あなたの「ネット証券口座」が狙われている! 新NISA普及で「詐欺」急増…専門家が教える“鉄板の対策3選”とは
- オトナンサー |

ネット証券口座を狙った詐欺事件に巻き込まれないようにするには?(画像はイメージ)
近年、モバイル取引アプリの普及と新NISA(少額投資非課税制度)の人気により、投資を始める人が増加しています。一方、詐欺師たちもこれまで以上に、初心者から経験豊富なトレーダーまであらゆる投資家をターゲットにしており、特に企業の決算発表のように市場のニュースが話題になる時期や、確定申告のシーズンなどに詐欺が活発化する傾向にあります。
個人向けのセキュリティーサービスを提供するNordVPN(オランダ)が行った投資詐欺に関する調査によると、NordVPNのマルウェア対策ツール「脅威対策Pro」は2025年3月から同年10月の間、日本国内で詐欺、フィッシング、詐欺電話、その他の詐欺に関連する450万以上の悪質ドメインをブロックしており、詐欺の量と巧妙さが増していることが浮き彫りとなりました。
また米連邦取引委員会(FTC)によると、投資詐欺は年々約25%増加しており、2024年だけでも被害者の損失は57億ドル(約9000億円)と推定されています。
証券関連詐欺が増加している理由
投資の裾野が広がることで、より多くの人々が金融市場に参入できる機会が生まれています。同時にこれまで投資経験のなかった人々が、詐欺の手口を見分けることができずに被害に遭うリスクも高まっています。特に、スマホアプリを通じた手軽な投資環境は、利便性と引き換えにセキュリティー意識の低下を招く可能性があります。
サイバーセキュリティーの専門家であり、NordVPNの最高技術責任者を務めるマリユス・ブリエディスさんは「資金がデジタルで動くところに、詐欺師は必ずついてきます。オンライン投資の成長は人々に機会を提供しますが、犯罪者にとってもより大きなターゲット集団を提供することになります」と警告しています。
最も一般的な詐欺パターン
証券会社を装ったSMSやフィッシングメール、SNS上の偽投資広告、実在する証券会社を模倣したクローンウェブサイト、そして「アカウントに問題が発生しました」として緊急のログインを促すメッセージなど、詐欺にはさまざまな手口が存在します。
これらの詐欺の中でも特に悪質なのは、確実な利益を約束したり、内部情報を提供するとうたったりするものです。詐欺師の最終目的は、ログイン情報や個人データを盗み取ったり、被害者から直接資金を移転させたりすることです。偽の投資機会を提示する際、詐欺師たちは本物の市場情報と虚偽の情報を巧妙に組み合わせることで、信憑性を演出します。
「詐欺師は多くの場合、本物の市場ニュースと偽の機会を混ぜ合わせます。もしも低リスクで高リターンを約束するような“うまい話”があった場合、それは典型的な危険信号です」とブリエディスさんはこう付け加えます。
また、最近では人工知能(AI)技術を悪用し、有名な投資家や証券会社の担当者になりすましたディープフェイク動画や音声を使った詐欺も報告されています。これらの技術の進歩により、従来よりもはるかに説得力のある詐欺手法が可能になっているため、投資家はより一層の注意が必要です。
日常的な投資における重要な予防策
投資口座のセキュリティーを守るためには、いくつかの基本的な習慣を身に付けることが重要です。今すぐできる重要な予防策は次の3つです。
【資産を守る鉄板の対策】
■公式サイト、公式アプリを使う
まず、証券口座には必ず公式アプリまたは手動で入力したURLからアクセスしてください。検索エンジンやメール内に添付されているリンクからアクセスしないよう、注意しましょう。
■ログイン情報をしっかり保護
多要素認証(MFA)を必ず有効にし、強力で複雑なパスワードを使用し、定期的にデバイスのソフトウェアを最新状態に保つことも欠かせません。また、見知らぬ人やSNS上の投資アドバイスには十分注意し、正規の証券会社がパスワードや認証コードを求めることは絶対にないことを覚えておきましょう。
■公式情報を参照
投資関連の情報収集においても、公式な情報源を優先し、複数の信頼できるソースから情報を確認することが重要です。特に、急激な価格変動や「今すぐ投資で利益確実」などの限定的な投資機会をうたう情報については、慎重に検証する必要があります。
「セキュリティー習慣をしっかりと身に付けることが、良い投資判断と同じくらい投資を保護してくれます。強固な認証と慎重な検証が大いに役立つのです」とブリエディスさんは強調します。
詐欺を疑った場合の対処法
もし詐欺の可能性を感じた場合は、まず疑わしい相手との一切の交流を停止し、公式チャネルを通じて証券会社に直接連絡を取ることが重要です。その後、すべてのパスワードを変更し、メールアカウントや関連するアカウントのセキュリティーを強化し、取引履歴を注意深く監視します。
必要に応じて、当局や消費者保護機関への報告も行うべきです。国民生活センターや金融庁、さらには警察への相談も検討しましょう。被害の拡大を防ぐため、同様の手口について家族や友人にも警告することも重要です。
また、詐欺被害に遭った可能性がある場合は、銀行や信用情報機関にも連絡し、不正な取引や信用情報の変更がないかも確認しましょう。オンラインでの行動を相手に把握されるのを防ぐためにも、しばらくの間はSNSでの金融関連の投稿や情報共有を控えることも賢明です。
「金融詐欺においてはスピードが重要です。より早く報告し、アクセスを保護すればするほど、損失を限定できる可能性が高くなります」とブリエディスさんは述べています。
セキュリティー意識も大切に
オンライン投資の普及に伴い、投資家を狙う詐欺手法も巧妙化しています。しかし、適切な知識と予防策を身に付けることで、これらのリスクを大幅に軽減することができます。投資の世界で成功するためには、市場の理解だけでなく、セキュリティー意識も同じくらい重要であることを忘れずに、安全で賢明な投資活動を心掛けましょう。定期的にセキュリティー設定を見直し、最新の詐欺手口について情報収集を怠らないことが、長期的な投資成功の鍵となります。
オトナンサー編集部
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