡エリアの間で半製品などを運んでいます。製鉄所は、重量物や高温の物を効率的に運ぶため、鉄道を敷設しているところも多いのです。学校の社会科見学などで訪れた際に、謎の線路や貨車を見かけた記憶がある人もいるのではないでしょうか(私もその一人です)。

 製鉄所の専用鉄道は敷地内で完結しているのが一般的ですが、くろがね線は戸畑と八幡という離れた2つのエリアを結ぶため、工場の敷地外を走行します。日本国内ではここだけの特徴です。

 両エリアの輸送にはもともと海路を利用していましたが、輸送量の増加などに伴い専用の鉄道が敷設されました。完成は1930(昭和5)年2月、今年で95年を迎えています。あと5年で100周年。時刻表に載らず、乗客が利用できる駅はないものの、長い間北九州市の街を走り続けているのです。

 住宅街に敷かれた線路や鹿児島本線から見られる鉄橋の様子は、普段私たちが利用する鉄道と同じような佇まい。製鉄所が運行する鉄道を街の中で見ることができる……なんだか興味をそそられますよね。

製鉄所の半製品を運ぶため、超重量級の機関車が牽引

 2つのエリアは、およそ6kmの線路で結ばれています。戸畑で作られた半製品を八幡に運ぶことが目的なので、荷物を運ぶのは戸畑→八幡の列車です。一方、八幡には機関庫などがあり、くろがね線の拠点となっています。したがって、八幡から空の貨車を戸畑へ回送し、荷物を載せた貨車とともに八幡へ戻るというのが基本的な運行の流れです。

 貨車で荷物を運ぶので、当然ながら機関車が牽引(けんいん)します。ただし、くろがね線では最後尾にも機関車が連結されます。編成の前後に機関車を連結した、いわゆるプッシュプルで運転されているのです。

 これは上り坂で押し上げを手伝うほか、貨車全体に引き通されるブレーキがないため、下り坂でブレーキ力を補助する役割もあります。基本的に後部に連結される白と青の塗装をまとったディーゼル機関車が、「緩急車」と呼ばれています。

 戸畑から八幡へ向かう列車の荷物は、主に巨大なコイルや棒状の鉄鋼などの半製品です。跨線橋から列車を眺めると、積荷の熱を感じることもあるそう。これらを運ぶ貨車の姿は無骨そのもの。JR線を走るカラフルな貨物列車とは一線を画します。

 重い物を運ぶので、機関車も重量級です。2022年4月に導入されたドイツ製の電気式ディーゼル機関車は、運転整備重量140t、軸重35tというスペックです。

 JR貨物のEH200・EH500・EH800が運転整備重量134.4t、軸重16.8t、かつて信越本線横川~軽井沢間の専用補機として活躍したEF63の運転整備重量が108.0t、軸重が最大19tだったことを考えると、くろがね線の機関車の重さが分かります。

 その反面、住宅街を走ることから騒音対策はしっかり施されており、機関車の下回りは防音カバーが設置されています。また、10km/hでゆっくりと時間をかけて走ります。あまりにも静かなので走行に気づきにくいこともあるほどです。重量級の編成が、静かに、そしてゆっくりと走っていくというギャップは、くろがね線ならではの魅力といえるでしょう。

 乗ることはできなくとも、長い歴史を誇る北九州のくろがね線。私たちの生活に必要不可欠な鉄製品を、今日も運び続けてくれているのです。

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