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E4系「Max」最大の特徴? 激セマ6列席誕生の背景 マンモス車両の中身も革新的だった!

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  • 乗りものニュース
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まもなく引退を迎えるオール2階建て新幹線E4系「Max」。初めは東北新幹線で使われ、今は上越新幹線を走ります。目玉は2階の普通車自由席の6列席。一部の通勤電車よりも狭いものですが、なぜこのような座席になったのでしょうか。

通勤電車のロングシートより狭い

 2021年10月の引退が発表されている、上越新幹線のオール2階建て車両E4系「Max」。さまざまなグッズが発売されたりツアーが企画されたりと盛り上がりを見せていますが、「Max」といえば2階自由席の6列席を忘れるわけにはいきません。

Large 210908 emax 01多くの通勤客が待つ熊谷駅に進入するE4系新幹線「Max」。通勤電車並みの混雑に対応するには6列シートが必要だった(2017年6月、児山 計撮影)。

 JR在来線の電車よりも約50cm広い車体幅を活かし、通路を挟んで3列ずつ並んだ2階自由席。とはいえ、新幹線の広い室内空間をもってしても窓側・通路側の座席幅が430mm、やや広い中央席が450mmとなっています。通勤電車のロングシートが1人あたり450~470mmで設計されている現代の水準から見ると、かなり狭いといわざるを得ません。

 しかし、これでも初代「Max」E1系の6列席より10mm拡大されました。この10mmを稼ぐために、E4系の座席は工夫されており、座席単体で見ればとても考え抜かれた素晴らしい設計なのです。

 最大の特徴は通路側以外にひじ掛けがない点。これらのひじ掛けを省略することで30mmの余裕を稼いでいます。また座席を回転する際、通路側のひじ掛けは台座に固定され動かず、座席だけが回転する仕組みになっているうえ、座席回転の邪魔にならないようひじ掛けは内側をへこませています。

 しかし、座り心地のよさとなると、また別の問題です。リクライニングもしないなど、ほかの座席に比べサービス面では一歩譲るのが正直なところ。しかし、東北・上越新幹線では無理をおしてでも「Max」の輸送力が必要でした。

列車本数も両数も増やせない! それならば…

 上越新幹線の群馬県内や東北新幹線の栃木県内あたりからは、都心への新幹線通勤の需要があります。しかし東北・上越・北陸新幹線が線路を共有する東京~大宮間では、終点での折り返しや車内整備の時間なども考慮すると設定できる運転本数が限界に達しており、これ以上の増発はできないという状況でした。

Large 210908 emax 02通路を挟んで3列ずつ並んだ2階自由席。窓側と通路側の座席幅が430mm、中央が450mm(2020年10月、乗りものニュース編集部撮影)。

 増発できないなら1列車あたりの定員を増やすほかない――そのような考えで生まれたのが2階建てのE1系・E4系「Max」です。特にE4系の6列席は1人でも多くの乗客が着席通勤できるよう考えられた座席なので、多少の窮屈さはやむを得ないと割り切っています。

 E4系の座席数は16両で1634席。これは同じく上越新幹線などを走り、そして同じシートピッチのE2系と比べるとおよそ20両編成分の座席数です。すべての駅を4両分延長する費用と時間を考えると、E4系がいかに効率よく通勤輸送をこなすことを念頭に設計されたかが分かります。立ちっぱなしで東京まで乗ることに比べれば、リクライニングしなかろうがひじ掛けがなかろうが、座れること自体に価値があったというわけです。

 またE4系の輸送力を、通勤輸送だけでなくハイシーズンの行楽輸送にも生かそうとしました。ユニークだったのが2001(平成13)年から2003(平成15)年まで運転された、軽井沢発東京行きの「Maxあさま」です。

短命に終わった「Maxあさま」

 ハイシーズンの軽井沢は観光客でたいへん混雑していたので、E4系の輸送力に期待したくなりますが、「Maxあさま」は軽井沢発東京行きのみで東京発の設定はありませんでした。これは、E4系の車両性能と安中榛名~軽井沢間の碓氷峠が関係しています。

 碓氷峠は30‰(1km進むと30m上る坂)という急勾配が30kmにわたって続く区間で、かつての在来線同様、新幹線でも異例の難所です。同区間を走るE2系は8両編成中6両をモーター車にして、1tあたり19.7kWという大馬力で登坂していきますが、それでも安中榛名駅を勢いをつけ260km/hで通過しても、峠を上り切るころには170km/hほどにまで速度が落ちてしまいます。

Large 210908 emax 03正面から見ると、ほぼ車両限界ギリギリまで客室面積を広げ、収容力を稼いでいるのが分かる。黄色のラインが入った旧塗装(2008年10月、児山 計撮影)。

 対するE4系はモーター出力こそE2系より高いものの、モーター車が8両編成中4両しかなく、さらに2階建てゆえに車体も重いため、1t当たりの出力は15.7kW。加えて乗客817名の重さが加わることでさらに負荷が大きくなり、性能的に峠越えは困難でした。

 そこでE4系は、東京発軽井沢行きを回送とし、軽井沢発東京行きの上りのみ旅客を乗せて運転しました。しかし効率が悪かったのか、わずか2年で運転を終了しています。

 6列席による輸送力が期待されながらも、峠に阻まれその輸送力があだとなってしまった点は不運といえるでしょう。

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