新大阪から“万博”直結! まもなく“暫定開通”する阪神高速「淀川左岸線」ここまでできた! 今だけの“珍構造!?”
- 乗りものニュース |
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大阪万博に向けた道路整備のなかでも大規模かつ特殊なものといえるのが、阪神高速「淀川左岸線(2期)」の暫定供用です。将来の高速道路の「できたところ」を使ってバスが走ります。現地はどのような様子なのでしょうか。
万博で“暫定的に”開通する「淀川左岸線(2期)」
まもなく開幕する「EXPO 2025 大阪・関西万博」に向け、大阪の街は各所で大詰めの工事が行われています。その一つが阪神高速の「淀川左岸線(2期)」の新設工事です。本当の開通はまだまだ先ですが、万博期間中に“暫定供用”されるのです。
海老江JCTの淀川左岸線(2期)へのランプウェイは橋脚、橋桁ともほぼ完成済み(植村祐介撮影)
淀川左岸線(2期)は、開通済みの「2号淀川左岸線」と、「3号神戸線」が交差する「海老江JCT」から北東に延び、「11号池田線」をくぐって国道423号(新御堂筋)の「豊崎IC(仮称)」までを結ぶ上下4車線、4.4kmの道路です。さらにその先、門真JCTまでを結ぶ「淀川左岸線延伸部」とともに、政府の都市再生プロジェクトとして位置づけられた「大阪都市再生環状道路」の一部を構成します。
工事は阪神高速と大阪市との合併施工方式により行われ、事業期間は1996年度から2032年度までと長期間にわたります。ただ大阪万博に向けては、会場となる「夢洲」と新大阪駅などを結ぶシャトルバスが走る道路として、期間中のみ“暫定供用”されます。
では、この淀川左岸線(2期)の工事は、現在どのくらい進捗しているのでしょうか。同区間は全線がトンネルになりますが、暫定供用時は“できているところ”を活用し、地上部とトンネル部が混在するとされています。地上部が確認できる海老江JCT付近と、開削トンネルによって工事が進められている十三大橋周辺に足を運んでみました。
ぐるぐるJCTが誕生していた!
海老江JCTへの最寄り駅は、その名もずばりの淀川駅(阪神本線)となります。ただ駅は高架ながら、相対式プラットホームは壁で囲まれているため、JCT方面は見通せません。そこで改札を出て左手方向に進み、3号神戸線の高架の下をくぐって近づいてみます。
十三小橋から見る淀川左岸線(2期)。左手前が撤去された浜中津橋跡(植村祐介撮影)
すると、地下から上がってきたJCTのランプウェイが、地上にある大阪市の北部下水道管理事務所をぐるりと回るように、3号神戸線本線に接続するさまが、工事のフェンス越しに確認できます。橋脚や橋桁など主要設備はすでに完成していて、まもなくの暫定供用に十分間に合うことが想像できます。
また下水道管理事務所のさまざまなパイプ類とループ状のランプウェイは“工場萌え”的な美しさも感じられ、完成の暁には夜景スポットとしても人気を集めそうです。
海老江JCTで地下に潜り、淀川の堤防に沿って走る淀川左岸線(2期)は、沈下対策を施された地盤の上にトンネル躯体を置き、さらに土で埋め戻すという、治水や景観に配慮した工法で整備が進められています。
また整備にあたり、作業空間確保のためいったん通行止めとなった淀川左岸線と並行する一般道「淀川南岸線」は、淀川左岸線(2期)の整備完了後、全幅11.5mの道路としてあらためて開通する予定です。
海老江JCTから1kmほどで淀川左岸線(2期)は11号池田線と交差しますが、ここにはJCTは設けられず、さらに北東に進みます。そして新十三大橋付近に設けられる「大淀IC(仮称)」で国道176号バイパスと連絡したのち、国道176号現道十三大橋をくぐって豊崎IC(仮称)に至ります。
その十三大橋の最寄り駅は、中津駅(阪急神戸線・宝塚線)で、駅を下りて国道176号現道を5分ほど北西に歩くと、十三大橋です。
なお、ここは実際には十三小橋、十三大橋が連続する構造となっていて、正式には国道176号現道高架から続き旧長柄運河を渡る淀川の堤防までの部分が十三小橋、堤防から淀川の対岸までが十三大橋です。淀川左岸線(2期)がくぐるのは、正確には十三小橋となります。
もう少しでバスが走れる状態だった!
十三小橋の下流側の歩道を進むと、見えてくるのは、地面に開削トンネルの躯体を埋め込んだような形状の淀川左岸線(2期)本線です。下流方向となる海老江JCT方面に目を移すと、十三大橋と対をなすように連続するアーチが特徴的な「NTT十三専用橋」の向こうで新十三大橋の下から地上に現れる淀川左岸線(2期)の造作がよくわかります。
当座の終点となる、新大阪駅に近い豊崎ICのイメージ図(画像:阪神高速道路)
こちらも本体の工事はほぼ終わっていて、各2車線幅の上下線には、シャトルバス走行用に1車線分だけがペイントで描かれ、あとは照明など付帯設備の工事を残すだけという状況に思われました。とはいえ、空を見ながら走るのはあくまで“暫定”で、完成時の本線には天井が設けられ、さらにその上に堤防が整備される形で、全てトンネル構造となります。
なお十三小橋のすぐ隣には、国道176号現道の高架下の道と淀川堤防をつなぐ「浜中津橋」が架けられていました。この橋は19世紀にイギリスから輸入された「日本最初の鉄道用トラス桁」を転用したという由緒ある橋でしたが、この橋は淀川左岸線(2期)の工事にともない、撤去されています。
さて、この淀川左岸線(2期)は上流側の豊崎IC(仮称)までの路線となりますが、先に述べたように、その先には淀川左岸線延伸部がつながり、全線開通時には門真JCTで近畿自動車道、第二京阪道路と接続する予定です。
大阪の都心部や名神高速を通らずに神戸方面と京都方面との連絡、さらには八幡京田辺JCTから建設中の新名神を経由した名古屋方面への連絡など、完成の暁には、その果たす役割は大きなものとなりそうです。
ちなみに3月9日(日)には、この淀川左岸線(2期)の現場公開イベント「淀川左岸線(2期)サイクル&ウォーク」が開催されます(受付は終了)。
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