ETCスルーカードとは?ETCカードとの違いやメリット・デメリットも解説
JCBカードWから発行できるETCスルーカード。
ETCスルーカードは、普通のETCカードと何が違うのでしょうか?
この記事ではETCスルーカードとETCカードの違いを徹底調査し、紹介します。
またETCスルーカードの申し込み方法や引き落とし方法、メリットやデメリットについても解説。
ETCスルーカードとETCカードではどちらが自分に合っているのか、選び方のポイントなどについてもわかりやすく説明していきます。
- JCBのETCスルーカードとは?他社ETCカードとの違いを徹底比較!
- ETCスルーカード2つのデメリット
- ETCスルーカード5つのメリット
- ETCスルーカードの申し込み方法
- ETCスルーカードに関するQ&A
- ETCスルーカードとETCカードの違いについてまとめ
JCBのETCスルーカードとは?他社ETCカードとの違いを徹底比較!

「ETCスルーカード」というのはJCBが発行するETCカードの名称を指します。
つまり、その他カード会社から発行されているETCカードと同じものと考えてもらってよいでしょう。
基本的な仕組みや、使い方は同じです。
ETCカードの用途に関しては、皆さんもすでにご存じでしょう。
高速道路などの料金所での精算を自動精算し、料金所での停車、支払い不要で通過できるカードです。
ETCカードは、車についているETC車載器に挿入して使います。
ETCカードそのものはクレジットカードではないため、普段の買い物などでクレジットカードとして使用することはできません。
JCBカードが発行するETCスルーカードは、他社ETCカードと比較してどんな特徴があるのでしょうか。
具体的な違いを、種類、仕組み、利用方法の観点から見ていきましょう。
ETCスルーカードの基本情報
ETCスルーカードの基本的なスペックについて解説します。
ETCスルーカードの具体的な特徴を、以下の表にまとめてみました。
ETCスルーカードは、JCBカードの追加オプションとして発行されます。
すべてのJCBカードユーザーに同スペックのETCスルーカードが発行されます。
なので、JCB一般カード、JCBゴールドカード、JCBプラチナなどカードのステータスで機能やサービスに差はありません。
ETCスルーカードの発行手数料や、年会費は無料です。
ただしお持ちのJCBカードによってはカード自体の年会費が別途かかる場合があります。
またETCスルーカードを使用することで、利用金額に応じたポイントをを貯めることができます。
JCBカードのポイントプログラムでは、Oki Dokiポイントが貯められるカードがメインとなっています。
JCBのOkiDokiポイントを積極的に貯めたいという方は、ETCスルーカードの追加は必須ですね。
セキュリティについても、クレジットカードと同様です。
ETCスルーカードはお手持ちのJCBカードに紐づいていますので、紐づいたカード範囲での補償を受けられます。
万一盗難、紛失が起きた際でも24時間年中無休でJCBが対応してくれるので安心です。
ETCスルーカードと他社ETCカードの基本的な違い
次に、ETCスルーカードと他社ETCカードの違いについても見ていきましょう。
ETCスルーカードと他社ETCカードとの比較を、下の表にまとめてみました。
ETCスルーカードと他社ETCカードの違い
表を見ると、基本的なETCカードとしての機能では他社ETCカードと大きな相違点がないことがわかります。
ただ発行枚数や年会費に関しては、カードや発行会社により大きく異なります。
ETCスルーカード(JCB)の場合は、1会員1枚が原則。
家族会員がいる場合は家族会員分の名義別で1枚まで追加発行が可能です。
なお法人会員の場合は複数枚の発行も対応しています。
また年会費はETCスルーカード(JCB)は無料です。
発行費用も無料なので、気軽に申し込みがしやすいですね。
他社でも基本的に無料というETCカードが多いですが、まれに有料という場合もありますので注意が必要です。
ETCカード発行の際は、発行費用や年会費の有無、金額などはしっかり確認しておきましょう。
ETCスルーカードと主要なETCカードの費用を比較見出し
ETCスルーカードと、主要なETCカードの費用との違いについても見ていきましょう。
主要な他社発行ETCカードと費用を比較し、下記の表にまとめてみました。
主要なETCカードの費用を比較
楽天カード、三井住友カードのみ年会費が550円かかります。
しかし三井住友カードは年1回以上のカード利用で翌年度無料となります。
また最低利用金額の縛りもないので、実質年会費無料と考えてよいでしょう。
ポイント還元率に関してはETCスルーカードは発行カードにより0.5%〜1.0%と異なっています。
ですのでご自身のカードの還元率がどのくらいかを、カード規定などで確認しておくことをお勧めします。
概ね0.5%の還元率が多い中、楽天カードのETCカードは1%と高還元率。
日常的に高速道路を使用する方は、楽天カードのETCカードはかなりのポイント獲得が期待できるのでおすすめです。
発行日数は大抵1~2週間かかります。
いずれのカード会社において発行まである程度の日数が必要です。
なので、ETCカード作成を考えている方は余裕をもって申し込むようにしましょう。
ETCスルーカード2つのデメリット

ETCスルーカードを持つ上でのデメリットは、何があるのでしょうか?
