クレジットカードなし、ETCカードのみの発行は可能!方法や仕組みを解説
ETCカードはクレジットカードがなくても発行可能です。この記事では、クレジットカードなしでETCを利用したい人と考える人に、ETCカードのみを発行する方法&一般的なETCカードとの違いなどを紹介します。
- クレジットカード会社のETCカードは単体で発行できない
- クレジットカードの発行なしでETCカードを利用する方法
- 【クレジットカードなし】ETCパーソナルカードの3つのメリット
- 【クレジットカードなし】ETCパーソルカードの4つのデメリット
- クレジットカードなしのETCカードは使い勝手が悪い
- ETCカードの年会費・発行手数料が無料のクレジットカード3選
- 法人や個人事業主は高速情報協同組合の法人ETCカードもメリット大
- ETCカードはクレジットカード付帯のカードがおすすめ
クレジットカード会社のETCカードは単体で発行できない
ETCカードは、クレジットカードに紐付けることで後払いが利用できます。そのため、一般的にETCカードを利用する場合は、クレジットカードを持っていることが前提条件です。
ETCカードはあくまでもクレジットカードの付加機能のような扱いのため、クレジットカード会社は単体では発行せず、クレジットカードとセットで発行します。
クレジットカードの発行なしでETCカードを利用する方法
新たにクレジットカードを作ることなくETCカードが欲しい場合は、次のような方法があります。
- 家族カードを作りETCカードを申し込む
- ETCパーソナルカードを使う
それぞれの特徴を以下にまとめました。
1. 家族カードを作りETCカードを申し込む
ETCカードは、家族カードとも紐付けられます。すでに家族がクレジットカードを使っている場合は、家族カードを申し込めば新しくクレジットカードを発行する必要はありません。
家族カードは審査不要で発行できますが、ETCカード含め発行手数料や年会費などがかかる場合があるため注意が必要です。事前に家族カードの発行条件を確認しておきましょう。
2. ETCパーソナルカードを使う
ETCパーソナルカードは、有料道路の料金支払いだけに使える「デポジット型ETCカード」です。事前にデポジット(保証金)を預け入れることで、普通のETCカード同様の使い方ができます。
発行審査がなく、クレジットカードを持っていなくても利用できますが、デポジットがないと利用できません。また、年会費もかかるので注意してください。
【クレジットカードなし】ETCパーソナルカードの3つのメリット
ETCカード単体で利用できるETCパーソナルカードのメリットは次の3つ。
- 審査不要で誰でも利用可能
- クレジットカードを作らなくていい
- ETCカードと同様に割引が受けられる
基本的にクレジット契約が必須のETCカードですが、中にはクレジットカードを使いたくない人もいるでしょう。そういう人でもETCカードのメリットを最大限享受できるようにしたのがETCパーソナルカードです。
1. 審査不要で誰でも利用可能
ETCパーソナルカードは、事前に保証金(デポジット)を預け入れる必要がありますが、審査不要なのでクレジットカードを持っていなくても利用できます。
審査がないので、個人信用情報機関の登録情報(いわゆるクレヒス)に自信がない人でも心配はいりません。
2. クレジットカードを作らなくていい
ETCパーソナルカードは、クレジットカード契約が不要です。
上述したクレヒスに自信がない人だけでなく、申込み条件を満たせない未成年や新規にクレジットカードを作りたくない人でもETCカードが持てます。
3. ETCカードと同様に割引が受けられる
ETCの大きなメリットは、深夜割引・休日割引・平日朝夕割引など、さまざまな割引制度が適用されることです。
ETCパーソナルカードも同様に、これらの割引が適用されます。事前にマイレージサービスへ登録をして利用金額に応じたデポジットを準備しなければいけませんが、それ以外は通常のETCカードと同じです。
【クレジットカードなし】ETCパーソルカードの4つのデメリット
ETCパーソナルカードは便利なサービスですが、一方で次の4つのデメリットがあります。
- 年会費・保証金(デポジット)が必要
- Web申し込みができない(郵送のみ)
- カード発行までに1カ月ほどかかる
- ポイントが貯まらない
通常のETCカードと比較するとデメリットに感じられる部分もありますが、クレジットカードなしでも利用できる点を考慮するとさほど気にならない程度でしょう。
1. 年会費・保証金(デポジット)が必要
ETCパーソナルカードは年会費が1,257円かかります。月額換算では100円程度ですが、年会費無料で利用できるETCカードも多い中で固定費用がかかるのはデメリットといえるでしょう。
また、年会費とは別に「月平均利用額に応じたデポジットが必要」です。申込時に申告する平均的な利用額に応じて、デポジットが変動します。
デポジットの基準は平均的な利用額の4倍となり、5000円単位で変動します。また、デポジット20,000円の人は未払い残高が14,000円(デポジットの70%)に達した時点でデポジットの増額を求められます。
2. Web申し込みができない(郵送のみ)
ETCパーソナルカードの申込方法は郵送のみ。申込書は以下いずれかの方法で入手できます。
- 公式Webサイトから「ETCパソカ申込書作成入力フォーム」に必要事項を入力して申込書を印刷
- ETCパーソナルカード事務局や各道路会社のサポートセンター(お客様センター)へ電話して郵送依頼
- インフォメーションがあるサービスエリアなどに置かれている申込書を入手
