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マルハニチロ→Umios、ぺんてる→アストラム…社名変更の“落とし穴”とは 認知度上げる3つの条件

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「Umios(ウミオス)」の公式サイトより
「Umios(ウミオス)」の公式サイトより

「Umios(ウミオス)」の公式サイトより「Umios(ウミオス)」の公式サイトより

 大手企業が今春、相次いで社名を変更し、SNS上で話題となっています。例えば、水産大手のマルハニチロが3月1日に「Umios(ウミオス)」、文具メーカー大手のぺんてるが4月1日に「アストラム」にそれぞれ社名を一新しました。長年親しまれてきた社名が変わることについて、SNS上では「『ぺんてる』がなくなるのが一番ショック」「アルファベットの社名はあまり好きではない」などの声が上がっています。

 企業が社名を変更する主な理由のほか、メリットやリスクなどについて、経営コンサルタントの大庭真一郎さんが解説します。

企業が社名変更を行う3つの理由とは?

 企業が社名変更を行う主な理由として、「企業としての認知度やブランド力を向上させる」「今後の事業内容に則した社名にする」「M&A(企業の合併、買収)の実施」があります。順番に解説します。

(1)企業としての認知度やブランド力を向上させる
同一企業について、複数のブランドが世間に浸透しているケースがあります。その場合、国内外の市場に最も浸透しているブランドを社名にすることで、企業としての認知度やブランド力のさらなる向上が期待できます。

近年では、人材採用力の向上を見据えた企業としての認知度やブランド力向上を目的とした社名変更を行うケースもあります。

「松下」「ナショナル」「パナソニック」という三大ブランドを抱えていた松下電器産業が2008年10月1日、パナソニックに社名変更したのが代表的な例です。

(2)今後の事業内容に則した社名にする
企業は、時代とともに事業内容も変化していきます。その際、今後の事業内容に則した社名に変更することで、自社の事業領域の変化を社内外に認識させることができます。

代表例として、写真フイルムの製造で成長した富士写真フイルムが2006年10月1日、画像に関する幅広い分野に事業進出するにあたり、富士フイルムホールディングスに社名変更したことが挙げられます。

(3)M&A(企業の合併、買収)の実施
M&Aを行うことで、買収元の企業が傘下に加わった企業の経営監督に専念する目的で持ち株会社となる場合に、社名を「○○ホールディングス」などと変更するケースも多く見られます。

 次に、企業が社名を変更するメリット、デメリットについて、解説します。

 社名変更のメリットとして考えられるのは、「企業としての認知度やブランド力の向上」「企業イメージの改善」などがあります。先述のパナソニックのように市場への浸透度が高いブランドを社名にすることで、企業としての認知度やブランド力の向上が期待できます。

 また、分かりにくい社名を分かりやすい社名にすることで、消費者からの認知度が高まったり、社名をアルファベット表記にすることで海外市場からの認知度が高まったりすることなども期待できます。さらに、社名を変更し、企業体質が刷新されたことを市場にアピールすることで、企業イメージの改善が図られるケースもあります。

 一方、社名変更のデメリットとして考えられることとして、「既存顧客の認知度の低下」「変更後の対応が煩雑」などがあります。社名を変更することで、既存顧客から別会社だと思われてしまい、取引の減少を招いてしまうことがあります。

 さらに、社名変更を行った場合、社封筒や名刺などの社名変更に加え、ロゴの刷新や役所の手続き、取引先への社名変更の周知など、煩雑な対応が発生してしまいます。

認知度を上げる条件は「短い・なじみ・発音しやすい」

 社名は、企業の認知度に直結します。そのため、もし企業が社名変更をする際に認知度を上げるには「短い言葉」「なじみのある言葉」「発音しやすい言葉」を使用するなど、覚えやすいネーミングにすることが望ましいです。例えば、難読な漢字や読みにくい英語は、カタカナなどで表記すると印象が大きく変わります。

 どのような事業を行っているのかを分かりやすくすることも、社名を認知しやすくする上で効果的です。社名の語尾に「〇〇工業」を付けることで、〇〇に関する製造、販売を行っている企業だというのが伝わりやすくなります。

 近年はホームページが重要な営業ツールとなっているため、インターネット上の住所である「ドメイン」を取得できることを考慮した社名の検討も重要です。シンプルすぎる社名だと、すでに社名と関連するドメインが使用されているケースに遭遇する可能性が高くなります。

 2010年以降に企業が社名を変更して成功したケースとして、美容・健康食品の販売やジムの運営など、健康に関する幅広い事業を展開していた健康コーポレーション(現在のRIZAPグループ)が挙げられます。

 同社は、子会社でパーソナルトレーニングジムを運営する「RIZAP(ライザップ)」の知名度が圧倒的に高いことを受け、2016年7月1日に社名を「RIZAPグループ」に変更し、グループ全体でRIZAPブランドを前面に押し出した事業展開を行っていきました。

 それにより、RIZAPグループの2016年3月期の売上高は539億円でしたが、2019年3月期の売上高は2225億円となり、売上高は3年で4倍以上に伸長しました。

オトナンサー編集部

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