「すまん潜水艦を貸して」状態解消へ!? 金欠続く“南米の大国”が「潜水艦買う」報道 空軍より深刻な海軍
- 乗りものニュース |
購入するにも問題は山積。
まだ購入が正式決定するには長い道
アルゼンチン国防省がフランスのスコルペヌ型潜水艦を購入する意向書に調印したと、2024年11月24日に同国メディアで報じられました。
ブラジルで運用されているリアチュエロ級潜水艦はスコルペヌ型潜水艦のブラジル仕様(画像:ブラジル国防省)。
報道によると、この意向書は2024年10月初旬、アルゼンチンとフランスの政府間交渉で結ばれたものになるようです。
なお、この調印は、アルゼンチンが潜水艦を購入するための最終的な合意に向けての意向を示したもので、これからアルゼンチン政府が艦購入のため、数十億ドル規模の莫大な資金を調達する必要があります。
アルゼンチンでは、2015年にミラージュIIIが退役して以降、長年にわたり超音速の航空機がゼロの状態になっていましたが、この問題は2024年4月にF-16の購入が実現したことで解消。しかし、空軍以上に深刻なのが実は海軍です。
同国海軍は、2017年にサンタクルス級潜水艦「サンフアン」が事故で失われて以降、稼働中の潜水艦がゼロになっています。同型艦の「サンタクルス」は退役こそしていませんが、2015年から造船所で修理が未完成のまま置かれており、潜水艦の乗組員はペルー海軍の艦で訓練を受けている状態です。
スコルペヌ型潜水艦は、魚雷を主兵装とし、敵の水上艦艇や潜水艦などの攻撃を任務とする攻撃型潜水艦に分類される艦です。南米ではすでにブラジル海軍がリアチュエロ級潜水艦、チリ海軍がスコルペネ級潜水艦として運用しています。
アルゼンチン政府は2025年の予算案で「安全保障と防衛力の回復」を重要な方針として掲げており、今回の潜水艦購入の検討も、海軍本来の実力を取り戻す一環のようです。
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