生活保護受給者でもクレジットカードは作れるのか。審査と利用時の注意点も紹介
「生活保護中だけどクレジットカードって作れるのかな?」と思っている方。結論、クレジットカードは作れます。ただし、生活保護中は法律違反にならないよう注意が必要です。違反しないためにも、カードの審査・注意点について徹底チェックしていきましょう。
- 生活保護中でもクレジットカードを作れる2つの理由
- 生活保護中は支払い能力が無くクレジットカードの審査通過が困難
- 生活保護中にクレジットカードの審査通過率を上げる3つのポイント
- 生活保護受給者がクレジットカードを利用するときの4つの注意点
- 生活保護受給者にもおすすめ|楽天カード
- 生活保護中はクレジットカードは使いづらい!おすすめデビットカード3枚
- 生活保護を受給しても所持済みのクレジットカードは利用可能
- 生活保護受給者でもクレジットカードは作れる!
生活保護中でもクレジットカードを作れる2つの理由
「生活保護受給者はクレジットカードが作成できない」と思っていませんか?実は生活保護中でもクレジットカードは作れます。生活保護中でもクレジットカードが作成できる理由は、以下の2つです。
- クレジットカード申し込み時点では生活保護だとバレない
- 生活保護中のクレジットカード所持を禁止する法律がない
「クレジットカードを作りたいけど、違法だったらどうしよう」と考えているなら、本章を読むことで不安は取り除かれますよ。
①クレジットカード申し込み時点では生活保護だとバレない
クレジットカードの申し込みフォームには、学生・主婦・年金受給者などのチェック項目はありますが、生活保護受給者に関するチェック項目はありません。
自らカミングアウトしない限り、生活保護を受けていることはバレないのです。
②生活保護中のクレジットカード所持を禁止する法律がない
「生活保護中にクレジットカードを持つことは違法ではないの?」と思う方もいますが、直接的に所持することを禁止する法律はありません。そのため、法律上は生活保護受給者でもクレジットカードを作れるのです。
しかし、生活保護受給者がクレジットカードの審査に通過することは難しいと言われています。その理由について次章で見ていきましょう。
生活保護中は支払い能力が無くクレジットカードの審査通過が困難
生活保護中は支払い能力が無く、クレジットカードの審査通過基準を満たさないため、審査に落ちる可能性が非常に高くなります。生活保護を受給できる人は、以下のような条件に当てはまるからです。
-
月収13万円以下
-
ケガ・病気で働けない
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親族に支援者がいない
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etc...
前述しましたが、申し込みフォームには生活保護に関するチェック項目がないため、受給していることはバレません。しかし、申し込みフォームには年収や就業・世帯状況などの情報を正確に記載する必要があります。
例えば、月収5万・無職者にクレジットカードを発行した場合、返済が滞り、カード会社が損害を受ける可能性があるでしょう。カード会社はリスクを避けるために、生活保護者に該当する方を審査で落とすのです。
生活保護中にクレジットカードの審査通過率を上げる3つのポイント
本章では、生活保護中にクレジットカードの審査通過率を上げる3つのポイントを解説します。
- 事前に福祉事務所に相談
- 虚偽申告をしない
- 使用可能額を最低限にする
クレジットカードの作成時に、本章で解説する3つのポイントをクリアすることで、審査に通過できる可能性を上げられますよ。
①事前に福祉事務所に相談
まずは、クレジットカードを発行する準備を整えましょう。生活保護受給者はクレジットカードに申し込む前に、福祉事務所に相談してください。なぜなら、クレジットカードの利用は「収入」と見なされるからです。
収入が増えた場合、増えた分だけ生活保護は減額されます。福祉事務所への相談なしにクレジットカードを発行をすると、生活保護を不正需給してしまう恐れがあるのです。
クレカアドバイザー:清水のコメント
収入の増加を黙ってると、生活保護法に違反する可能性があり、不正受給分の返済を求められます。
②虚偽申告をしない
クレジットカードの審査に落ちる可能性があるからと、虚偽申告はしないようにしましょう。虚偽申告をしてしまうと、バレたときに契約違反で強制解約になる可能性があるからです。
クレジットカードが強制解約されたら、今後の審査に悪影響を及ぼします。生活保護を脱してからも、同一のクレジットカードの審査通過が困難になるため、虚偽申告は絶対に控えてください。
③使用可能額を最低限にする
クレジットカードの利用限度額を最低限にして、申し込みましょう。収入に見合わない利用限度額を設定しても、支払いの能力がないと判断される可能性があるからです。
キャッシング機能が付いている場合は、使用可能額を0円と記入してください。生活保護受給者が借入をすることは、生活保護法60条「支出の節約」に抵触するため基本的にNGです。
