男性「トランクス」はいつからダサいと思われるようになったのか? いたって真面目に考える
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男性下着にも流行サイクルがある
突然ですが、男性の皆さんはどんなパンツを穿(は)いていますか?
自分が穿いているものなら分かるけど、「じゃあ、皆そうなんですか?」と尋ねられると、たいていの人は「分からない」と答えるはずです。
そうですよね、男性同士でもほかの人のパンツを見る機会なんてそうそうあるものではありませんから。
でも、いざ銭湯やら何やらで同性に下着を見られる機会があったとき、流行に合わないものを穿いていると少し恥ずかしいもの。
ファッションやヘアスタイルの流行なら、東京の銀座や表参道あたりを半日も歩けば何となく分かるでしょうけれども、下着ともなるとそうはいきません(都内有名百貨店の売り場まで足を運べば、何となく見えてくるものがあるかもしれませんが)。
トランクス派、ボクサー派は何%?
そんなことを考える人は意外と多いのか、男性の穿いているパンツの種類は何年かに一度は、どこかしらの企業が調査を行っています。

ワコールホールディングス(京都市)が2008(平成20)年9月に公開した調査結果では、トランクスが75.2%、ボクサーパンツは48.7%、ブリーフは26%という結果になっています。
ところが、それから9年後の2017年9月にエキサイト婚活が発表したデータによれば、男性が好きな男性下着はボクサーパンツが52%、トランクスは38%という結果になっています。
このデータを見ると、2010年以降はトランクスに代わってボクサーパンツが優勢に。そこに少数だがこだわりのある男性たちがブリーフを手放していない(8%)という状況が見えています。
しかし、ここで「あれ」っと思った男性も多いのではないでしょうか。特にトランクスの愛用者に。
トランクスっておしゃれだったはずでは
おそらくそうした人たちは、ブリーフというのは子どものもの。大人になったらトランクスを穿くのがオシャレと思ってきた人が多いのではないでしょうか。
しかし、そのトランクスも今では評判は必ずしも芳しくありません。どっちかというと、おじさんが好んで着用している古いタイプの下着というイメージを持たれているのです。
でも、こうした下着の流行というのはトランクスとボクサーパンツ、ブリーフの間で年単位でぐるぐると回っている印象です。その年の流行によってカッコイイとダサいとか目まぐるしく入れ替わるという事態がファッションでは当たり前にあります。
例えば、ネクタイの結び方はノットの部分を大きくするか細身にするか数年に一度入れ替わります。

過去30年ほどを見ても何度「今はウィンザーノットがオシャレ」というサイクルが巡ってきたか分かりません。
ダウンジャケットもその年ごとに入れ替わるシロモノで、流行していない年に来ていると「沿岸警備隊ですか」などと揶揄(やゆ)されることがあります。
下着の場合は、前述のように2010年代に入ってからトランクスが廃れてボクサーパンツが流行するターンが始まっていることが分かります。では、その前はどうなのでしょう?
過去の新聞・雑誌を探していくと、その手がかりが見つかりました。
38年前の、男性たちのこだわり
『週刊平凡』1982(昭和57)年3月11日号では「芸能人の下着調査」という記事を掲載しています。
決して卑猥(ひわい)な記事ではありません、なぜなら調査対象は男性芸能人ですから。
ここでは「昔はトランクスタイプのパンツばかりだったが……」と、ブリーフが新たなオシャレアイテムであることを示唆(しさ)しています。それを示すように、当時の人気芸能人は総じて白のブリーフ派です。

この記事、取材している方も答えている方もいたって真面目です。
近藤真彦は「白いズボンをはくことが多いから」と白のブリーフを愛用していると回答。「トシちゃん(田原俊彦)もヨッちゃん(野村義男)もぼくと同じです」としています。
沖田浩之も「無地の白」。竹本孝之は「全部白の無地で50枚くらい持っています」とのこと。さらに取材は続き、森進一は「ふつうタイプの白いブリーフを愛用」「100枚以上」を持っていると言います。
とにかく、ほぼ全員が白のブリーフを愛用しているのです。
わずかこれに対抗するのは西田敏行が「ビキニタイプでほとんど無地のものばかり」と、イモ欽トリオの山口良一が「ぼくはブリーフは嫌い。男は黙って柄物パンツをはくべきだ」と答えている程度です。
現在とはガラリと違って、清潔な白のブリーフこそが男が着用すべきスタイリッシュな下着というイメージが強かったのです。
時代の世相を反映する? 流行のうつろい
多くの雑誌を調べても、ここまで多くの芸能人に穿いているパンツを調査している事例はありません。
同じような企画を、その後考えた編集部はなかったのか……とさらに調査をしてみると『SPA!』1995(平成7)年12月20日号に「男のパンツをめぐる深い思惑」という記事が。
ここでは100人以上の芸能人に取材をしようと試みたものの「案の定、ほとんどムシ」という結果に終わったと記されています。
わずか10数年の間に芸能界にどんな変化があったのか……。とはいえ、戻ってきた回答は掲載されています。
それによると、ブリーフ派は、そのまんま東、大澄賢也。トランクス派は円広志と見栄晴。さらに、ローリー寺西はビキニを愛好していると答えています。
さらに取材に応じた関根勤は、余計な締め付けがないということを指摘して「トランクスは世界を救う」と言っています。
この特集では一般読者へのアンケートも実施していますが、多くがブリーフをやめてトランクスに乗り換えた人たち。その理由は、穿きやすさと締め付けない快適さだというのです。
こうしてみると、社会が不景気のどん底だったり、上り調子だったり緊張感があふれる時代になると流行するのはブリーフ。逆に、契機が頂点を過ぎての後退期になると、緊張感に疲れてトランクスが流行するというわけでしょうか。
となると、ボクサーパンツの流行は、一体どんな状況を表しているのか――? これから流行する下着で日本の未来が分かる……かも知れません。
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