正直大きなデメリットはあまりありませんが、強いて言えば以下の2点が挙げられます。
JCBカードが必要
JCBのクレジットカードがなければ、ETCスルーカードは持てません。
ETCスルーカードを持つには、JCBクレジットカードとの紐付けが基本条件となります。
お持ちでない場合は、何かしらのJCBクレジットカードを新規で発行することが必要です。
またETCスルーカード利用の際の請求先はJCBカードから、ポイントも基本はJCBカードのOkiDokiポイントとなります。
OkiDokiポイントを貯めていない方や別のポイントを貯めたいという方にとっては、あまりメリットを感じられないかもしれません。
例えばVポイントを貯めたいなら三井住友カード。
楽天ポイントを貯めたいなら楽天カードと、貯めたいポイントを獲得できるクレジットカードを作れば効率的に貯めることができます。
ぜひご自身の貯めたいポイントを把握し、ポイント獲得に特化したクレジットカードを作ることをおすすめします。
個人で発行できるのは1枚のみ
ETCスルーカードの発行可能枚数は、個人の場合1カードで1枚だけしか発行できません。(法人会員は複数枚発行可能)
ハイステータスのカードや、ゴールド、プラチナカードの場合複数枚発行できるカードもあるので、中には不満を感じる人もいるかもしれません。
しかし家族カードを作れば、家族会員名義で追加発行できます。
複数枚ETCスルーカードを持ちたいと考えるなら家族カードの発行や、別のJCBカードを発行するなど対策をしましょう。
ETCスルーカード5つのメリット

次にETCスルーカードを持つことで得られるメリットについてご紹介します。
主に以下のような5つのメリットが挙げられます。
1.年会費と発行手数料が無料
ETCスルーカードは、年会費と発行手数料無料で発行することができます。
紐づけるJCBカードの年会費を年会費無料のカードにすることで、維持コストゼロでETCカードを持つことも可能です。
年会費が無料のJCBカードは多数発行されていますので、ご自身のライフスタイルに合ったカードを選ぶことができます。
余計な出費や維持費を発生させずにETCカードを持てるのは、とても大きなメリットと言えるでしょう。*
2.Oki Dokiポイントが貯まる
ETCスルーカードで利用した高速料金は、もちろんJCBのポイントプログラム「Oki Dokiポイント」の対象です。
紐づけたJCBカードのショッピング利用同様のポイント還元率になりますので、カードによって還元率は異なります。
JCBカードの中でも、特に「JCB CARD W」は常にポイント還元率が2倍と大変高還元です。
年会費も無料なので、大変お得に利用できるカードとなっています。
申し込み可能年齢が39歳以下限定の年齢限定カードのため、30代以下の方におすすめの1枚です。
3.ETCマイレージサービスに対応している
ETCスルーカードでOkiDokiポイントを貯める以外に、ETCマイレージサービスにもカードを登録すればポイントの2重取りが可能です。
ETCマイレージサービスはETCマイレージサービス事務局が運営するポイントシステム。
ETCカードでの通行料金額に応じて、 ポイントがもらえます。
貯まったポイントは、還元額に交換し通行料金に充てて利用することができます。
ETCマイレージサービスの利用には、WebよりETCカードの登録申込みが必要となります。
登録完了当日の走行からポイントが付きます。
登録は無料。
年会費もかかりませんので、ぜひ登録してお得に高速道路を利用しましょう。
4.不正利用補償が付帯している
ETCスルーカードは、お持ちのJCBクレジットカードの補償と同様、盗難や不正利用といった万一の際でも補償を受けることができます。
紛失や盗難によってETCスルーカードが不正利用された場合、届け出日から遡って一定期間は損害を補償する制度を設けています。
緊急利用停止の窓口も、Webと電話から24時間年中無休受け付けてくれるので安心です。
なお補償を受ける際は、JCBからいくつか手続きや条件があります。
警察への届け出(遺失届や盗難届)などが必須となりますので、必ず対応するようにしましょう。
5.カードの発行スピードが早い
JCBのETCスルーカードは、他社カード会社に比べると比較的早く発行される部類になります。
発行までの期間はおおよそ1週間前後。
他社ETCカードの中では発行までに2週間近く要するカードもある中で、早く発行がされる部類に入ると考えてよいでしょう。
急ぎETCカードを作りたいと思う人には嬉しいポイントです。
ETCスルーカードの申し込み方法

次にETCスルーカードの申し込み方法について、解説をしていきます。
ETCスルーカードの申し込み方法には、おもに以下の3つの方法があります。
- JCBの専用WEBまたはアプリ(My JCB)
- 電話
- 郵送
