「豪雨で愛車が水没…保険は下りる?」車両保険がカギ! 全損なら“免責なし” 絶対ダメなNG行動とは
- 乗りものニュース |

水没したクルマ、補償のカギは“あの保険”! “全損”なら免責なし
2026年9月、いわゆる「シルバーウィーク」と称された5連休中、台風25号が東日本へと襲来し、20日から21日にかけて千葉県各地に甚大な被害をもたらしました。
水没したクルマの保険はどうなる?(画像:写真AC)
千葉県では、わずか1か月前の8月13日から14日にかけても記録的な大雨に見舞われたばかりです。気象庁の観測では千葉市中央区で1時間に115.0ミリの猛烈な雨が降り、観測史上1位を更新。JAF(日本自動車連盟)によると、この8月の豪雨時には数日間で県内から3871件もの冠水関連の救援要請が寄せられたといいます。
このように相次ぐ台風や豪雨によって、もし自分のクルマが水につかってしまったとき、気になるのが「保険は下りるのか」という点です。
対人・対物といった相手への賠償保険だけでは、自分のクルマの修理代はまかなえません。台風や豪雨、洪水による水没では、まず「車両保険」を付けているかが大きな分かれ目となります。
車両保険には、補償範囲の広いタイプと、範囲を限定したタイプがあります。名称は会社ごとに異なり、例えばソニー損保では「一般型」と「エコノミー型」です。電柱や壁への単独事故などは一般型のみの補償となりますが、実は洪水による損害は、保険料の安い「エコノミー型」でも補償されます。
“全損”なら自己負担なし!? いくら戻ってくるのか
では、水没で保険を使うと、いったいどのくらいのお金が戻るのでしょうか。それは損害の程度によって「分損」と「全損」に分かれ、支払われ方が変わります。
修理して直せる「分損」なら、修理費から契約時に決めた免責金額(自己負担額)を差し引いた額が支払われます。ソニー損保によると、保険金額200万円・免責金額10万円の契約で損害額が50万円だった場合、免責分を引いた40万円が支払われます。
一方、修理費が車両保険金額以上になるなどした「全損」では扱いが変わります。全損の場合は免責金額が差し引かれず、設定した車両保険金額の全額が支払われるのです。
ただし車両保険金額は、提示された金額幅の中から設定し、更新時には車の価値低下に応じて下がっていきます。そのため、新車の購入価格がそのまま全額戻ってくるとは限りません。
とはいえ救済措置もあります。同社では、車両保険を付けたすべての契約で、全損時に「車両全損時臨時費用」が上乗せされます。2026年1月版の重要事項説明書によると、金額は車両保険金額の10%または5万円の高いほうで、上限20万円が支払われます。
翌年の等級はどうなる? 見落としがちな「津波」の落とし穴
保険を使うとなると、翌年の等級ダウン(保険料の値上がり)も気になります。
水害で保険適用、翌年の等級は?(画像:写真AC)
例えば三井住友海上の公式Webサイトでは、台風や竜巻、洪水、高潮による水害で車両保険を使うと、継続契約の等級が1等級下がり、保険料が高くなる「事故有係数」が適用されると説明しています。自分でぶつけたときの3等級ダウンに比べれば、下がり幅は小さく抑えられています。
ここで注意したいのが、同じ「水につかる」でも、地震や噴火が原因の「津波」による水没は、通常の車両保険では補償の対象外になるという点です。台風による高潮なら補償されるのに、津波は対象外という違いがあるのです。
保険会社によっては、地震・噴火・津波で所定の全損となった場合に一時金を支払う特約を用意しています。三井住友海上では、この特約を使っても継続契約の等級や保険料に影響しません。自動で付帯されているとは限らないため、証券を確かめておく必要があります。
そしてもうひとつ大切なのが、水が引いたあとの行動です。国土交通省は、浸水したクルマは自分でエンジンをかけず、販売店や整備工場に相談するよう呼びかけています。
発火防止のためバッテリーのマイナス端子を外すよう案内する一方で、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などは高電圧バッテリーを搭載するため、むやみに触らず整備工場などに相談するよう示しています。
補償の範囲や特約の内容は、各社の約款で異なります。いざというときに慌てないよう、まずは自分が車両保険に入っているか、そしてどのような契約になっているか、この機会に証券を開いて確かめてみてもよいでしょう。
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