若者の間で大ブーム! ユーチューバーと80年代「ミニFM局」の共通点とは
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80年代に人気だったミニFM
現代は、子どものなりたい職業の上位にユーチューバーがランクインする時代です。
誰でも手軽に情報を発信でき、文章から動画、音声まで、さまざまな情報発信が行われています。
ユーチューバーの出現は決して特異なものではなく、これまで何度もあった自由な情報発信の新たなスタイルと言えます。
さて1980年頃の東京には、FMラジオを必死でチューニングしている人たちがあちこちにいました。彼らがなにを聴こうとしていたのか――それは「ミニFM局」です。
背景にあったアマチュア無線ブーム
ミニFM局というと、東京23区では「エフエム世田谷」や「かつしかFM」あたりを思い浮かべるかも知れませんが、実は違います。当時のミニFM局は、もっと個人レベルでラジオ局のようなことをやっている人たちのことでした。

ミニFMの正確な始まりがいつなのかは、正確にはわかりません。
1980年頃は今よりもアマチュア無線や電子工作に凝る子どもが多く、誰でもラジオを自作していました。
そうした時代にあってFM電波を出力する送信機を自作する人もおり、市販品の送信機も売られていました。
そうした人たちが、ラジオ局のまね事のようなことをやっていたのが始まりです。
ミニFMが注目を浴びたある事件
当時の電波法は、周辺100m程度の微弱な電波であれば取り締まりの対象にはなりませんでした。しかし資料を読んでいくと、ブームのきっかけは取り締まりの対象となってからということがわかります。
1979(昭和54)年、八王子市で「FM西東京」という名で電波法に違反する高出力で放送を行っていた大学生たちが摘発されます。
この放送局、最初は合法的な範囲で自分たちの持っているレコードなどを放送していたところ(こちらも著作権の問題があるのですが、今と比べておおらかな時代でした)、リクエストはがきなども来るようになったことから、熱が入りすぎてしまったという、いわゆる「珍事件」でした。
しかしこの事件の報道や、若者雑誌が紙面に取り上げたことで、皮肉にもミニFMが新たなスタイルのメディアとして注目を浴びます。

それまで電波を発信してトーク番組や音楽を流すのはラジオ・テレビ局の特権で、個人ができるものではありませんでした。
個人が自分の意見を発信したければ、同人誌を制作するか、ビラをまくなどしかなかったのです。
それがわずか100mとはいえ、電波に乗せて自分の意見を届けることができる、それも機材さえあればラジオ局と同じようなことができるとなれば、若者が飛びつくのは当然です。
「やりたいことをやる」は昔も熱かった
そして街中や海岸など、あちこちでミニFMが開局していきます。1986(昭和61)年に出た『ミニFM全国マップ』(亜紀書房)には128局が掲載されていますが、実際には2000を越える局があったと言われています。
局のスタイルもさまざまです。
例えば渋谷で放送していた「KIDS」は、音楽プロデューサーの上野義美が始めた局で、渋谷区神宮前3丁目のマンションにスタジオを構えていた本格派です。同じく80年年代前半に存在した「トゥーアンドハーフ」も、渋谷区猿楽町から発信していました。

これらの有名なミニFM局は一握りで、その他の大半は個人が自宅でやっている局でした。
電波を通して聞こえてくるのは、自宅とおぼしき場所でメンバーがトークを行っている様子。リスナーからの便りが届くこともあり、リスナーと生電話の番組をやっている局もありました。
決して広い範囲に聞こえるものではありません。にもかかわらず、放送内容は本気でした。誰にも気兼ねすることなく「やりたいことをやる」番組は、それだけ魅力的だったのです。
発信への情熱が技術を文化に変える
もちろんリスナー側にも、本気の人は大勢いました。さまざまな放送局の情報を得て、その放送を聴こうと、発信地近くで放送開始時間まで待機。受信報告に対してベリカード(受信認定証)を発行しているミニFM局もありました。
1985(昭和60)年3月に科学技術庁(現・文部科学省)の外郭研究機関である未来工学研究所が実施したアンケート調査では、「スタッフは5人前後。音楽好きの中、高、大学生が中心で、放送時間は週末の夜に1回約2時間」。開局の理由は「自分の好きな音楽やおしゃべりができるから」という動機が目立ちました。
今ではユーチューブやツイキャスなどを使って、もっと手軽に、自分の好きなことを広い範囲に届けることができるようになりました。

しかし野心に満ちた人はほんの一部で、大半は何らかの情報を発信し、視聴者と交流を楽しみたいという人たちです。
いつの時代も、発信したいという情熱は技術を文化に変えていくのです。
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