この3つからご自身の都合や好みに合った申し込み方法を選び、申し込み行いましょう。
申し込み前の準備
ETCスルーカードをスムーズに申し込むため、申し込み前に確認・準備しておくべきことがいくつかあります。
以下の4点がそのチェック項目となります。
これらの点を事前にしっかり確認・準備をしてから、申し込みに進みましょう。
- JCBカード(本会員・家族会員)の保有
- カードの有効期限が十分残っていること
- MyJCBへの登録完了(WEB申し込みの場合)
- 申し込み可能カードかどうかの確認
基本的なことですが、お持ちのJCBカードの有効期限が近いかどうかを見落とす人も意外と多いのが現状です。
有効期限が近いようなら、二度手間にならぬようカードの更新を待ってから申し込んでもよいかもしれませんね。
ごく一部のカードでETCカードに対応していないカードもあるので注意が必要。
ほとんどのクレジットカードはETCカードの発行に対応していますが、デポジット型のカードなどは付帯していないこともあります。
申し込み前には念のため、ETCカード付帯サービスの有無を必ず確認しましょう。
WEBから申し込みをする場合はJCB専用WEBページ「MyJCB」のアカウントが必要になりますので、登録が必要です。
申し込み方法3つを詳しく解説していきます。
申し込み方法比較
MyJCBでの申し込み手順(推奨)
おすすめの申し込み方法は、WEBまたはアプリを通してのオンライン申し込みです。
オンラインならスマホやPCから24時間いつでもどこからでも、簡単に申し込みが可能。
MyJCBからの申し込み手順は、以下のとおりです。
MyJCBでの申し込み手順
①MyJCBにログイン
・ JCBの公式サイトにあるMyJCBのログインページにまたはアプリにアクセス
・MyJCB IDとパスワードを入力する
・「ログイン」ボタンをクリックする
②申し込み画面での入力
・MyJCBのトップ画面の「メニュー」に入る
・メニュー内「各種お申し込み・購入」を選択
・「ETCスルーカード」を選択
(法人カードの場合、「ETCスルーカードN」と表示されている場合もあり)
・ETCスルーカード規定を確認し「上記規定に同意する」を選択
③申込内容を確認し申し込む
・申込確認画面が表示され、内容に誤りがないか確認する
・「申し込む」ボタンを選択
・「受付完了」の画面が表示されれば受付完了
確認事項と注意点
ETCスルーカードは、本会員のみMyJCBから申し込みが可能です。
家族カードのETCスルーカードを申し込む際は、MyJCBから直接申し込むことはできません。
入会申込書を請求し、郵送での申し込み手続きを行う必要があります。
発行までの流れ
MyJCBからの申し込みの場合、通常約1週間程度でETCスルーカードが届くとされています。
しかし年末年始や連休、天候によっては時間がかかる場合もあります。
また申し込み内容に不備があった場合、そこからさらに時間がかかることも。
申し込み手続きは、丁寧に確認を行いながら進めるようにしましょう。
電話・郵送での申し込み方法
MyJCBからの申し込みが難しい場合や、上記以外の方法を希望する場合は、電話での申し込みか郵送での申し込みも可能です。
それぞれの申し込み方法は、以下の通りです。
電話での申し込み方法
JCBには、ETCスルーカード入会案内専用ダイヤルが設けられています。
以下の電話番号から申し込みができます。
申し込み受付後、約2週間で登録住所に発送されます。
<ETCスルーカード入会案内専用ダイヤル電話番号>
フリーダイヤル: 0120-1104-55
スマートフォン・携帯電話から(有料): 0570-0010-55
受付時間: 9:00AM~5:00PM
(日・祝・年末年始休)
・準備するもの:JCBカード
注意する点として電話での申し込みはこちらもWEB同様、本会員のみが可能という点です。
家族会員は入会申込書を請求のうえ郵送での申し込みが必要となりますので、注意が必要です。
郵送での申し込み方法
申込書を請求して郵送で申し込む方法について、解説をしていきます。
ETCスルーカードの申込書の請求方法は、以下の2通りです。
- JCBの資料請求サービスページからオンラインで請求
- 電話で請求
JCBの資料請求サービスページ、またはJCBインフォメーションセンター(0570-666-512)か先ほど紹介したETCスルーカード入会案内専用ダイヤルに電話し、申込書を請求します。
請求後、約1週間ほどで申込書が郵送されます。
申込書に必要事項を正確に記入のうえ添付の返信用封筒に入れて、JCBに返送します。
JCBに申込書が到着後、不備がなければ約2週間で登録住所にETCスルーカードが発送されます。
ETCスルーカードに関するQ&A

最後にETCスルーカードに関してよくある質問について、お答えしていきます。
Q1. ETCスルーカードは他社のETCカードと機能に違いはありますか?
