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滑舌が悪く、サ行が言えない……やりがちな「避けるべきNG対応」とは?【言語聴覚士解説】

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  • マイナビウーマン
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子供の発音や滑舌は気になるものです。今回は「サ行が言えない」という3歳児の保護者の方からのお悩みについて、言語聴覚士の寺田奈々先生に解説いただきます。

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3歳だけど、まだサ行が言えない。何かできることは?

現在3歳の息子。サ行がまだ言えず、「さかな」が「ちゃかな」、「せんせい」が「ちぇんちぇい」になります。
5歳くらいまで待っても大丈夫と3歳児健診などでも言われたのですが、家でできることがあれば教えてください。

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お子さんの発音・滑舌の発達がどのように進んでいくのかは意外と知られていませんが、一般的には5〜6歳前後の時期におおよそ完成を迎えます。ことばを話しはじめの4歳頃までの時期に言えない音がたくさんあり不明瞭なのは、言ってみれば当たり前のこと。成長とともに少しずつ新しい語いや文を獲得していくのと同じように、発音や滑舌の発達も少しずつ進んでいきます。

繊細な「サ行」は後から獲得される音

発音のなかには、マ行やパ行のような比較的簡単で早期から獲得されやすい音と、カ行やサ行や「ツ」のような比較的難しく、あとから獲得される音があります。

ご質問の「サ行」は、舌を柔らかく使って繊細に出す音なので、発音の完成時期間近になって獲得される傾向にあります。発達には個人差があるので、3歳時点でもう言えているというお子さんも居ますが、7〜9割のお子さんが言えるようになる時期は4歳以降であることが分かっています。

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✅ 4歳の時点で獲得率が高い音
あいうえお、ん、マ行、パ行、バ行、ナ行、ハ行、たてと、だでど、じ・じゃじゅじょ、ち・ちゃちゅちょ
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✅ 4歳の時点で獲得率が低い音
カ行、ガ行、サ行、ザ行、ラ行、つ
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※高見 観ほか 小児の構音発達について 愛知学院大学心身科学部紀要第5号 (59-65) (2009)より引用改変

ぜひ「楽しくおしゃべり」「しっかり食事」を

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3歳でサ行が言えないのはよくあることで、発音の完成が周囲より早いから言語的になにか秀でているということも特にありません。聴力に問題が無いかを確認しておく(後述)ほかには、焦ってなにか特別なことを始める必要はない、というのが言語聴覚士のお答えになります。

毎日楽しくお喋りして過ごすことが、発音の獲得のためにはいちばんです。また、食べることと喋ることには共通した身体の器官を使いますから、日頃から食事をしっかり食べることも大切です。

間違いは指摘せず、「正解を聞かせる」

お子さんが言えない音があるとき、「違うでしょ」と指摘したくなってしまいますが、3歳の段階ではその必要はありません。間違いは指摘せずに、正解を伝えましょう。「赤ちゃん発音」をわざと用いるのも避けましょう。正しい音を聞いてもらうこともポイントです。

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■OK:子「うちゃぎちゃん」 大人「そうだね、うさぎさんだね」
■NG:子「うちゃぎちゃん」 大人「うちゃぎちゃんでちゅねー」
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3歳の段階では、多くのお子さんは「ことばの意味」と「ことばの音」を分けて理解するのが難しく、指摘しても混乱してしまいがちです。また、獲得前の発音であれば、その場での修正は難しいはずです。注意ばかりされることでお喋りへの自信を無くしてしまうのは避けたいものです。

4歳代以降も発音の苦手が続く場合は?

発音・滑舌のことを専門用語では「構音(こうおん)」と呼び、滑舌が悪い・発音に苦手がある状態を「構音障害(こうおんしょうがい)」と呼びます。

5歳以降でも言えない音があるなら、プロのサポートも

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もし、5歳以降になってもサ行やカ行など言えない音がある場合、「構音障害」にあたる可能性があり、自然な獲得が進まない可能性があります。言語聴覚士の指導を受けることで、獲得を助けることができます。また、小学校の通級指導学級である「きこえとことばの教室」を利用することもできます。

まずは「耳の聞こえ」の確認を

構音障害の原因はさまざまです。

まず優先的に確認すべきなのは、聴力(耳のきこえ)です。きこえと構音の獲得には密接な関係があります。近年では、ほとんどのお子さんが生まれてまもなく新生児聴力スクリーニング検査を受けます。まずはその履歴を確認しましょう。

ただし、新生児聴力スクリーニング検査はすべての難聴を検出できるわけではありません。進行性難聴や感染症などで、あとから難聴になることもあります。気になる方は、聴覚検査を実施してくれる耳鼻咽喉科や聴覚特別支援学校に相談してみてください。

ほかには、口唇・口蓋裂、粘膜下口蓋裂、舌小帯短縮症など、お口の形態異常により構音障害が生じることがあります。小児科や歯科、耳鼻科などで口腔内に異常が無いか確認してもらいましょう。

クラスに数人はいる「異常がないのに発音がおかしい」

難聴や口腔内の形態異常が無いけれど発音や滑舌の獲得がゆっくり、という場合もあります。

発音は、口や舌など発声発語器官の精密な運動です。発達の過程でたまたま誤った動きを習得してしまうこともあるようです。これといって原因が見当たらない場合には、「機能性構音障害」と呼ばれます。特に発達の遅れは見当たらず、気になるのは発音のみ、ということも珍しくなく、1クラスに数人の割合で居ます。
そのほか、稀なケースですが、よくよく観察することでことばの発達のゆっくりさ、運動の苦手さに気がつくこともあります。

年長さんの春~夏ごろにお子さんの発音・滑舌が気になるという場合には、一度、言語聴覚士(ST)のもとに相談に行ってみることをおすすめします。

(解説:寺田奈々先生)

※画像はイメージです

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