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日系企業の多くに影響か たびたび軍事衝突する「東南アジアの2か国」 原因は“世界遺産”って本当?

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  • 乗りものニュース
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タイとカンボジアが国境地帯で緊張が再び高まっており、交戦にエスカレートする恐れがあります。日本の企業が多く進出している両国間の衝突を注視しなければなりません。

タイとカンボジアの争いの元凶って?

 タイとカンボジアは2025年9月27日、領有権を争う国境地帯の各地で、双方ともに相手側から攻撃されたと主張しました。これにより、武力衝突が再発する恐れが高まっています。

Large figure1 gallery8タイ軍の砲撃によって損壊したカンボジア領内のガソリンスタンドを視察するマレーシア軍主導の停戦監視団(画像:カンボジア国防省)。

 両国は、2か月前の7月29日にトランプ米大統領や、ASEAN(東南アジア諸国連合)議長国を務めるマレーシアのアンワール・イブラヒム首相による仲介により停戦し、緊張緩和に向けて対話してきました。しかし、そのなかで双方が「停戦合意違反があった」と非難の応酬を続けてきた経緯があります。

 そして9月27日正午頃、両国軍のあいだで、再び銃撃戦が発生しました。タイ軍は、カンボジア軍が銃や手榴弾で攻撃してきたと主張。一方でカンボジア国防省は、タイ軍が機関銃や迫撃砲で攻撃してきたと、これまた主張しており、互いに停戦違反行為を巡って水掛け論を展開しています。

 ここ数日で再び緊張が高まったタイとカンボジアの国境紛争ですが、ことの発端は100年以上前に遡ります。フランスは1863年にカンボジアを植民地化すると、20世紀に入りタイとのあいだで国境線を定めようと動きましたが、曖昧なままとなりました。

 カンボジアが独立した後も、総延長で約817kmもある国境を巡って両国の主張は平行線をたどり、11世紀に建てられたプレア・ヴィヒア寺院に関しては1962年6月に国際司法裁判所がカンボジア領であると認めたものの、タイはこれを不服とし認めない状態が長く続きました。

 両国の主張はしばらく平行線をたどり、互いに譲らないままでしたが、カンボジアが2008年にプレア・ヴィヒア寺院をユネスコ世界遺産に登録しようとしたことで、関係が悪化します。

 以降、タイとカンボジアのあいだで、たびたび銃撃戦が起きるようになり、2011年には砲弾を撃ち合う事態まで発生しました。2013年11月に国際司法裁判所はプレア・ヴィヒア寺院の周辺地域もカンボジア領土としましたが、国境そのもの判断は明確にしなかったため、紛争の解決には至りませんでした。

 そして今年5月、カンボジアの兵士が死亡した銃撃戦で緊張が一気に高まり、7月16日と23日にタイ軍兵士が国境地帯で対人地雷により負傷し、同月24日には銃撃戦に加え砲撃や無人機による攻撃、さらにはタイ側がF-16戦闘機で国境地帯にあるカンボジア軍の拠点を攻撃するまでに至ったのです。

問題を先送りしても火種はくすぶり続けるだけ

 被害について、タイ側は民間人を含む80人以上の死傷者が出て、国境地帯に住む14万人近くが避難したと主張しています。一方、カンボジア側は83人以上の死傷者と2万人の避難者が出ていると国際機関に報告しており、前出のプレア・ヴィヒア寺院も一部破壊されたと訴えています。

Large figure2 gallery92025年7月のカンボジアとの国境紛争で戦死したタイ軍兵士の葬儀の様子(画像:タイ陸軍)。

 このように両国のあいだでは紛争状態が続いており、たびたび衝突が発生していますが、完全な敵対関係というわけでもありません。

 両国間の貿易では、タイからの輸出が圧倒的に多いものの、双方重要なパートナーであることは間違いなく、国境地域ではカンボジアの人たちがタイ側の学校や病院に通うなどしており、他にもさまざまな文化交流が行われてきた経緯があります。

 しかし、5月からの衝突によって二国間の関係がかつてないほど冷え込んでしまいました。その結果、前述したような国境をまたいでの交流がなくなり、両国ともにデメリットが露呈したのは間違いありません。実際、今年6月23日に全ての国境検問所が一部の緊急または人道的な例外を除いては全面封鎖され、貿易でも停止状態となりました。

 また、今回の事態にはタイとカンボジアの内政も絡んでいます。タイではペートンタン・シナワット前首相がカンボジアのフン・セン前首相と6月に行った非公式通話で、相手にへつらうような発言をし、タイ軍の幹部を批判したことで、解職に追い込まれました。

 一方でカンボジアも、フン・マネット首相が父フン・セン氏(元首相)から引き継いだ一党独裁体制を固めようとしており、一部から反発を招いています。こうした双方の国内事情や政治状況が紛争解決をさらに困難にさせているといえるでしょう。

 今後、両国間のいざこざがどのように進展するか懸念されます。互いに全面戦争は避けようと停戦を維持する姿勢を見せていますが、そもそも衝突の原因となっている国境問題が解決されない限り、火種はくすぶり続けるでしょうし、このままでは再び武力衝突が起こるだけでなく、最悪の場合には戦争にエスカレートする恐れをはらんでいます。

 日本としても、タイとカンボジアはともに日系企業が多く進出している国であることから、在留邦人の安全はもちろん、サプライチェーンの乱れなどによる経済的な影響なども懸念されます。

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