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高速料金「13車種区分」まで細分化!? バイク悲願「軽自動車等からの分離」へ やっぱヘンだよ今の料金!

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  • 乗りものニュース
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国土交通省が新たな「高速道路の車種区分」について素案を示しました。今後、新たな方法で車種ごとの通行料金を算出することと並行して、関係団体からのヒアリングを実施します。車種区分が劇的に増える可能性があります。

5車種区分→“13車種” めっちゃ細分化!?

 67回目となる「国土幹線道路部会」が2025年1月15日午後開催されました。昨年に示された高速道路料金の「車種区分」の見直しが議題です。現状の5車種区分が、何車種区分になり、それぞれの車種区分の負担がどうなるか。具体的な議論が本格化します。

Large figure1 gallery17車種区分の見直しで、バイクの料金も独立するか。写真はイメージ(画像:PIXTA)。

 国土交通省高速道路課は、部会の有識者に対して「高速道路料金の車種区分について」という素案を提示しました。昨年の道路審議会の中間答申では、30年以上経過した5車種区分の利用状況の変化を認めて、新たな車種区分の議論の必要性を指摘。これを受けて高速道路課が、車種区分の考え方について取りまとめました。部会では大学教授と新聞社の論説委員で構成される有識者が妥当性について審議します。

 高速道路課によると、1989年から現在まで続く5車種区分は検討当時、13車種区分をベースに通行料金が算出され、料金収受員による料金徴収が可能な5車種区分に取りまとめられたそうです。それが以下の車種区分です。

・自動二輪
・軽乗用
・軽貨物
・小型乗用
・普通乗用
・貨客車
・小型貨物
・マイクロバス
・普通貨物(普通)
・バス(路線)
・普通貨物(大型)
・バス(その他)
・普通貨物(特大)

 5車種区分の比率は、それぞれの車種区分内の最も安い値を、その車種の通行料金としました。例えば、現行の「軽自動車」区分は、13車種では「自動二輪」「軽乗用」「軽貨物」がひとつにまとめられましたが、その中で最も安い車種(ここでは自動二輪)に通行料金を合わせました。

 2025年1月15日以降の国幹部会では、最新のデータに更新した数値をもとに、改めて13車種について通行料金を算出します。

「バイク」の専用区分ができるとどうなる?

 通行料金の車種区分を割り出すためのデータは「占有者」「原因者」「受益者」の負担3要素で構成されます。1988年の5車種区分の議論当時と、この考え方は変わりません。ただ、個々の負担となるデータを、時代に合わせた最新のものにに更新します。

Large figure2 gallery18高速道路料金は長らく5車種区分がスタンダード。写真はイメージ(乗りものニュース編集部撮影)。

 最もわかりやすい例が「占有者負担」の中にあるバイクの通行料金負担についてだけ採用されていた「車間距離」という名前の“余計な”車長の取りやめです。

 占有者負担とは、走行中の車両1台が“占有”する空間のことです。道路の占有という視点では、同一車線内に走行できる1台だけなので、バイクも四輪車も占有する全幅は変わりません。ただ、トランクなどがない分だけバイクの全長は四輪車より短いです。

 しかし、全長に「車間距離」として前後50cm、つまり1mを加えることで、バイクと四輪車の専有面積は同じ、とされました。当時、バイクの平均車長は2.10mとされていたので、車間距離を加えると全長は3.10m、軽自動車と同じになります。

 この算出方法は四輪車には存在せず、これを新たな13車種の算出では統一します。この部分だけを考えると、バイクの車種区分が創設されれば、通行料金は安くなることが期待できます。

 しかし、同じ占有者負担でも、車両の変化を踏まえた新たな算出で、バイクの重量は平均200kgから320kgに引き上げて計算されます。すると、現行の通行料金より安くなるか否かは、現時点ではわかりません。

「原因者負担」でも考え方が変わります。原因者負担とは建設費や維持管理費の負担のことです。バッテリーを大量に積載するEVは車重が重くなりました。通行する車両の平均車重は30年前と現在では違います。最新のデータに更新するわかりやすい例ですが、一方で車種区分間の負担の考え方を変えることも試みます。

 例えば、大型トラックなどの大きな車両と、バイクのような小さな車両が通行するための構造物では、建設にかかるコストが違います。現実の建設では、すべての車両が通行できる構造物を作るのですが、これまでは車種別に、負担の平均値から料金が設定されていました。

 イメージでいうと、1つのトンネルを作った場合、バイクが通過できるだけのトンネルと、トラックも通過できるトンネルを想定し、その負担に応じて車種区分に振り分ける算出方法を取りました。新たな13車種区分では、2025年以降に発生する建設費、管理費、交通量を、車種別の車重などの平均諸元を要素に傾斜配分します。

2段階で改正されるかも?

 これらのデータには、車両の諸元のように誰でも簡単にわかる数値と、乗車利用人員のように、細かすぎて不確定な要素が混じる数値が混在しています。例えば、車種区分別の乗員を乗車定員ではなく、実際に乗車した人数を平均値として出しています。単純にスモークガラスでわからない後席の乗車人数や、乗客のいないバスをどう算出したのか。部会の判断が問われます。

Large figure3 gallery19国土交通省(中島みなみ撮影)。

 仮に通行料金の13車種区分が成立すると、2001年に始まったETCサービスで、料金収受員時代を超える“公平な”料金徴収が、ようやく実現することになります。

 現状では算出結果がいつ公表されるかは未定です。2025年度内は関係団体へのヒアリングが続くと見られます。なお、短期的な将来を見据えた「当面適応する車種区分の決定」と、中長期的な「新たな検討体制を構築した上で、将来の車種区分のあり方」の2つ結論が求められています。

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