歴史的ホームから列車が消える…! 白亜の日本統治時代駅舎が足場だらけに 「見納め秒読みの光景」を記録
- 乗りものニュース |

地下化を目前に控えた台南駅
台南駅は、台北駅から台湾高鐡(台湾新幹線)と沙崙線を乗り継いで最短約2時間半、高雄駅から縦貫線で約30分の位置にあります。日本統治時代、台湾総督府鉄道の駅として1900年に開業。1936年に2代目駅舎が完成し、現在に至ります。
台北方面の第1月台は片面ホームながら駅舎が備わって広い。古レールと鉄骨造で、右手の梁部分に丸い取付部が残るのは電灯があった痕跡である(2024年3月、吉永陽一撮影)
台南駅の駅舎やホームは、日本統治時代の面影を色濃く残しつつ現役です。2代目駅舎のファサードは3連アーチのアプローチと、南国の都市台南の玄関口に相応しいかのように、軽やかな白亜の壁面が特徴で、竣工時は2階に「みかどホテル」が営業した「台南鉄道ホテル」がありました。
2026年夏、筆者(吉永陽一:写真作家)が旅の途中で、台南駅に立ち寄りました。しかし、美しいアーチの白亜の駅舎を見ようと駅舎を見ると足場に覆われ、その全貌が隠れています。解体かと焦ってしまいますが、国指定の史跡に指定されて修復作業が進められている真っ最中でした。
プラットホームは、古レールと鉄骨で組まれたホーム屋根が備わっています。駅舎側の片面ホーム「第1月台」と、高雄と台湾高鐡台南駅方面乗り場の島式1面「第2月台」が出迎えます。月台とは台湾でプラットホームを意味します。
第2月台は柱と柱を結ぶアーチが古レールで組まれています。2面のホームの古レールを観察すると、刻印が潰れかけて判読しにくいものの、1890年代から1900年代初頭の輸入レールも含まれています。第1月台には1897年の刻印も確認できました。
しかし、台南駅はもうじき地下駅へと激変します。地下化プロジェクトは2009年から始まり、北側の大橋駅付近から南側の保安駅手前までの8.23kmが地下トンネルとなります。地下化によって、深刻化している踏切の交通渋滞の緩和、列車運行の安全性向上、街の分断解消が期待されています。
地下駅はほぼ完成し、線路が敷設されています。島式ホーム2面4線の構造で、現在は開業前の最終点検と、テロ対策や事故対策訓練が実施中です(2026年8月19日付、聯合新聞)。
台南駅が地下化されたあと、駅舎と2面のプラットホームは保存されます。地下化は年内に切り替えられます。発着する列車と古レール屋根の駅を見られる光景も秒読みですが、地上の駅舎とプラットホームは台南の新たな観光名所となることでしょう。
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