クレカアドバイザー:清水のコメント
キャッシングをすると、手数料がかかります。無駄な支出が増えるため、生活保護法に抵触する可能性があります。
生活保護受給者がクレジットカードを利用するときの4つの注意点
本章では、生活保護受給者がクレジットカードを利用するときの4つの注意点を解説します。
- クレジットカードを利用したら報告が必須
- キャッシング枠は利用できない
- リボ払い・分割払いは原則禁止
- 高級品・贅沢品は購入してはならない
これから解説する4つの注意点は、厳守しないと生活保護法に違反します。「法律は知らなかった」では済まされません。クレジットカードを作成できたときのことを考えて、しっかりとチェックしておきましょう。
①クレジットカードを利用したら報告が必須
クレジットカードを利用したら、福祉事務所へ報告する必要があります。なぜなら、生活保護法第61条で収入・支出に変動があったとき、すみやかに福祉事務所長へ届け出する義務があると明記されているからです。
クレジットカードのショッピング枠、キャッシング枠を利用することは、収入・支出に該当します。収入・支出に変動があるにも関わらず届け出をしないことは不正受給に該当してしまうのです。
クレカアドバイザー:清水のコメント
不正受給は、れっきとした法律違反です。
②キャッシング枠は利用できない
キャッシングは立派な「借金」のため、生活保護法60条「支出の節約」に抵触する可能性があるのです。大阪市「生活保護受給者の借金」によると、仮に借入をした場合、収入として認定されるとあります。
基準額から借金の額が差し引かれ、返済に負担が生じることとなり、最低限度の生活が不可能になる恐れがあります。
クレカアドバイザー:清水のコメント
生活保護法の趣旨に反するため、原則受給者が借金をすることは禁止されています。
③リボ払い・分割払いは原則禁止
リボ払い・分割払いは、生活保護法60条「支出の節約」に抵触するため原則NG。リボ払い・分割払いをすることで、利息や手数料が発生するからです。
伊賀市「生活保護受給者の権利と義務について」によると、生活保護費は最低限度の生活を保証するものであり、生活の無駄をなくすようにとあります。利息・手数料は生活の無駄と判断される可能性があるので注意が必要です。
④高級品・贅沢品は購入してはならない
生活保護法は最低限度の生活の維持を保証するものです。高級品・贅沢品は売却して現金化することが求められます。そのため高級品・贅沢品は購入してはいけません。
実際に、伊賀市「生活保護受給者の権利と義務について」でも、資産・預貯金など活用できるものは生活費に充てるよう記載があります。
クレカアドバイザー:清水のコメント
生活保護中は支出を節約し、少しでも早く保護下から外れるように尽力しましょう。
生活保護受給者にもおすすめ|楽天カード
生活保護受給者には、ポイント高還元で使い勝手に優れる楽天カードがおすすめ!特に、楽天SPUを利用するとポイント最大14%還元されます。
厚生労働省発出の「生活保護手帳 別冊問答集 2018年度版(追補)」によると、商品購入時に付与されるポイント(店内・一部サービス内の商取引で値引きとして利用可能なもの)は、収入として認定しないとあります。
一方で、1ポイント=1円として商品と交換したり、電子マネーに充当したりした場合は、収入として申告が必要。入会キャンペーンで得たポイントも収入とされます。「社会福祉事務所」または「市区町村の役場」に届け出ましょう。
楽天カードの基本情報
楽天カードは年会費無料ながら、ポイント還元率1%と高水準。獲得したポイントは、ファミリーマートやデイリーヤマザキなど全国に100種類以上ある加盟店での支払いに利用可能です。
入会資格が「満18歳以上(高校生を除く)」だけのため、若年層の生活保護者も申し込めます。
クレカアドバイザー:清水のコメント
海外旅行保険が利用付帯で最高2,000万まで補償されるため、生活保護から外れたことを考えても、楽天カードはおすすめです。
楽天カード 公式サイト
楽天ポイントを貯めて生活を豊かにしよう
楽天カードは100円=1ポイント貯まり、加盟店での支払いに充当できます。支出・収入が法律が管理されているため、無駄使いはできません。しかし、以下のように、楽天ポイント加盟店では生活必需品も購入できます。
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ファミリーマート
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デイリーヤマザキ
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コーナン
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西友
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Joshin
