びっくり仰天! 渋谷という地名、実は「盗賊」に由来していた?
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捕らえた盗賊の姓が「渋谷」
駅の拡幅工事や新開発プロジェクトによって、劇的に変貌をとげつつある渋谷。地上47階建ての渋谷スクランブルスクエア(渋谷区渋谷2)を中心に、複数の巨大商業施設が取り囲むようにそびえ、ファッションやグルメ情報の発信地としてアップグレード。街全体が様変わりしています。
そんな渋谷ですが、その地名には驚くべき秘密が隠されているのをご存じでしょうか? なんと「盗賊」の名に由来するという説があるのです。最先端でにぎやかな渋谷のイメージとかけ離れたその説を、今回追ってみることにしましょう。

さかのぼること、平安時代後期の1092(寛治6)年。当時、渋谷は「谷盛の荘」(やもりのしょう)と呼ばれており、河崎重家(かわさきしげいえ)という武士の領地でした。
河崎という姓にある通り、重家は現在の神奈川県川崎市を拠点としていましたが、同時に谷盛の荘も所領(支配することを認められた領地)として持っていたのです。
河崎氏は平氏の血脈に連なっており、有名な平将門(たいらのまさかど)の子孫の分家に当たります。いわば武家の名門のひとつです。その重家が、京都の御所(天皇の邸宅)の警護を命じられます。特命を受けた武士が上洛(じょうらく。地方から京都へ行くこと)して、御所の警備を担当することは大変な名誉でした。
ある晩、御所にふたり組の盗賊が忍び込みます。重家は勇猛に戦い、ひとりを斬り殺し、ひとりを捕縛しました。このときに捕らえた賊が、取り調べで
「我は相模国(現在の神奈川県)の渋谷権助盛国(しぶや・ごんのすけもりくに)」
と名乗ったのです。
渋谷の神社に記された命名の経緯
御所のあるじだった第73代堀河天皇は、重家の奮戦を大いに喜びました。そして、
「盗賊の姓を重家に与えるから、これからは『渋谷重家』と名乗るがよい」
と仰せられたというのです。
以降、重家は「渋谷」を名乗り、所領の地名になった――これが渋谷の地名の由来として伝わっているのです。

渋谷姓を賜ったのと同じ年に、重家が創建したといわれる神社が現在も渋谷にあります。金王八幡宮(渋谷3)です。神社に立つ石碑には、重家が姓を賜った経緯が刻まれています。
歴史の勝者がストーリーを書き換えた?
いくら天皇からの褒美とはいえ、賊の姓をもらうのは不思議です。命令に従わざるを得なかったとしても、心中はいかなるものだったのでしょうか。一方、この説は思った以上に信ぴょう性が高いと考えられます。
というのも、盗賊は「相模国の渋谷権助盛国」と、渋谷という姓をきちんと名乗っているからです。

「権助」というのは「権介」のことと思われ、これは地方の豪族(配下に兵士を持ったその地の支配者)の役職名のひとつです。
渋谷権助盛国は相模国(現在の神奈川県)のある地域を支配していた豪族であり、彼が住んでいた地が渋谷だったとも考えられます。
つまり、権助は没落した豪族、またはそもそも朝廷に何かしらの不手際をおかした者だった可能性もあります。それを重家が成敗し、褒美として権助の支配地だった渋谷を与えられたという見方もできるのです。
歴史は勝者の都合のいいように書き換えられ、敗者は汚名を着せられることが多くあります。歴史の敗者・権助は、重家によって盗賊におとしめられたのかもしれません。
道玄坂も盗賊の名に由来
渋谷の「道玄坂」も、道玄という盗賊の名に由来しています。
道玄は、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主要登場人物・和田義盛(わだ・よしもり)の一族だったといわれています。義盛は北条義時と敵対し、一族は1213(建保元)年の合戦に敗れ、滅亡する運命をたどります。この戦いも大河で描かれるでしょう。
その残党のひとり・道玄が渋谷の一角にあった坂まで逃げて住みつき、盗賊として名をはせた――その名をとって道玄坂となったというのです。

ところが実は義盛に味方した者に、前述の渋谷重家の孫一族がいたことがわかっています。つまり、重家の孫にゆかりのある誰かが道玄ということもあり得るのです。
そうなると、
1.重家が盗賊を成敗し、その賊の姓を賜ったことが「渋谷」の由来となった
2.その後、重家の孫が合戦に負け、縁者が盗賊となり、「道玄坂」の由来になった可能性がある
という流れになります。
もちろん1も2も正しいとは断言できませんが、渋谷一帯はよくよく盗賊と関係があるようです。いったい盗賊の素性が何者だったのか、今後明らかになっていくかもしれません。
なお、渋谷の由来については、
・付近一帯が入り江であったことから、「塩谷の里」と呼ばれ「渋谷」になった
・川の水に鉄分が多く含まれており、水の色が赤みを帯びた「シブ色」だったため
・単に谷の囲まれていたため
・道玄坂の由来となった道玄も、16世紀の人物であり、盗賊ではない
など諸説あり、地名研究者によって見解は異なります。
しかし、盗賊由来説は現在の渋谷と大きくギャップがあり、筆者(小林明、編集プロダクション『ディラナダチ』代表)は最も興味をそそられます。
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