葉物野菜の定番「小松菜」 名前の由来は地名?人名? 意外に知らない歴史を探る
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関東でメジャーだった小松菜
西日本から上京した人が東京で初めて食べたことのある野菜といえば、小松菜かもしれません。なぜなら、小松菜が西日本で知られるようになったのは近年のことで、長らく関東でメジャーな野菜でした。

いわゆる「菜っ葉」「青菜」と呼ばれる野菜は、地方ごとに改良されてきた歴史があります。例えば関西は、昭和の初め頃まで「大阪しろな(天満菜)」の方がメジャーでした。
さて、そんな小松菜ですが、なぜ小松菜という名前なのでしょうか。由来は地名? それとも人名?
命名に徳川家が関わっていた?
ということで早速タネ明かしをすると、小松菜の由来は地名。発祥の地は現在の江戸川区の「小松川」地区周辺です。

小松菜は、江戸初期に品種改良で生まれたと言われています。
もともと小松川の周辺は広域で「葛西」と呼ばれていたので、葛西菜と呼ばれていましたが、いつの頃からか小松菜に名前が変わったようです。
名前がついた理由には、時の将軍がタカ狩りのために立ち寄った神社で青菜をあしらった雑煮を振る舞われ、青菜の余りのおいしさに感激。栽培されていた小松川村の名前をとって、小松菜にするよう命じたとのこと。
命じた将軍は五代将軍綱吉(1680~1709年)という説と、8代将軍吉宗(1716~1745年)というふたつの説があります。
しかし史実とは言い難く、おそらく誰かが思いついた冗談が伝承となり、現代に伝わったのでしょう。
千葉方面と江戸をつないでいた小松川
ただ、青菜に「小松」の名前がついたのには理由があります。それは、小松川が葛西でも特ににぎわっている土地だったからです。
今は荒川放水路によって失われていますが、現在の小松川大橋周辺には行徳街道と元佐倉道(旧千葉街道)が交差する「四股」と呼ばれる、交通の要衝がありました。そのため、小松川は千葉方面と江戸をつなぐ交通量の多い場所でした。

江戸時代の農村は農業の傍らに店をやったり、商品作物を売ったりしていました。
そうした中で、小松川周辺で取れる青菜が評判になり、小松菜という名前が知られていったというのが現実的な流れでしょう。そして街道に沿って栽培する地域が増えていったのだと考えられます。
付近には江戸川区内で初となる銀行もあった
現在では船堀周辺の方が町の中心になっていますが、明治以降も長らく小松川周辺は地域の中心でした。

小松川境川親水公園(江戸川区中央)となっているところに椎橋という橋があり、船着き場もあって栄えていました。
1915(大正4)年には、現在の江戸川区内で初の銀行となる椎橋銀行が地元の出資で設立されています。洋風の赤レンガ造りの建物には、大きな時計台も設置され、「時は金なり」「分秒を惜しむ」という文字が刻まれていました。
建物には電話もついていて、電話を使う目的で預金する人が多くいました。ところが、椎橋銀行は1923年の関東大震災が原因で倒産します。
地震で被害に遭ったのではありません。地震で電話が使えなくなったところ、「電話が使えないなら預金してもしょうがない」と騒ぎになったためです。
23区内の生産量はもちろん1位
さて23区の一角である江戸川区ですが、数は減ったとはいえ、いまだに農業は盛んです。
昭和30年代には2000戸以上あった農家は、2015年の調査で110戸。だいぶ少なくなりましたが、今でも専業農家が52戸あります。23区内に専業農家があるのは、東京都民でもなかなか想像ができません。
東京都の小松菜の生産量は、今でも江戸川区が1位。ちなみに横浜市も小松菜の生産を盛んに行っており、年によっては横浜市が江戸川区の生産量を上回ることもあります。
もっとも、都道府県別シェアではトップは茨城県、以下、埼玉県と福岡県が続いています。

それでも発祥の地としてのプライドがあるのか、江戸川区は近年、小松菜を盛んに宣伝しています。
2017年には『小松菜力』というパンフレットを発表したり、スタンプラリーを実施したりしています。
23区でも郊外の雰囲気がある江戸川区ですが、最近は豪雨の際、「意外に洪水に強い」ことが証明されていますし、これからもそのブランド力のアップに期待ができそうです。
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