A:いいえ、JCBのETCスルーカードと他社ETCカードで、ETCカードの機能に大きな違いはありません。
ただし、カードやカード会社のサービスによっては、以下の内容で差が出ることはあります。
- ポイント還元率
- 年会費・発行手数料 -発行可能枚数
- 補償制度および内容
Q2. JCBカードを持っていないとETCスルーカードは作れませんか?
A:はい。ETCスルーカードは、JCB発行のクレジットカードを持っていることが必要となります。
JCBカードがない状態では、ETCスルーカードを作ることはできません。
JCBカード申し込みの際、同時にETCスルーカードの申し込みを行うことは可能です。
Q3. JCBのETCスルーカードは何枚も持つことはできますか?
A:はい。JCBのETCスルーカードを複数枚持つことは可能です。
個人の場合は、JCBカード1枚につきETCスルーカードは1枚のみ発行可能です。
ただし以下のケースであれば、複数枚のETCスルーカードを持つことが可能です。
- 家族カードを発行している場合は,家族カード1枚につきETCスルーカードを1枚発行可能
- 複数枚のJCBカードを持っている場合 (例:JCB CARD WとJCBカードSの両方を持っているなど)
- 法人会員の場合
Q4. JCBのETCスルーカードでもETCマイレージサービスは利用できますか?
A:はい、JCBのETCスルーカードでもETCマイレージサービスを利用することができます。
ETCカードでであれば、基本的にはすべてのカードがETCマイレージサービスに登録することができます。
登録は無料、かつ登録当日からマイレージサービスを利用することが可能です。
Q5. JCBのETCスルーカードの引き落とし口座は、クレジットカードの口座と別々に設定できますか?
A:いいえ。ETCスルーカードの引き落とし口座は、紐付いているクレジットカードの引き落とし口座と別にすることはできません。
ETCスルーカードは、紐づけられたJCBクレジットカードに付帯するカードです。
別口座にしたいのであればクレジットカードの引き落とし口座を変えるか、別のJCBカードに紐づけたETCスルーカードをするなどの対応が必要です。
ETCスルーカードとETCカードの違いについてまとめ
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ETCスルーカードとは、JCBカードが発行するETCカードの名称
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ETCスルーカードとETCカードの機能自体は同じもの
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ETCスルーカードは手持ちのJCBカードに紐づいて発行されるので、単体使用はできない
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年会費無料で発行でき、OkiDokiポイント付与、盗難・紛失補償などもありお得
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1カード1枚発行が原則だが、家族カードからの追加や別JCBカードがあれば複数枚持つことも可能
今回はETCスルーカードについて徹底調査しました。
ETCスルーカードはJCBのETCカードの名称ということで、機能自体に他社ETCカードとの違いはありません。
ただしサービスや、ポイント還元率、年会費などは各社ETCカードによって異なってきます。
その中でもETCスルーカードは無料で発行でき、申し込みも簡単。
さらにポイントもつき万一の際も補償を受けられるETCスルーカードは、優秀なETCカードといえるでしょう。
家族カード、別のJCBカードを持つことで実質複数枚のETCスルーカードを持つことも可能ですので、プライベートや、仕事などで使い分けるのもアリです。
紐づけるカードが高還元カードであれば、ETCスルーカード利用で付与されるポイントも高還元。
高速道路でもがっちりポイントをゲットしたいJCBカードユーザーの期待にもしっかり応えてくれます。
メイン使いとしてもサブ使いとしても、どちらの使い方でも対応可能なETCスルーカード。
車をお持ちのJCBカードユーザーなら、持っていて損はない1枚です。