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【新NISA】普段は「積み立て投資」 夏のボーナスを「一括投資」ってあり?

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支給されたボーナスを新NISAに一括投資するメリット、デメリットは? (画像はイメージ)
支給されたボーナスを新NISAに一括投資するメリット、デメリットは? (画像はイメージ)

支給されたボーナスを新NISAに一括投資するメリット、デメリットは? (画像はイメージ)支給されたボーナスを新NISAに一括投資するメリット、デメリットは? (画像はイメージ)

 6月下旬から7月上旬にかけて、職場から夏のボーナスが支給される人は多いのではないでしょうか。今年はイラン情勢による原油の価格高騰の影響で業績が悪化する企業もあり、支給額が気になるところではあります。

 ところで、支給されたボーナスを新NISAに一括投資をしようと考える人もいるようですが、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。資産運用の支援事業を行う、Financial DC Japan社長の岩崎陽介さんに聞きました。

一括投資の方がお金がたまりやすいが…

Q.そもそも新NISAでの「積み立て投資」と「一括投資」の違いについて、教えてください。

岩崎さん「『積み立て投資』は、毎月など決まったタイミングで一定額を買い続けるやり方です。いわゆるドルコスト平均法で、価格が下がった月は同じ金額でより多くの口数を買えるため、購入価格がならされて高値づかみのリスクを抑えられます。値動きに一喜一憂しにくく、心理的に続けやすいのが最大の利点です。

一方『一括投資』は、まとまった資金を一度に投じるやり方です。投じたその瞬間から全額が運用に乗るので、複利が早く効き始めるのが特徴です。

制度面でいうと、新NISAには年120万円の『つみたて投資枠』と、年240万円の『成長投資枠』があり、生涯の非課税保有限度額は1800万円です。このうち成長投資枠は一括(スポット)購入にも積み立てにも使えるので、普段つみたて枠でコツコツやっている人でも、成長投資枠を使えばボーナスの一括投資は制度上問題なく行えます」

Q.普段、新NISAで積み立て投資をしている人が夏のボーナスを一括投資することは可能なのでしょうか。その際の適切な手順や注意点について、教えてください。

岩崎さん「可能です。むしろ毎月の積み立てを続けながら、ボーナス時に成長投資枠で上乗せするのは、会社員にとって自然なやり方です。ただ、入れる前に2つのステップを踏んでいただきたいと思います」

【ステップ1:お金の仕分け】
生活防衛資金(生活費の1年分が目安)、急な出費に備える予備資金、3〜5年(できれば10年)以内に使う予定のあるお金は、現金で確保しておきます。これらを除いた「当面使う予定のない余剰資金」だけを投資に回します。ボーナスを全額入れる前提ではなく、まず手元に残すお金を先に決める、という順番が大切です。

【ステップ2:NISA枠の状況確認】
今年の枠と生涯枠がどれくらい残っているかを確認します。枠が残っているなら、ボーナス分は成長投資枠でスポット購入する、または、つみたて設定額を一時的に増やす形で入れていきます。

 注意点は次の3つです。

【注意点】
・生活防衛資金や予備資金を削ってまで入れないでください。無理に枠を埋めようとして今の生活が苦しくなる「NISA貧乏」は本末転倒です。

・中身は、流行のテーマ型などに飛びつかず、世界経済の成長の恩恵を取り込める投資信託を選んでください。為替ヘッジは付けないほうが、円安への備えにもなります。

・短期的なネガティブニュースを見て「今は危ないから様子を見よう」と相場を読もうとしないこと。タイミングを当てるのはプロでも極めて難しい作業です。

Q.新NISAの場合、積み立て投資と一括投資とではどちらの方が得なのでしょうか。積み立て投資に向く人、一括投資に向く人の特徴も含めて教えてください。

岩崎さん「『投資すると決めたお金』に限っていえば、私の答えは明確で、基本的には“早く入れた”方が得、つまり一括が有利です。入れた瞬間から全額に複利がかかるからです。分割すると、後から入れるお金ほど運用できる期間が短くなり、待機している間は現金が“遊んで”しまう上、インフレで実質的な価値も目減りしていきます。例えば1000万円を年利7%で20年運用したと仮定すると、投入の仕方でこれだけ差がつきます」

・最初に一括で投入 約3870万円
・3年に分割して投入 約3620万円(約250万円少ない)
・5年に分割して投入 約3395万円(約475万円少ない)
・10年に分割して投入 約2908万円(約962万円少ない)

 これはあくまで一定の利回りを仮定した試算で、将来を保証するものではありません。

 過去のS&P500を見ても、上昇相場は平均で2.7年・上昇率112%ほど続く一方、下落相場は平均9.6カ月・下落幅35%程度で、上げの方が長く大きいです。“タイミングを計る”より“市場に長くいる”ことの方が、結果に効いてきます。

 ただし、最も重要な条件がNISA枠です。

・NISA枠を使い切っている(または積み立てで埋め切るめどが立っている)人
余剰資金は迷わず一括でOK。特定口座でも構いません。

・NISA枠がまだ残っている人
多少の機会損失より非課税メリットの方が大きいので、まずはNISAを埋めることを優先。年間枠を超える資金なら、数カ月~数年に分けて枠に入れていくのが現実的です。それぞれの投資スタイルに向く人の特徴を整理すると、次のようになります。

・一括が向く人
NISA枠に余裕がある、または埋め切れる人。10~20年以上動かさない長期資金で、ある程度の値動きに耐えられる人。

・積み立てが向く人
これからNISA枠を埋めていく人、値動きが不安な人、投資初心者。そもそも給与やボーナスは定期的に入るので、毎月の積み立て+ボーナス時の上乗せという形は、多くの会社員に自然でおすすめです。

Q.もし積み立て投資をしている人がボーナスを一括投資しようか迷っている場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

岩崎さん「迷いの正体は、たいてい『入れた直後に暴落したらどうしよう』という不安です。これは歴史を知ることで和らげられます。下落相場は上昇相場より短く浅いのが過去の傾向ですし、値動きの良い日(上昇の大半が起こるわずか数十日)だけを狙って売買するのは不可能です。むしろ暴落は“バーゲンセール・買い増しチャンス”くらいに捉えていただいてよいと思います。その上で、実務的な判断軸は2つです」

・そのお金は10~20年使わないお金か
使う予定があるなら、そもそも入れない。

・NISA枠が残っているか
枠が残っているなら、ボーナスを現金で寝かせるより成長投資枠で枠を埋める方向に持って行きましょう。どうしても不安なら2~3カ月に分けて入れても構いません。その程度の分割なら差はわずかです。枠を使い切っているなら、特定口座で一括しても問題ありません。

 一番大切なのは、「眠れる金額」で続けることです。最悪なくなっても生活が揺らがない金額なら、不安になりにくいものです。逆に、値動きが気になって眠れないなら、それは入れ過ぎのサイン。一括か分割かの“最適解”を求めるより、自分が無理なく続けられることの方が、長い目で見れば確実に結果につながります。

オトナンサー編集部

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