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3回に分けた育休取得! 研究開発職のパパに聞く。キャリアと育児を両立する、その戦略とは?

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  • マイナビウーマン
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育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回は技術者として活躍する盛岡在住のパパにインタビュー。過去2回に分けて育児休業を取得し、このあと3回目の育児休業を取得する予定だそうですよ!

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合計6カ月の育休を3回に分けて取得する北ファミリー

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今回のパパ
北 悠人さん/32歳/ジオテクノロジーズ株式会社・研究開発職

●ご家族
妻:香織さん/28歳/ジオテクノロジーズ株式会社・制作職
長女:香那乃ちゃん/6カ月  
※ご家族の名前は仮名です。

●北家のパパ育休
2024年9月末に長女が誕生。10月に28日間の産後パパ育休を取得。一度、職場復帰し、11月から2回目の育休を取得。2月に再び復帰。2025年5月下旬から3回目の育休を取得予定。妻の香織さんは同じ職場に勤務し、現在育休中。夫婦は盛岡在住。

北さんのある日のタイムスケジュール(現在)

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■育休を3回に分けて取得――その理由とは?

――北さんが育休を取得された経緯を教えてください。

北さん もともと妻が出産するときは、育休の取得が“マスト”だと考えていました。

――それは香織さんの妊娠前からですか?

北さん  決意が固まっていたわけではありませんが、「子どもが生まれたら育休を取りたい」という気持ちはずっとありました。自身の考えになりますが、育休による収入面やキャリアへの影響については、後から自分の努力でいくらでも挽回できる可能性があります。しかし、産後すぐの妻を支えたり、新生児の育児にしっかり関わるといった経験は、そのときにしかできません。ですから「育休を取るか取らないか」という点は迷いませんでした。それよりも、「どう取るか」のほうが大事だと思い、しっかりと計画を立てました。

――「どう取るか」とは、具体的にどういうことですか?

北さん 育休の効果を最大限にしつつ、収入やキャリアへの不安は最小限に抑える取り方をしたいと考えていました。
 まずポイントになるのは「育休の期間」です。長期間の育休はその分、仕事への影響も大きくなりますよね。特に弊社の制度上では、上期・下期それぞれで半分以上の期間を出勤しないと、通年での人事評価の対象から外れる仕組みとなっています。
 そこで、出勤要件を満たしつつ最長で育休が取れる期間を計算するエクセルを作成し、どのように育休を取得するのがベストか具体的にシミュレーションしました。
 その結果、昨年度の下期にまず「産後パパ育休」を活用し、約1カ月の育休を取得。続いて2回目に約2カ月の育休を取得しました。1回目と2回目の間はわずか1週間ほどでしたが、そのタイミングがちょうど人事評価と目標設定を実施する時期になるように調整しました。また、今年5月から、3回目の育休を取得する予定です。
 出勤日数の要件を満たしたことで評価の対象から外れずに育休を取得でき、収入面の不安も軽減できたと思います。

ーーなんと! 令和4年10月から育休の分割取得ができるようになって以降、この連載で取材した方の中にも過去2回に分けて取得された方はいましたが、3回目は初めて聞きました。

北さん 次にポイントとなったのは「取得のタイミング」です。先述の制約があるなかで、どのタイミングで育休を分割取得するか、という点を考えていました。結果としては、サポートによって妻の負担を一番軽減できる、つまり育児に関する負荷が大きくなるタイミングで取得することに決めました。
 1回目は産後すぐ、いちばんドタバタする時期に取得しました。2回目は、里帰り先の関東から盛岡に戻って、家族3人だけの生活がスタートするタイミング。そして今回の3回目は、離乳食が始まったり、寝返りで動き回って目が離せなくなったりと、また生活が一変するタイミング。それぞれの時期で、しっかり育児に関われるように育休を分割しました。現在は育休前の調整で慌ただしい日を過ごしています。

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「妻は里帰り出産。僕も立ち会いをしました。家族が一緒に宿泊できる産院で、いちばん最初から妻と一緒に子どものお世話ができました」(北さん)

■育休取得のノウハウを社内にシェア!

――育休を取得されるにあたって、周囲の反応はいかがでしたか?

