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育休中「仕事よりはるかに大変」と痛感した管理職パパ。3年を経て毎朝のワンオペもお手のものに!

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  • マイナビウーマン
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育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回は国際的企業で統括部長を務めるパパにインタビュー。仕事では40人ほどの部下をまとめる一方、家庭ではかわいい3歳女の子の育児に奮闘中です!

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パパが3カ月の育休を取得した中野さんファミリー

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今回のパパ
中野陽介さん/45歳/ソニー株式会社・商品企画部・統括部長

●ご家族
妻:亜梨沙さん/40歳/ピラティス講師 
長女:日環ちゃん(3歳)

●中野家のパパ育休
2021年8月に長女が誕生。およそ3カ月間の男性育休を取得。取得時は統括課長だったが、仕事復帰後すぐに担当部長に昇進。現在、妻が朝6時に仕事で家を出ることもあり、朝はワンオペで家事・育児を回す。

中野さんのある日のタイムスケジュール(現在)

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■育児と向き合うには最初が肝心! 3カ月の男性育休を取得

――中野さんが育休を取得した経緯を教えてください。

中野さん 仕事は一時的に休んでも、後から挽回することができます。でも、育児にしっかり向き合う時間は、子どもが生まれたタイミングだからこそ大切だと思い、育休を取ることにしました。将来、人生を振り返ったときに後悔しないような選択をしたいと考えたんです。

――男性育休はここ2年ほどで急速に浸透してきた印象ですが、中野さんが取得されたのは2021年ですよね。2022年10月に育児・介護休業法が改正される前の時期で、まだ男性の育休取得は一般的とは言いにくかったのでは?

中野さん 会社の中ではすでに育休制度の周知が進んでいて、男性向けの育休セミナーなども開催されていました。ただ、自分の身の回りで見ると、出産後の退院に合わせて数日休む、といった短期間の休みが主流で、いわゆる“男性育休”として長期で休む人はほとんどいませんでした。特に管理職での前例はなかったと思います。

――そうなると、育休を取ることに不安はなかったですか?

中野さん 「申し訳ないな」という気持ちはありましたが、不安はあまり感じませんでした。その代わり、半年前から上司と相談を重ねて、業務の引き継ぎや育休のスケジュールについて計画的に準備を進めました。

――上司に報告したときは、どのような反応でしたか?

中野さん 最初に「おめでとう」と言ってもらえて、とても嬉しかったですね。北欧での赴任経験がある上司で、仕事と家庭の両立に理解があり、「私生活も大事だよね」というスタンスだったので、「絶対に取ったほうがいい」と賛同してくれました。
 ただ、育休の希望を伝えたのが、ちょうど新しいプロジェクトへのアサインを打診されたタイミングだったんです。話を受けるにあたって、育休で離れる時期もあらかじめ伝える必要がありましたし、その時期までに業務をきちんと引き継げる状態にしておかなければというプレッシャーは感じました。

――同僚や部下の方たちの反応はいかがでしたか?

中野さん 「おめでとう」「仕事は大丈夫だから!」といった温かい言葉をかけてもらえました。おかげで最初に感じていた申し訳なさや後ろめたさは、育休に入る頃にはすっかりなくなっていましたね。同僚やチームメンバーなど、業務上直接関わりのあるメンバーには、引き継ぎの目処が立ち、整理された段階になってから伝えたので、混乱は起きなかったかなと思います。

――亜梨沙さんの反応はどのような感じでしたか?

中野さん 喜んでくれました。妻としては3カ月なんてそんなに長く取得できると思っていなかったようです。

――3カ月にしたのはどのような理由からですか?

中野さん 1カ月だと短いし、6カ月だと業務の面で難しいかなと思いました。赤ちゃんとの生活リズムができてくるのが2〜3カ月だと聞いていたので、それなら、3カ月かなと。期間は上長に相談する前には決めていました。

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「育休中の写真です。当時はコロナ禍だったこともあり、よく公園を散歩していました」(中野さん)

■新生児育児の洗礼を受け、分担制に方向転換!

