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退職者がオススメ「辞めたけど良い企業」 名だたる企業を押しのけてランクインした意外な官公庁とは?

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  • 2021年11月27日
よし、退職後も頑張るぞ!(写真はイメージ)
よし、退職後も頑張るぞ!(写真はイメージ)

いまや大学生が会社を選ぶ理由の1位に「自分を成長させてくれるかどうか」をあげる時代だ。スキルを磨いて、次の転職に備える若手が多くなった。会社は「定年まで勤め上げる場」ではなくなり、自分を育むステップの1つにすぎなくなったのだ。

そこで、就職・転職のジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークが、会員ユーザーの口コミ投稿から調査した「退職者が選ぶ『辞めたけど良い企業ランキング2021』」を、2021年11月18日に発表した。いわば「卒業生」が後輩に贈る、元いた職場のオススメランキングだ。

1位は世界的「実業界マフィア」のマッキンゼー

OpenWorkは、社会人の会員ユーザーが自分の勤め先の企業や官庁など職場の情報を投稿する国内最大規模のクチコミサイト。会員数は約400万人(2021年1月時点)という。OpenWorkでは、企業の評価を「待遇の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」など8つの指標を5段階で評価している。

今回の調査では、投稿されたクチコミのうち「退職者」による評価に限定、「退職者からの評価が高い企業」を集計した。「辞めたけど良い会社だった」と退職者から評価される企業にはどんな特徴があるのだろうか。

その結果、トップ3はすべて、また上位10社を見ても半数の5社に外資系企業が並んだ=上表参照。1位は米国に本社を置く世界的大手コンサルティングのマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社。2位は米情報通信の超大手GAFAの一角グーグル。3位は米マッキンゼーのシカゴオフィスから独立、世界的コンサルティングに成長したA.T.カーニー。4位は日本のリクルートグループで企業内研修・人事コンサルを手掛けるリクルートマネジメントソリューションズ。5位は米の世界最大一般消費財メーカーのP&Gジャパン。

6位は外資系出身者6人が立ち上げた日本のコンサルティング会社スカイライト コンサルタント、7位は日本の食品大手サントリーホールディングス、8位は日本の官公庁である特許庁、9位は日本の人材支援の最大手リクルートホールディングス、10位は米の巨大金融グループ、ゴールドマン・サックスの証券部門であるゴールドマン・サックス証券だ。

いったい、これらの会社には転職後も「よき思い出」が残る、どんな魅力があるのだろうか。

ちなみに1位のマッキンゼーは米国本社でも「人材を育む」をモットーにしており、「元社員」に著名な起業家が多いことで知られ、世界の実業界に「マッキンゼー・マフィア」として君臨する。日本でも川鍋一朗(日本交通 会長)、南場智子(ディー・エヌ・エー創業者)、西直史(マクロミル取締役)、保田朋哉(クックパッド執行役)、谷村格(エムスリー創業者)、岡島悦子(プロノバ創業)、田中裕輔(ロコンド創業)ら、そうそうたるメンバーがいる。

社員のクチコミから、それぞれの外資系企業の魅力を探ると、入社時から自身が求める成長を得られ、次のステップに進むための「ポジティブな退職」であったことがわかる。こんな案配だ。

■マッキンゼー・アンド・カンパニー
「いずれ経営者になりたいと思っており、幅広い業界、分野の経験を短期間で積むことができることに魅力を感じた。幅広い業界、分野の経験を短期間で積むことができたことに関しては非常に満足している」(コンサルタント、女性)
「国家公務員としてビジネススクールに留学。帰国して役人に戻るのはNOと考えた時に、将来のキャリアの可能性が最も広がる会社と思えた」(コンサルタント、男性)

「心の知能指数」が高いグーグル

■グーグル
「最高の環境で働いてみたいと思ったから入社した。働いている人のIQやEQ(編集部注:心の知能指数。コミュニケーションの力や感情をコントロールする力を測る)も高く、世界をリードするような会社で働くことが自分の社会的な価値向上やスキルアップにもつながっている」(事業企画、女性)
■A.T.カーニー
「幅広く、様々な産業・企業における経営課題をキャリアの早期の段階で把握できた。また、コンサルタントの問題解決手法について体系的に学ぶ経験を得られることができた」(戦略コンサルタント、男性)
■P&G ジャパン
「キャリア形成上、早い段階で専門性を身につけて、ポータブルスキル(業種や職種が変わっても持ち運び可能な能力)を習得することが必要と感じていた。また、この会社のマーケティング職は全世界的に市場価値が高く、5年やればポータブルスキルが身につくといわれた」(マーケティング、男性)
■ゴールドマン・サックス証券
「どこの外資系でもそうだと思うが、この部署、と決めて入社してその部署で専門性を身につけられるので、専門職として食っていくための基礎ができた。5年以上ゴールドマンで働いていれば、転職活動の際に『ゴールドマンで◯年働いていた』という経歴が、きちんと働ける人材であることの証明になっているように感じる。転職後も、別の業界で同じ専門職で働いている」(バックオフィス、女性)

退官後もさまざまなキャリアが役立つ特許庁

一方、官公庁として唯一上位にランクインした特許庁。経済産業省の外局であり、発明や意匠・商標に関する知的財産の管理や手続きを行う機関だ。

口コミからは、自身の専門性を発揮できるだけでなく、未経験者でも充実した研修で専門性を身につけられる点や、審査官として7年以上勤務すると弁理士の資格を取得できる点を評価する声がみられた。

「非常に研修が充実している。法律の知識がなくとも、入庁後の研修で必要な知識は身につけることができる。また、長く務めることで弁理士資格を取得可能であり、退職後も活躍することができる」(審査官、男性)

「審査の仕事は大学や大学院での専門性を存分に発揮することができる。また、法的な感覚や論理性なども必要であり、求められることは多いが、最先端の技術に触れられることは楽しい。節目、節目で研修が組み込まれている。基本的に審査官、審判官を経験し、その後は上席審査官、上席審判官などに進む。若い頃は企業への派遣や海外留学なども経験することができる。他省庁への出向や時には外交官の身分で在外公館や裁判所で調査官として働くことも可能だ」(審査部、男性)

「日本の知的財産権を所管するという重要な仕事であるので、自分の仕事に誇りを持つことができる。また、審査官の業務経験というキャリア、人脈はほかに代え難い貴重なものであり、退官したあとの仕事のうえでも間違いなく一目置かれるキャリアになることができる」(審査官、男性)

「先行技術や文献調査のスキルが、毎日の特許審査で向上します。特許分類を駆使した高度な先行技術調査を実践し、適切な先行技術文献を見つけること、迅速・適格な特許審査に寄与することが、自らの働き甲斐につながります。審査官として7年勤務すると、弁理士の資格を取得できるため、退官後のキャリアアップが図れるというメリットがあります」(審査官、男性)

データの集計は、2018年1月から2021年10月まで、OpenWorkに退職者からの投稿が10件以上ある4691社(15万3302件)のクチコミを対象とした。

(福田和郎)

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