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食欲の秋は「脂肪肝」リスク増、放置すると命脅かされる可能性も…専門医が教える“食べ物とのうまい付き合い方”

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秋は脂肪肝に要注意?(画像はイメージ)
秋は脂肪肝に要注意?(画像はイメージ)

 秋は「食欲の秋」といわれており、食べ物がおいしい季節でもあります。一方、つい食べ過ぎてしまい、太ったり、脂肪肝が悪化したりする人は多いようです。体重が増加したり、脂肪肝になったりすると、体にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック(東京都世田谷区)院長で総合内科専門医、消化器病学会専門医の菊池真大さんに聞きました。

「果糖」に要注意

Q.そもそも、秋は体重が増加したり、脂肪肝になったりしやすい季節なのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

菊池さん「秋は旬の食材が豊富で、柿やブドウ、リンゴのような果物、栗やサツマイモ、新米といった炭水化物、脂がのった魚など、食欲を刺激する要素が多くあります。気温が下がることで胃腸の働きが活発になり、自然と食欲が増す傾向にあります。人間の体は冬に備えて皮下脂肪を蓄えようとする性質があり、秋はその準備期間です。日照時間の減少によるセロトニン低下などのホルモンバランスの変化も、食欲の増進に関係しています。

猛暑の夏に運動量が落ちたまま、涼しくなっても活動量が戻らないと、筋力や代謝が低下したままになります。これが脂肪の蓄積を助長し、脂肪肝の進行につながります。特に近年の猛暑の長期化により、筋肉の質や基礎代謝が低下し代謝が悪い状態になりやすいです。秋の果物には果糖が多く含まれており、これは肝臓で直接代謝されます。過剰に摂取すると中性脂肪として肝臓に蓄積され、脂肪肝のリスクが高まるのです」

Q.脂肪肝につながる生活習慣について、教えてください。例えば、どのような食べ物を食べると、脂肪肝につながってしまう可能性があるのでしょうか。

菊池さん「秋は気温が下がり、胃腸の働きが活発になることで自然と食欲が増す季節です。それに加えて、旬の果物や炭水化物が豊富に出回るため、知らず知らずのうちに摂取エネルギーが増えてしまう傾向があります。特に注意が必要なのが、果物や清涼飲料水、加工食品などに多く含まれる『果糖(フルクトース)』です。

果糖はブドウ糖とは異なり、筋肉や脳では利用されず、ほぼすべてが肝臓で代謝されます。肝臓に取り込まれた果糖は、エネルギーとして使われなかった分が中性脂肪に変換され、肝細胞内に蓄積されていきます。このプロセスはインスリンの働きに依存しないため、血糖値が上がらなくても脂肪肝が進行するという特徴があります。

さらに、秋は『実りの季節』であり、柿やブドウ、リンゴなど、果糖を多く含む果物が食卓に並ぶ機会が増えます。これらを『健康的だから』と安心して大量に摂取してしまうと、肝臓にとっては過剰な負担となり、脂肪の蓄積を助長してしまうのです。また、果糖は満腹中枢を刺激しにくいため、食べ過ぎを自覚しにくいという落とし穴もあります。ジュースやスムージーなど液体で摂取すると、さらに吸収が早まり、肝臓への負荷が増します。

つまり、秋の豊かな食文化を楽しみながらも、果物の摂取量や頻度には注意が必要です。特に脂肪肝のリスクがある人や、夏に運動不足だった人にとっては、秋の食習慣がその後の肝機能に大きく影響を与える可能性があります」

Q.体重増加や脂肪肝を放置した場合、体にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。

菊池さん「体重増加が続くと、内臓脂肪が蓄積されやすくなり、インスリン抵抗性が悪化します。これが糖尿病の発症リスクを高めるだけでなく、高血圧や脂質異常症といったメタボリックシンドロームの温床となります。脂肪肝はこのメタボの中心的な存在であり、放置すれば肝臓の炎症が進み、硬くなり肝硬変へと移行する可能性があります。

最近では、『MASH(マッシュ、代謝機能障害関連脂肪肝炎)』という病名が付けられ、単なる脂肪の蓄積ではなく、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などの代謝異常を背景に、肝臓に脂肪が蓄積し、肝臓の炎症や肝臓が硬くなる、いわゆる線維化が進行した状態を指す新病名が誕生しました。この病気は、肝細胞の破壊や線維化が進む状態であり、さらに進行することで肝硬変や肝臓がんへとつながることもあります。実際、脂肪肝が原因で肝がんを発症するケースは年々増加しており、アルコールを飲まない人でも油断できない状況です。

また、肝臓は代謝や解毒、免疫調整など多くの機能を担っているため、脂肪肝が進行すると全身の不調にもつながります。倦怠(けんたい)感や集中力の低下、免疫力の低下など、日常生活の質にも影響が出てきます」

Q.秋に脂肪肝を予防するには、どのような取り組みが大切なのでしょうか。

菊池さん「秋に気を付けることは『食べる量よりも、動く量を意識すること』です。夏の猛暑で運動習慣が途切れたまま、涼しくなってもそのまま活動量が戻らないと、筋力や基礎代謝が低下した状態が続き、肝臓に脂肪が蓄積しやすくなってしまいます。秋は気温も湿度も安定していて、ウオーキングや軽い運動を始めるには最適な季節です。意識的に体を動かすことで、インスリンの働きが改善され、肝臓への脂肪の蓄積を防ぐことができます。

また、秋は果物が豊富に出回る季節でもあり、先述のようにブドウや柿、リンゴなど、果糖を多く含む食材を口にする機会が増えます。果糖は肝臓で直接代謝されるため、取り過ぎると中性脂肪として蓄積されやすく、脂肪肝のリスクを高める要因になります。特にジュースやスムージーのように液体で取ると吸収が早く、肝臓への負担が大きくなるため注意が必要です。果物は朝から昼の活動時間帯に1日100〜150グラム程度を取るようにし、夜の摂取は控えるのが望ましいとされています。

さらに、秋は日照時間が短くなることで、気分が沈みやすくなる人もいます。気分の低下は活動量の低下につながり、代謝が落ちて脂肪肝の悪化を招くこともあります。そんなときは、朝の光を浴びながらの散歩や、自然の中での軽い運動が、心身のリズムを整える助けになります。

つまり、秋は脂肪肝が知らないうちに進行しやすい季節であると同時に、生活習慣を見直す絶好のタイミングでもあります。涼しい空気の中で体を動かし、果物の取り方を見直すことで、肝臓にやさしい秋を過ごすことができるのです」

オトナンサー編集部

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