Web上で書類を作成できるものの、いずれの方法でも入手した書類を郵送しなければいけません。また、個人情報にかかわる書類を同封するリスクなども考慮する必要があります。
3. カード発行までに1カ月ほどかかる
ETCパーソナルカードは郵送での申し込みになることや審査・デポジット入金に多少の時間がかかることなどの理由により、カード受け取りまで1か月程度かかります。
デポジットの入金を確認してからカードが届くまでは2週間程度です。書類の不備や間違いがあるとさらに期間が伸びるため、しっかりと記入内容に間違いがないようにしましょう。
4. ポイントが貯まらない
ETCパーソナルカードは「ETCマイレージサービス」のポイントは貯まりますが、それ以外のポイントは貯まりません。
クレジットカード付帯のETCカードであれば、マイレージポイントに加えてカード独自のポイントも貯まるため、長期的に見ると還元率に大きな違いがあります。
クレジットカードなしのETCカードは使い勝手が悪い
ETCパーソナルカードは、あくまでもクレジットカードを作れない人向けの保障サービスの側面が強いと言えます。ETCマイレージサービスポイントで各無料通行分へ還元できますが、これはすべてのETCカード共通の特典です。
クレジットカードを利用したくない場合の選択肢としては有効ですが、どちらも選べる状況であれば、通常のクレジットカード付帯のETCカードをおすすめします。次では、年会費無料のETCカードを発行できるクレジットカードを紹介します。
ETCカードの年会費・発行手数料が無料のクレジットカード3選
クレジットカード・ETCカードともに年会費無料のクレジットカードの中で、特におすすめなカードは次の3つです。
- JCB CARD W
- セゾンカードインターナショナル
- リクルートカード
年会費や発行手数料が無料なのはもちろん、ほかにも魅力的な特典がたくさんあります。
1. JCB CARD W
JCB CARD Wは、ポイント高還元率が魅力のクレジットカードです。国内外を問わずいつでもポイント2倍、パートナー店なら最大11倍のポイントが貯まります(ETCカードは基本の1.0%)。
パートナー店にはアマゾン・メルカリ・セブンイレブン・スターバックスのほか、出光SSやタイムズパーキングなどの自動車関連も揃っています。入会は39歳までですが、一度入会すれば40歳以降も年会費無料で使い続けられます。
女性はJCB CARD W plus Lがおすすめ
JCB CARD W plus Lは、JCB CARD Wのサービスに加えて女性向けの特典を利用できるクレジットカードです。基本的な条件はJCB CARD Wと同じですが、JCB LINDAの優待サービスや女性のための保険サポートなどが受けられます。
また、毎月10日・30日の「LINDAの日」には、ルーレットであたりが出ると2,000円分のJCBギフトカードがもらえるチャンスもあります。ポイント高還元で年会費・ETCカードが無料のクレジットカードを探している女性におすすめです。
2. セゾンカードインターナショナル
セゾンカードインターナショナルは、最短即日でカードの受け取り可能で、クレジットカードだけなら最短5分でデジタル発行されます。ETCカードも年会費無料で、セゾンカウンター(店舗)で申し込めば即日発行も可能。
※2024年8月16日~12月末は、即日発行はいたしかねます。ご了承ください。
1,000円ごとに1ポイント貯まる「永久不滅ポイント」は、有効期限がありません。ETCカード利用分もポイント対象になり、セゾンポイントモールを経由してネットショッピングすると最大30倍のポイントがもらえます。
3. リクルートカード
リクルートカードの特徴は、100円ごとに1.2%貯まる高いポイント還元率と豊富なグループサービスです。「じゃらん」では最大3.2%が還元され、Pontaポイント・dポイントと交換できます。
リクルートカードは3種類の国際ブランドが選べて、いずれもETCカード発行可能です。ポイント還元率はブランド共通で100円ごとに1.2ポイントですが、新規発行手数料はJCBのみ無料のため、申込時に注意しましょう。
法人や個人事業主は高速情報協同組合の法人ETCカードもメリット大
法人ETCカードは、クレジット審査なしで作れるETCカードです。設立間もない法人や個人事業主はクレジットカードの審査通過が比較的難しいですが、高速情報協同組合の法人ETCカードなら心配いりません。
高速情報協同組合の法人ETCカードには、利用する高速道路や時間帯に応じて選べる2種類の法人ETCカードと、首都高速や阪神高速を中心に利用する場合にお得なETCコーポレートカードがあります。
主な違いは上記のとおりですが、ETCコーポレートカードは利用条件が限定的です。そのため、ここでは汎用的な法人ETCカード2種類を紹介します。
法人ETCカードの比較表
2種類の法人ETCカードの主な違いは、「利用する高速道」「利用する時間帯」「事務手数料」です。
平日朝夕割引を利用する機会が月5回以下なら法人ETCカード①、それ以上なら法人ETCカード②がおすすめです。
ETCカードはクレジットカード付帯のカードがおすすめ
クレジットカードの有無、法人と個人の違いなどにより選びやすいETCカードは違いますが、一般的におすすめなのは「クレジットカード付帯のETCカード」です。発行手数料・年会費無料のETCカードなら、余計なコストはかかりません。
法人・個人事業主も同様にクレジットカード付帯のETCカードがおすすめですが、条件を満たす場合は法人ETCカードを検討するとよいでしょう。
プロがおすすめのクレジットカードを紹介する専門メディア「クレジットカード+」の編集部です。