――育休中の生活について教えてください。

中野さん 業務的にもきりのいいタイミングで育休に入れたので、「いいリフレッシュになるかもしれない」と軽く考えていました。でも、全然そんなことはなかったですね。正直、仕事より新生児との生活のほうがはるかに大変でした。
 ちょうどコロナ禍の時期で、出産の立ち会いもできず、入院中も面会は禁止。妻が退院したその日から、娘との生活が始まったんですが……最初は娘がずっと泣いていて、私たちは全然眠れなくて。
 仕事だとある程度は自分でコントロールできますよね。どう進めればいいかも分かるし、困ったら誰かに頼ることもできる。でも育児は、私も妻も完全に初心者。何をどうしたらいいか全く分からないことの連続でした。「もうずっと抱っこしてるんですけど……全然泣き止まないんですけど、この子……」って、何度思ったことか(苦笑)。

――初めての育児の洗礼を受けたのですね! 新生児は約3時間おきの授乳が必要で、夜中も対応しなければなりませんが、そこはどうされていたんですか?

中野さん 最初のうちは、夜中も一緒に起きていました。妻に申し訳なくて。でも、2人で起きても、やれることはあまりないんですよね。最初はその時間に家事をしてみたりもしたんですが、「これ意味あるかな?」とお互いに気づいて。共倒れになっては意味がないので、どちらかが娘のお世話をしている間は、もうひとりは寝るように変更しました。
 また、日中の家事・育児も授乳以外のことはできるだけ自分がやろう、と決めて動くようになりました。育児を「夫婦の共同プロジェクト」と捉えて、家事と育児の分担を見直したんです。あとは、妻のメンタルを保つことも自分の役割だと考えて、たまに妻の好物のお寿司を買って来たりと、ちょっとした気分転換を心がけていました。

――それは素晴らしいプロジェクトマネジメントですね!

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「沐浴はパパ担当。お風呂に移行してからも、小さいときは自分が担当することが多く、『子どもをお風呂に入れる』という予定を会社のスケジュールでメンバーにも共有していました」(中野さん)

■朝はワンオペ「バタバタの毎日を過ごしています」

――現在の仕事と育児の両立について教えてください。スケジュールを見ると、朝はワンオペなんですね。

中野さん はい。妻がピラティス講師をしており、朝早く家を出てレッスンに向かうため、子どもが起きる前には家にいません。そのため、朝の家事と育児は私が担当しています。

――バタバタしませんか?

中野さん かなりバタバタしていますね。正直、思うように進まないことばかりです(笑)。今、3歳でイヤイヤ期は抜けましたが、自我がしっかり芽生えているので、嫌なことは頑として受け入れないんです。保育園へは徒歩で通っていますが、歩くのを嫌がって、最近は抱っこで行くことが多いです。それに、なぜか毎朝「長靴が履きたい」と言い張ります(苦笑)。

――長靴! 幼児あるあるですね(笑)。

中野さん 帰宅は妻のほうが早いので、保育園のお迎えと夕食の準備は妻が担当してくれています。お風呂は私が間に合えば入れますが、間に合わないときは妻が入れてくれます。夜の洗い物は私の担当ですね。
 食洗機を活用しているのですが、私は商品企画の仕事をしていることもあって、機械の構造や仕組みに合わせた最も効率の良い食器の入れ方をしたいんです。だから、自分がやった方がお互いにストレスがないということで私の担当になっています。

――仕事と育児を両立するために工夫していることはありますか?

中野さん 現在は部の統括という立場で、日中は会議でスケジュールが埋まりがちです。そのため、復帰後は「子どもを保育園に送る」や、「子どもをお風呂に入れる」といった予定も、社内共有のスケジュールにあえて入力して、メンバー全員が見られるようにしました。今もそのスタイルを続けています。
 最近は出社も増えてきましたが、育休復帰当初は在宅勤務が多かったんです。在宅勤務だと時間の自由が利く反面、通勤時間がない分、朝早い時間や夕方遅めの時間でも会議を入れられます。そうした中で「この時間は家庭の用事がある」と事前にわかってもらえるように、あえて私用の予定もオープンにしていました。

