嘔吐・下痢の症状…ノロウイルス? O157? どっち…下痢止め薬NG 見分け方、対処法を消化器外科専門医に聞いた
- オトナンサー |
冬はノロウイルス感染症が流行するようになります。ノロウイルス感染症も、「O157」をはじめとした腸管出血性大腸菌やサルモネラなどの細菌による食中毒と同様、嘔吐(おうと)や下痢などの症状が出るため、両者の見分けがつかないことがあります。ノロウイルス感染症と細菌性の食中毒は何が違うのでしょうか。見分ける際のポイントについて、筑波胃腸病院(茨城県つくば市)理事長で消化器外科専門医の鈴木隆二さんが解説します。
吐き気や嘔吐がひどい場合はノロウイルスの可能性
ノロウイルス感染症は、ノロウイルスというウイルスが原因で起こる胃腸の炎症です。主に、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛といった症状を引き起こします。特に冬場に流行しやすいウイルスで、感染力が非常に強いのが特徴です。
感染経路は、主に口からウイルスを摂取することによって広がります。例えば、ウイルスに汚染された食物や水を摂取したり、ウイルスが付いた手で口に触れたりすることが原因です。
ノロウイルスは、一般的な細菌性の食中毒と比較しても、原因となるものが異なります。一般的な食中毒の多くは、「O157」をはじめとした腸管出血性大腸菌のほか、サルモネラ、カンピロバクターなどの細菌やその毒素によって引き起こされます。
一方、ノロウイルス感染症はウイルスによって引き起こされるので、感染のメカニズムが異なります。症状としては、どちらも吐き気や下痢を引き起こしますが、ノロウイルスの場合、吐き気や嘔吐が特に強く現れるのが特徴です。
見分けるポイントですが、まずは症状の現れ方を確認しましょう。ノロウイルスは通常、急激に嘔吐が始まり、その後、下痢が続くことが多いです。食中毒でも嘔吐や下痢は見られますが、食中毒の場合、症状が比較的長引いたり、発症までの時間が数時間から24時間かかったりすることがあります。また、ノロウイルスの場合は、家族や同僚など、身近な人に同じような症状が出ていることが多いのも特徴です。
ノロウイルス感染症が疑われる場合、まず重要なのは水分補給です。脱水症状を防ぐために、少量ずつでも水分を取ることが大切です。経口補水液やスポーツドリンクが良いでしょう。
市販の胃腸薬については、基本的には嘔吐や下痢を止める薬を避けた方が良いです。これらの薬は症状を一時的に緩和することはありますが、ウイルスが体内から排出されるのを妨げる可能性があります。従って、体調がひどく悪化する前に、早期に医療機関を受診することが推奨されます。
ノロウイルス感染症に適切に対処しない場合、脱水症状が進行するリスクがあります。特に高齢者や子どもは脱水症状により、命に関わる状態になることもあります。
また、感染を広げてしまう可能性があるため、感染者が適切に隔離されず、室内の消毒が行われない場合は、家族や同じ環境にいる人々にも感染が広がる恐れがあります。さらに、症状がひどくなる前に受診しないと、病状が重篤化するリスクも高まるので注意が必要です。
これまでの解説をおさらいしましょう。ノロウイルス感染症は、細菌性食中毒と似た症状を示しますが、ウイルスによるもので、特に急性の嘔吐や下痢が特徴です。見分けるポイントとしては、症状の現れ方や家族内での発症状況を確認しましょう。感染力が強いことも、特徴の一つです。
もしノロウイルス感染症が疑われる場合は、脱水症状を防ぐために水分補給をし、症状を抑える薬を服用するのは避けるようにしましょう。適切な対応を取らないと、脱水や感染拡大、重症化するリスクが高まるため、早期の受診が重要です。
オトナンサー編集部
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
いいね | ||
---|---|---|
ムカムカ | ||
悲しい | ||
ふ〜ん |