「白湯」飲むとメリットだらけ! 冷え性改善も 消化器外科専門医が教える3つの“健康効果”
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近年、白湯(さゆ)の健康効果が注目されています。白湯とは、一度沸騰させた水を50度程度に冷ましたお湯のことを指し、起床後や就寝前などに飲むのがよいといわれています。白湯を飲むと健康上、どのようなメリットがあるのでしょうか。筑波胃腸病院(茨城県つくば市)理事長で消化器外科専門医の鈴木隆二さんに聞きました。
胃腸の働きをサポート
Q.白湯を飲むと健康上、どのようなメリットがあるのでしょうか。
鈴木さん「白湯を飲むと体が温まり、内臓の働きが活発になります。主に次の3つの健康効果があります」
(1)消化促進
温かいお湯は消化器官を刺激し、胃腸の働きを助けます。特に食事の後に飲むことで、消化をサポートし、胃の負担を減らすことができます。
(2)血行促進
体温が上昇することで血流が良くなり、冷え性の改善にもつながります。
(3)デトックス
白湯のような温かいお湯を飲むことで、体内の老廃物や毒素の排出を助ける効果が期待できます。体温が上がることで発汗が促進され、解毒作用をサポートします。
Q.白湯を飲むのに最適な時間帯について、教えてください。
鈴木さん「白湯を飲むのに最適な時間帯は起床後と就寝前です。その理由は次の通りです」
■起床後
起床後に温かいお湯を飲むことで体が目覚め、腸の働きが活発になります。また、消化器系のリセットにも役立つため、朝一番に飲むのが理想的です。
■就寝前
寝る前に飲むことで体がリラックスした状態になるため、眠りやすくなります。冷え性の人には特にお勧めです。
Q.白湯の1日の摂取目安量について、教えてください。
鈴木さん「白湯の1日の摂取量に関しては、特に厳密な制限はありません。1日に1〜2リットル程度の水分摂取を目安にすると良いでしょう。ただし、飲み過ぎるとデメリットが生じるため避けるべきです」
【白湯を飲み過ぎた場合のデメリット】
(1)低ナトリウム血症(水中毒)
水分を過剰に摂取するとナトリウムが体内で希薄化し、低ナトリウム血症(水中毒)を引き起こす可能性があります。これにより、体内のバランスが崩れ、めまいや頭痛、筋肉のけいれんが起こることがあります。
(2)腎臓への負担
白湯を大量に取ることで腎臓に負担がかかる可能性があるため、適量を心掛けることが大切です。
Q.冷たい水と白湯を飲むのとでは、健康効果にどのような違いがあるのでしょうか。
鈴木さん「冷たい水と白湯(温かいお湯)とでは、体への影響が異なります。冷たい水は一時的に体を冷やす効果があり、特に運動後や暑い日に飲むと爽快感を感じやすいです。ただし、冷たい水を飲むと胃腸を収縮させ、消化の過程を一時的に遅くする可能性があり、その場合は消化を妨げることがあります。
一方、白湯は先述の通り、消化を助け、内臓を温めて血行を促進します。特に食後や寒い日に飲むと、温かいお湯が体に優しく働きかけます。
結論として、冷たい水は爽快感があり、暑い環境下や運動後に飲むのに適していますが、消化や体の内側からの健康維持を考えると、白湯を飲むとより効果的です。
少しユーモアを交えた例えをするなら、冷たい水は『クールな友達』、白湯は『温かいお母さん』のようなものです。クールな友達が気分をリフレッシュさせてくれる一方、温かいお母さんは心と体をじっくり癒やしてくれます。状況に応じて、飲み分けるとよいでしょう」
オトナンサー編集部
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