――管理職が普段からそういった仕事と育児の両立のための工夫を見せてくれたり、積極的に育休を取っていたりすると、部下の方々も両立がしやすくなりますね。

中野さん そうだといいなと思っています。実際、部下や直属ではない男性社員からも「男性育休を取ろうと思っています」と声をかけてもらったり、「相談に乗ってほしい」と言われたりすることがあります。「中野さんが前例を作ってくれて、育休が取りやすくなりました」と感謝の言葉をもらったこともありました。

――先ほど、当時は男性の長期育休の取得事例が少なかったと話されていましたよね。

中野さん はい。私が取得した当時は、自分の知る範囲ではあまり多くなかったと思います。ただ現在は、弊社が「2025年度中に男性の育休取得率100%」を目指していることもあり、お子さまが生まれる社員の約9割が育休を取得しています。長期の男性育休も、もはや珍しくなくなってきました。

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「娘と一緒に、手と絵具でクリスマスツリータペストリーをつくりました」(中野さん)

■一人で目撃した寝返りは“見ないふり” 

――これまで娘さんを育ててきた中で、印象に残っているエピソードはありますか?

中野さん ぱっと思い浮かぶのは、娘が初めて寝返りをした瞬間を、偶然目撃できたことです。ただ、そのとき妻が一緒にいなくて……。何事もなかったように、そっと娘を元に戻しました。

――(笑)戻したんですね! 亜梨沙さんには報告しなかったんですか?

中野さん 一応、報告はしましたが、やっぱり夫婦で一緒に見るのが“初めて”だよなと思い、ノーカウントということにしました。するとその翌日くらいに、娘も空気を読んでくれたのか、2人そろっているときに寝返りを披露してくれました。

――一緒に見られてよかったですね。子どもが生まれてから、夫婦の関係性に変化はありましたか?

中野さん 先ほどもお話しましたが、育児という“共同プロジェクト”に取り組む、同志のような関係性が加わったと思います。特に育休中は、毎日を必死に乗り越える戦友のような絆が深まりました。すべてが初めての経験でしたが、それを一緒に共有できたのは大きかったです。

――これがママ一人で育児を担っていたら、また違った関係性になっていたかもしれませんね。

中野さん はい、そう思います。どうしていいか分からない状況が続くなかで、一人で向き合うのは、すごく心細いことだと思うんです。私自身、特別な知識があったわけではありませんが、泣いている娘を見ながら妻と「この子、いったい何を訴えてるんだろうねぇ……」と、同じ目線で話せたのは、今思えばすごく良かったですね。

――育休を取得し、育児に積極的に関わる中で、気づいたことはありますか?

中野さん 子どもと2人で外出していて、子どもが泣いていると、年配の女性から「やっぱりママじゃないとね」と言われることが何度かありました。やはり“育児はママでなければ”という考え方の人もまだまだいるのかな、と思いました。そんなときは「そうですよね」と笑って受け流していましたが。
 でも一方で、子どもを抱っこして散歩していると、温かい言葉をかけてくれる方も多くて。「子どもって本当に社会の宝だな」と実感することもたくさんありました。

――確かに! 子どもがいると、これまで経験しなかったことをたくさん体験しますよね。最後に、育休を取得して良かったことを、今まさに取得を検討している方々に向けてお願いします。

中野さん 育休は、私にとって社会人になってから「やってよかったこと」のトップクラスの経験です。仕事は復帰してからまた頑張る機会がありますが、子どもの誕生とそこからの数カ月は、この瞬間しかない、人生の中でもっとも幸福であっという間に過ぎていく時間です。もし可能なら、この貴重な時間としっかり向き合うことを、考えてみていただければと思います。きっと後悔はしないと思います。

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「子どもが生まれてから、毎日10年日記を夫婦で1日おきに交代で書いてます。欠かさず続けていて、小学生くらいになったら本人に引き継いで、続きを書いてもらうのもいいかなと思っています」(中野さん)

(取材・文:江原めぐみ、イラスト:ぺぷり)

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