北さん 安定期に入り、上司から順に妊娠の報告と育休取得の相談をしていきましたが、皆さん祝福の言葉をくださり、快く受け入れてくれました。また、少し余談になりますが、私の3分割の育休取得などは社内でも珍しいケースで決まっていないことも多く、人事にもいろいろと質問することがありました。結果的に、10件以上はメールをやりとりしたと思います。こうして得た情報は他の社員にも参考になるよう、社内システム上にまとめて掲載し、共有しました。

――それは、他の社員の方々にとってもありがたい取り組みですね。

北さん 実際、同僚から「育休を取るときに参考にさせてもらったよ」と言われました。そうして活用してくれる人がいたので、やってよかったなと感じています。

――社内で男性社員の育休取得は広がっているのでしょうか?

北さん 弊社は2025年に育休取得100%を目指しており、僕の周囲でも「育休を取らない男性社員」は、ほとんどいない印象ですね。期間に差はありますし、僕のような分割取得は珍しいとは思いますが、たいていの人が何らかの形で取っています。産後パパ育休の一部が有給休暇扱いになる制度が新しくできるなど、個々が育休を取得しやすく、また柔軟に対応できる環境が整ってきているのではないかと思います。

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「子どもの誕生に合わせて購入したカメラ。外に出るときは持ち歩いて妻と子どもの写真を撮っています」(北さん)

■家事・育児は分担性「職場復帰した今も寝かしつけは続けています」

――育休中はどのように過ごしていましたか?

北さん 家事や育児は、基本的に2人で分担していました。妻にはなるべく休んでもらいたいと思っていたので、自分ができることは積極的に引き受けていたと思います。ただ、妻は料理が好きなので、そこはお願いしていましたね。

――香織さんの産後の体調はいかがでしたか?

北さん やはり出産のダメージは大きかったようで、産前と比べると体調も万全とは言えませんでした。そのため、洗い物や水まわりの掃除などは、できるだけ僕が担当していました。職場復帰した今もその分担は変わっていなくて、料理と洗濯は妻、洗い物と掃除は僕というスタイルが続いています。
 育児に関しては、寝かしつけは生まれたときから僕の担当であることが多いですね。繁忙期は妻にお願いすることもありましたが、それ以外のときは、できるだけ自分がするようにしています。ミルクも、在宅勤務の昼休みにあげるなど、復帰後も育児の夫婦間のバランスは育休中と大きくは変わっていません。

――お子さんは最近、夜寝てくれますか?

北さん 生活リズムが整ってきてからは、比較的長く寝てくれるようになっていたんですが、最近、寝返りができるようになって、寝ている間にひっくり返って泣くことが増えてきましたね。

――それはちょっと目が離せませんね。

北さん はい。だからこそ、今回予定している3回目の育休も、以前から計画していたとはいえいい判断だったなと思っています。抱っこしていないと泣く、布団に置くと泣く、気づいたら寝返っている、離乳食も始まる……そんな時期に、妻がひとりで家事や育児をこなすのは本当に大変ですから。

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「お宮参りなど、やらないといけないことは夫婦で共有。お昼を食べ終わった後や休日の家にいる時にタスクリストを作って、確認しています」(北さん)

■初日は朝5時まで泣いて寝てくれず……

――再び1・2回目の育休に話を戻しますが、育休中、大変だったことはどんなことでしたか?

北さん 妻が出産した産院は、家族も一緒に泊まれる施設だったので、私も一緒に滞在していました。出産後、初めて娘と同室になった夜のことです。夜10時〜11時くらいからだったと思うんですが、娘がぐずり始めて……。抱っこして寝かしつけても、5分後にはまた泣いて起きてしまう。それが明け方までずっと続きました。
 結局、朝5時ごろに助産師さんが来てくれて、「お腹が空いているのかもしれないから、(予定の時間じゃなくても)飲ませていいよ」と教えてくれて。僕たちは前の授乳時間からの間隔を計って、「まだ時間があいてないから別の理由で泣いているんだろう」と思っていたんですが、結局は飲ませるとすぐに落ち着きました。最初は何もかもが初めてで、どこまで自分の判断でやっていいのかも分からなかったんです。よく「育児は大変だよ」とは聞いていましたが、想像以上でした。

――盛岡に戻ってからは、どんなことで苦労されましたか?

