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砲塔たくさん積めば強い!?「多砲塔戦車」使えなかったワケ 作って分かった当たり前すぎる欠点

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  • 乗りものニュース
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昔の漫画などには、大小多くの砲塔を載せた「多砲塔戦車」が登場することがあります。ただ、多砲塔戦車は実際に使ってみると、すぐに廃れてしまいました。なぜだったのでしょうか。言われてみれば納得の理由でした。

そもそも戦車が誕生した理由とは?

 昔の漫画などには、車体の上にある最も大きな砲塔、いわゆる主砲塔のほかに、車体の前後などに小さな砲塔(副砲塔)が付いており、どの砲塔もグルグル回りながら大砲や機関銃を撃ちまくるという「多砲塔戦車」が登場することがあります。そして実際に、そのような多砲塔戦車が生産されたこともあったものの、すぐに姿を消してしまいました。それはなぜだったのでしょうか。

Large figure1 gallery7ソ連のT-28。写真は戦争でフィンランド軍が鹵獲し再使用しているシーンで、各ハッチから顔を出しているのはフィンランド兵である。操縦手席は車体中央の観音開き式ハッチがあるところ(画像:フィンランド国防省)。

 そもそも、戦車は第1次世界大戦で初めて実戦に使用されました。当時、敵も味方も横に長い塹壕線を構築して向き合っており、そのような状況を打開するためには、敵の塹壕線を突破するほかありませんでした。

 しかし、塹壕の至るところには、防御用の機関銃が据え付けてあります。また塹壕の前には有刺鉄線などの障害物が無数に張り巡らされており、容易に近づけないようになっていました。そのため、敵の塹壕線に突破口を穿とうと味方の歩兵部隊が突撃すると、機銃掃射や砲撃を受けて大量の犠牲者を出すことは確実で、場合によっては攻撃失敗のリスクもありました。

 そこで、度重なる砲撃によって掘り返され泥濘となった足場の悪い地面をノッシノッシと進み、有刺鉄線などの障害物を難なく乗り越えられる走破性と、敵の機銃弾や砲弾の炸裂をものともしない防御力、そして自身が搭載した砲や機関銃で敵陣地を掃射できる火力を兼ね備え、停滞した戦局を挽回するための新兵器として開発されたのが、戦車でした。

 こうして、当初は期待の新戦力として戦場に登場した戦車も、やがて単独で行動するようになると防御側の攻撃でやられてしまうことが多くなりました。そこで、戦車が自衛しながら味方の戦車の援護もできるようにと考えられたのが、多砲塔戦車です。

 基本的に、主砲塔は車長が設定した目標を狙い、副砲塔は自車に迫ってきたり付近の僚車にとり付こうとしたりする敵歩兵や、塹壕線突破時の塹壕内に対する側面射撃を実施する役割を担っていました。

多砲塔戦車が姿を消したワケ

 このようなコンセプトにより、第1次世界大戦後、各国で多砲塔戦車の開発が盛んになります。1921年に造られたフランスの「シャール」2Cを皮切りに、1926年に生まれたイギリスのA1E1「インディペンデント」、1930年代にはソ連のT28やT35、ドイツのNbFz、日本の九一式重戦車や九五式重戦車などが誕生しています。

Large figure2 gallery8イギリスのボービントン博物館に展示・保存されている「インディペンデント」重戦車(柘植優介撮影)。

 しかし、これら各国の多砲塔戦車には、搭載した兵装の威力の良し悪しなどといった些末な問題ではなく、もっと根本的な問題がありました。それは、複数の砲塔を備えるので必然的に大型・大重量化する車体に対して、相応の機動力を付与できる小型高出力のエンジンが、当時の自動車技術では開発が困難だったこと。同様に、大重量に耐えられる履帯やサスペンションも、優秀さと頑丈さを兼ね備えた高性能なものが造れないというものでした。

 加えて、より問題だったのは、1両の多砲塔戦車の中でそれぞれの砲塔を適切なターゲットへ指向し、交戦することを指示する指揮の困難さでした。確かに、各砲塔が単独で独自のターゲットと交戦するのは可能です。しかし車長が自車の周囲の戦況を見渡して、緊急性や優先順位が高い目標を各砲塔にそれぞれ別個に指示するのは、難しいことでした。

 このように、ハードとソフトの両面で問題の多い兵器でありながら、製造コストは当時の一般的な戦車の2倍から3倍もしました。

 結果、適切な車体サイズとそれに適した相応の装甲と武装が施され、砲塔の旋回も軽快な単砲塔戦車のほうが、多砲塔戦車よりも運用者の使い勝手がよく、おまけにいっそう効果的であることが、多砲塔戦車の運用を通じて判明。その結果「時代のあだ花」ともいうべき多砲塔戦車は、1930年代中旬以降には陳腐化し、廃れてしまったのです。

 ただ、21世紀に入ると、それまで戦車が砲塔上部に備えていた副武装の重機関銃を、砲塔内からリモート操作可能なRWS(遠隔操作銃塔)にする動きが活発化します。その流れは現在も続いているので、エレクトロニクス技術の進歩とともに、将来的には再び多砲塔戦車が復活するかもしれません。

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