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プロペラ逆向き「爆速の異形機」名古屋に突如来た!! 受領したのは日本の会社 なぜその形に?

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独創的すぎるプロペラ機が名古屋空港に降臨!

 2026年1月16日、愛知県にある県営名古屋空港に1機のプロペラ機が飛来しました。それがピアッジョ・エアロスペースのP.180「アヴァンティ(Avanti)」です。

Large figure1 gallery9県営名古屋空港に駐機するP.180「アヴァンティ」。2026年1月16日に飛来した(鈴木伊玖馬撮影)。

 日本ではあまり馴染みのない機種名ですが、この機体は、そのユニークな形状で飛行機ファンのあいだでは知られています。主翼は胴体中央後ろ寄りに取り付けられており、機首にはまるで“髭”のように小翼が設けられています。加えてプロペラ機ながら、主翼に搭載した2基のエンジンは、前方ではなく後方にプロペラを備えています。

 独創的すぎる外観ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 そもそも、ピアッジョ・エアロスペースは1884年にイタリアで設立されました。当初は船舶用部品を生産していましたが、その後航空機や機関車などの開発・製造にも進出。結果、イタリアを代表する重工業メーカーとなりました。

 日本ではあまり知名度は高くありませんが、かつてオートバイ「ベスパ」の生産を手掛けていた、と聞けばわかる人も多いのではないでしょうか。ベスパは第二次世界大戦の終結直後に販売が始まった小型スクーターで、映画『ローマの休日』にも登場しています。

 ただ、1960年代に航空部門とオートバイ部門は分社化されています。そのため今では両者のつながりは社名以外ありません。

 こうして独自の道を歩み始めた、ピアッジョ・エアロが1980年代に開発したのが、P.180「アヴァンティ」です。初飛行は1986年9月23日で、これまでに約250機が製造されています。

 特徴的なのは、冒頭に記したようにその見た目です。このサイズのターボプロップ機といえば、胴体中央部に主翼を配置し、最後部に水平・垂直尾翼を装備しています。そしてプロペラは機首の先端にあります。

 しかしP.180「アヴァンティ」では、胴体最前に「カナード」とよばれる先翼を、胴体やや後部に主翼を配置しました。主翼は先端が縦に折れ曲がる「ウィングレット」という方式を採用しています。また、最後部は「T字尾翼」と呼ばれる水平・垂直尾翼を組み合わせた翼になっています。

垂直尾翼に「JAレジ」が! 運航会社も判明

 主翼に据え付けられた2基のエンジンは、プロペラを後ろ側に備えています。このような形状は「プッシャー式」とよばれるもの。なお、このような飛行機は、日本でも造られており、第二次世界大戦末期に大日本帝国海軍が試作した戦闘機「震電」と同じスタイルになります。

Large figure2 gallery10県営名古屋空港に駐機するP.180「アヴァンティ」。主翼のエンジンに後ろ向きにプロペラが付いているのがわかる(鈴木伊玖馬撮影)。

 なお、メーカーの説明によると、独自設計により機体の抵抗が減少し、飛行効率が向上。また、プッシャー式エンジンの採用によって、プロペラと客室の距離が離れているため、2割ほど客室内の騒音を抑えられているそうです。加えて、ターボプロップ機として最高クラスの745km/h(402ノット)を発揮できるなど、高速性に秀でているのも特徴です。

 2020年にはシリーズ全体の飛行時間が100万時間を達成するなど、着実に実績を積み重ねつつあるP.180「アヴァンティ」。とはいえ日本で採用している公共機関はなく、その姿を見ることはほとんどできませんでした。

 しかし、1月16日の県営名古屋空港に突如飛来。思わぬ出来事に、航空ファンの間では驚きの声が上がりました。

 空港の近隣に住む筆者(鈴木伊玖馬:乗りもの好きライター)も話を聞いて1月19日に空港を訪れたところ、アヴァンティの駐機を確認できました。青と白を基調にしたカラーリングをしており、特徴的な機体フォルムも相まって優雅な雰囲気を感じます。

 機体を受領したのは県営名古屋空港に本拠地を置く中日本航空とのこと。空港に到着した当初は「I-PDVS」という仮のレジ番号を振っていましたが、現在では「JA124N」という機体番号が記載されています。

 導入された直後というのもあってか、19日当日は飛行せず、駐機しているだけでした。ただ新しい機体が物珍しいのか、空港内にいた職員の方も通りがかる際に、機体の各部をチェックする光景が何度も見られました。

 今回の撮影ではほとんど右側面からしか撮影できませんでした。機会があればぜひ正面や後方からも機体を眺めてみたいです。

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