北さん 一番大変だったのは、私たち夫婦が新型コロナウイルス感染症に感染したときです。幸い子どもにはうつらずに済んだのですが、あれは本当にきつかったですね。僕と妻がほぼ同時に発症し、当日預けられる場所を探したんですが、そもそも盛岡にはそういった施設が少なく、「当日は預けられない」というところしか見つけられませんでした。さらに、「家族に感染者がいる場合は利用できない」という規定があるところもあり、結局、子どもは私たちが家で面倒を見るしかなかったです。
 そのとき、子どもはまだ生後4〜5カ月くらい。熱を出したことすらない時期でした。だから、子どもを小児科に連れて行った方がいいのか、まず自分たちが回復することを優先した方がいいのか、判断にも迷いましたね。

――完治までには、どれくらいかかりましたか?

北さん だるさや関節の痛みなど、完全になくなるまでにはある程度かかりましたが、熱が下がったのは4〜5日後くらいでした。その間、ずっと夫婦でマスクをしながら、ミルクをあげたり、おむつを替えたりして、なんとか乗り切りました。

――それは本当に大変でしたね……! でも、娘さんにうつらなくて本当によかったです。

北さん 僕もそう思います。子どもが無事だったのが、何よりでした。

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「育休中に子どもと初めての旅行へ! ウェルカムベビーの旅館に宿泊したので、赤ちゃんへの気遣いが素晴らしかったです。大満足でした」(北さん)

■育休を取得したことで、夫婦の選択肢が広がった!

――育休を取得して、どんなことが良かったと感じていますか?

北さん 家庭面で言えば、育児と家事を一通り自分でやってみたことで、「自分ひとりでも子どもの世話ができる」という自信がつきました。その結果、夫婦の行動の選択肢が広がったと感じています。
 たとえば育休中、どうしても夫婦で観たい映画が公開されたことがあったんです。ネタバレが出回る前に映画館で観たかったのですが、最初は夫婦で「子どもがいるから無理だろう」と話していました。でも実際は、妻と子どもが寝ている早朝に僕が映画館に行き、午後には妻が交代で行く、という形で対応できました。どちらかが出かけている間も、一人で育児を問題なくこなせたのは、育休中に経験を積んでいたからだと思います。

――それは素晴らしいですね!

北さん もちろん、育休を取らなくても時間をかけて育児に関われば、お父さんでも自然とワンオペできるようにはなるとは思います。でも、育休を取って真剣に家族と向き合えば、それが“短期間で”できるようになるかもしれない。これが大きなメリットだと考えています。それに、育休中に夫婦で育児のやり方を共有できたことで、「次に何をすべきか」「何が必要か」が自然とわかるようになり、自身の職場復帰後も日常生活をスムーズに過ごすことができました。

――他にも良かったことはありますか?

北さん 仕事面でもたくさんのものが得られました。自分が育休中で不在の間に、同僚たちの「意外と困らなかったこと」「逆に想定外に大変だったこと」を聞いたことで、自身の「強み」「弱み」に気づけるなど、多くの発見がありました。こうした気づきは、毎日仕事をしているだけではなかなか得られないと思うんです。
 また、僕は現在地図データを効率的に作るAIの研究開発に関わる仕事をしているのですが、もともと好きな分野を扱うこの仕事に「早く復帰したい」と、育休中に改めて強く感じたのも自己分析を行えるよいきっかけになりました。
 それから、僕が不在の間に後輩がリーダーを担ってくれたのも良かったです。それまで対外的なやりとりなどはリーダーである自分の担当でしたが、いずれは引き継ぎたいと思っていました。なので、復帰後に彼の成長ぶりを見たときは、本当にうれしかったですね。リーダーとしてチームをうまく運営してくれていて、想像以上の力を発揮してくれました。
 振り返ってみると、育休を取ったことで家庭だけでなく、仕事にもプラスの影響があったと思います。もちろん、その間に私の業務をサポートしてくれたチームメンバーの存在があってこそ成り立ったことであり、その協力にはとても感謝しています。

――育休を取得したことで、たくさんの良いことがあったのですね! 最後に、これから育休を取る予定の方、検討しているご夫婦にメッセージをお願いします。

北さん 育休を取得するしないに関わらず、子どもが生まれると新しい生活が始まり、次から次へと決断が求められる場面がきます。そんな中で妻の代わりに「考えて、動く」というのは、お父さんの大事な役割かと思います。是非、積極的にやってください。やりましょう!

(取材・文:江原めぐみ、イラスト:ぺぷり)

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