ポイ活をすると経済的に余裕が生まれるため、生活保護から脱するための要因の1つになります。クレジットカードの利用は福祉事務所での手続きが必要ですが、ポイ活が生活を豊かにすることは間違いありません。
生活保護中はクレジットカードは使いづらい!おすすめデビットカード3枚
前章では、おすすめクレジットカードを紹介しましたが、ルールが多くて使いづらいという方もしますよね。そこで本章では、生活保護受給者におすすめのデビットカードを3枚紹介します。
- 楽天銀行デビットカード
- GMOあおぞらネット銀行デビット
- イオン銀行キャッシュ+デビット
デビットカードは審査がないものが多く、銀行から直接取引するため「借金」になりません。どうしてもカードが必要な場合は、デビットカードにチャレンジしてみましょう。
①楽天銀行デビットカード
楽天銀行デビットカードは、100円につき1ポイント還元され、50ポイントからお支払いに充当可能。ポイ活には以下の2通りの設定があります。
- 常に全てのポイントを利用する
- 常に設定したポイント数を利用する
買い物での支払いでポイントを充当することで、節約につながります。楽天銀行アプリをダウンロードすると、利用状況を管理しやすくなるため、徹底的に無駄遣いを防止することが可能です。
クレカアドバイザー:清水のコメント
ポイ活をするためには、楽天銀行ウェブサイト、または楽天銀行アプリで設定が必要です。
楽天銀行デビットカード 公式サイト
②GMOあおぞらネット銀行デビット
GMOあおぞらネット銀行デビットは、審査がないだけでなく、ご利用額に応じて0.6%〜1.2%キャッシュバックされるカスタマーステージを採用しています。
GMOあおぞらネット銀行デビットはカスタマーステージに応じて、ATM出金・他行宛て振込手数料が最大20/月まで無料になります。できるだけお得に生活したいなら、GMOあおぞらネット銀行デビットがぴったりです。
クレカアドバイザー:清水のコメント
審査がないため、収入が不安定な生活保護受給者に最適です。
③イオン銀行キャッシュ+デビット
イオン銀行キャッシュ+デビットは、イオンでの買い物がお得になるデビットカードです。イオンのデビットカードには、イオングループでお得になる以下のような特典・サービスがあります。
- 毎月20・30日は5%OFF
- 55歳以上は毎月15日は5%OFF
- イオンシネマで300円割引
- etc...
イオン銀行キャッシュ+デビットはイオン銀行Myステージをによって、他行宛振込手数料や他行ATM入出金手数料が最大5回/月まで0円になります。手数料が0円のため、生活保護者にもぴったりです。
クレカアドバイザー:清水のコメント
普段からイオングループ店舗を利用している方にぴったりの1枚です。
生活保護を受給しても所持済みのクレジットカードは利用可能
「生活保護を受けることになったけど、所有済みクレジットカードの扱いはどうなるの?」と考えている方いますよね。そこで本章では、生活保護者がクレジットカードを所有できる条件と注意点の2点ついて解説します。
- 所持済みのクレジットカードは条件付きで利用できる
- カード会社への申告は必須
この章で解説するクレジットカードを利用する条件や注意点を知っておかないと、強制解約になる可能性があります。失ってから後悔しないように、しっかりとチェックしてください。
所持済みのクレジットカードは条件付きで利用できる
クレジットカードの利用は「収入」に当たります。収入申告をして収入調整を受け、翌月以降の保護費を減額してもかまわないなら問題なく利用できます。
しかし、クレジットカードを利用すると保護費が減額されるため、生活が苦しくなる可能性があります。結果的にクレジットカードの返済が滞ると、強制解約になる可能性があるため、注意が必要です。
クレカアドバイザー:清水のコメント
支払いの遅延をしないように、計画的にクレジットカードを利用しましょう。
カード会社への申告は必須
生活保護受給者になったら、カード会社に申告しましょう。私たちはクレジットカードの契約時に「即時申告の規定」に同意しています。生活保護受給者になったら、カード会社に連絡する必要があるのです。
クレジットカードが停止されるときは、返済が滞ったり、更新時に審査で落ちたりしたときです。無職になっても、クレジットカードが急に止められることはないため、まずはカード会社に連絡しましょう。
生活保護受給者でもクレジットカードは作れる!
生活保護受給者でもクレジットカードは作れます!ただし生活保護受給者がクレジットカードを作成するまでの道のりは、一般の方よりも困難です。しっかりと福祉事務所に報連相をして、クレジットカードを作成しましょう。
クレジットカードを利用したら「収入」として見られるため、申告をして保護費を調整してもらう必要があります。手続きは面倒ですが、クレジットカードのポイ活で節約できるため、結果的に非常にお得ですよ。
楽天銀行デビットカード 公式サイト
プロがおすすめのクレジットカードを紹介する専門メディア「クレジットカード+」の編集部です。
クレカアドバイザー:清水のコメント
何らかの形で生活保護受給者であることがバレてしまうと、ほとんどの場合、審査に通過しないため注意が必要です。