「理系脳」だけの世界じゃない。弟と妹を想って小6が作ったプログラミング作品が、あまりに優しかった【ドコモ未来ラボ】
- マイナビウーマン |

子どもたちの自由な発想を育むプログラミングコンテスト「ドコモ未来ラボ」。第3回は3歳から中学生まで2,364作品の応募が集まりました。2025年12月20日に開催されたグランプリ審査・表彰式には、大人顔負けの「未来」を生み出す力を評価された受賞者たちが集結。いったいどんな子たちが受賞するの? 会場を覗いてみました!
大人顔負けの熱気あふれるプレゼンテーション!ドコモ未来ラボ グランプリ審査・表彰式に潜入!

プログラミングを通して、子どもたちの自由な発想を育むことを目的に、2023年から開催されているプログラミングコンテスト「ドコモ未来ラボ」。
コンセプトは「はじめてだって、楽しめる!」。3歳から中学生までの幅広い年代から、多くの子どもたちが参加しています。
2025年12月20日、グランプリ審査と表彰式当日。会場には受賞者の子どもとママやパパ、審査員らが集まりました。
応募総数は2,364作品。これまでに年齢・学年別の4つの部それぞれで「最優秀賞」「発想力賞」「表現力賞」「未来力賞」が選ばれ、計16作品の受賞が決定しています。
そしてこの日、「最優秀賞」4作品について、受賞者本人によるプレゼンテーション審査が行われ、グランプリ1作品が決定する、という流れ。
会場を見渡すと、こころなしか、子どもたちよりもむしろママやパパの方が緊張気味のような……? こういうときの子どもたちの心臓の強さは大人顔負けだなと感心させられます。
いよいよ最終プレゼンテーションの時間がやってきました!
未就学児の部から順に、名前を呼ばれた子どもが順番に壇に上がり、資料やスライドを用いてプレゼンテーションを行います。プログラミングを使って動かす自作のロボットを壇上に持ちこむ発表者もいます。
大勢の前での発表は大人でも緊張するものですが、受賞者たちは実に堂々としたもの。
未就学児や低学年の子どもには、パパが同伴席からジェスチャーで「笑って!」「背筋伸ばして!」と“プレゼン指導”していたり、ママが誰よりも大きく笑顔でうなずいていたりと、親子でともに大舞台に臨む様子も印象的でした。
未就学児の部からプレゼンテーションに挑む横田智由希(よこた・ちゆき)さん(4歳)。
未就学児の部の最優秀賞、横田さんがつくった「みらいののりもの はねロケット」は、トランポリンで世界中へひとっとびできる未来の乗り物「はねロケット」をとびはねさせるという夢のあるプログラミング作品。
燃料を使わないため、地球にやさしいというコンセプトは、まさに現代社会が抱える課題に直結するアイデア! 楽しさとやさしさにあふれる作品でした。
小学校1~3年生の部からエントリーした土田匠真(つちだ・たくま)さん(7歳)。
小学校1~3年生の部の最優秀賞、土田さんの「かさJIDO」。天気予報をキャッチして熱中症を予防できるほか、決まった時間のアナウンスで傘忘れも防げるプログラミング作品です。
天気や気温にかかわらず、安全に学校に通える未来を想像してつくったとのことで、子どもらしいユニークな目線と、企業からも出てきそうな実用的なアイデアの両立が見事でした。
また、発表中にアドリブで聴衆に直接「どう思いますか?」と問いかけるなど、堂々としたプレゼンテーションも印象に残りました。

中学生の部の高橋侃(たかはし・かん)さん(12歳)は動画で参加。冷蔵庫に入っている野菜、まだ大丈夫?を診断してくれる「野菜ゾンビ度診断アプリ」。
中学生の部の最優秀賞、高橋さんが作った「野菜ゾンビ診断」は、ゾンビ(劣化野菜)から食材を救出することで楽しく食材ロスについて考えられるツール。野菜を撮影してゾンビ度(劣化具合)を診断し、さらにAIを活用してレシピ提案を行うなど、ハードとソフト両面でテクノロジーを駆使した完成度の高いプログラミング作品となっていました。
身近な野菜の新鮮さから食品ロスという現実の課題に一石を投じる点も高く評価されていました。
当日はどうしても抜けられないサッカーの試合があるとのことで、本人は不在で録画でのプレゼンテーション参加でしたが、それでも確かなプログラミング技術と、論理的な思考力が、画面から伝わってきました。
小学校4~6年生の部、西田律希(にしだ・りつき)さん(12歳)の「発語トレーニングツールことばあそび」がグランプリを受賞!
そして今回、グランプリに輝いたのは、小学校4~6年生の部の最優秀賞、福岡県の西田律希(にしだ・りつき)さんによる「発語トレーニングツールことばあそび」でした!

西田さんの作品「発語トレーニングツールことばあそび」。かわいい絵ですが、内容を聞くと本格的なつくりであることが伝わってきます。
発語に不安のある子どもたちが、楽しく「聞く」「口」「話す」の3分野でトレーニングするためのツールで、言語聴覚士や実際にプレイした子どもたちの意見を取り入れて開発したとのこと。
子どもが喜びそうなかわいい雰囲気でありながら、トレーニング内容は本格的。「聞く」では似た音を聞き分けるトレーニング、「口」では舌の動きを鍛えるトレーニング、「話す」では単語を発話するトレーニングを行えます。音声認識しやすい単語としにくい単語を分けながら、より高度なトレーニングになる単語を見つけていく作業が大変だったそう。
このツールでトレーニングした子どもたちが、未来の社会で活躍するーーそんな光景が目に浮かぶような作品となっていました。
【受賞者インタビュー】「弟や妹の困りごとを助けてあげたい」がプログラミングを活かす発想のきっかけに

「発語トレーニングツールことばあそび」で第3回「ドコモ未来ラボ」グランプリを受賞した西田律希さんとお母さん。
表彰式後、グランプリを受賞した西田律希さんとお母さんにお話をお聞きしました。

プレゼンテーションのときも、インタビューでも、非常に落ち着いた様子が印象的だった西田さん。でも、弟と妹の話になると、くしゃっと笑って、やさしいお兄ちゃんの顔をのぞかせてくれました。
ーー西田さん、おめでとうございます! グランプリを獲得したお気持ちを教えてください。
西田律希さん:うれしいです。受賞した「発語トレーニングツールことばあそび」は、もともと弟と妹がうまく話せずに困っていたことをきっかけに発想したアイデアです。子ども向けの、発語を楽しくトレーニングできるツールというのはあまりないなと感じていました。このアイデアが他の誰かの役に立てばいいなと思います。
ーー「発語トレーニングツールことばあそび」を遊んだ弟さん、妹さんの感想はいかがでしたか。
西田律希さん:「楽しい」と言ってくれました。

「家ではやさしいお兄ちゃんです」とお母さん。言語聴覚士の先生に相談しながら本格的なトレーニングツールを設計する熱意も、お兄ちゃんとしてのやさしさがあってこそ生まれたものだったんですね。
ーーお母さんもおめでとうございます。律希さんがプログラミングを始めたり、「ドコモ未来ラボ」に応募したりしたきっかけはなんでしたか?
西田さんのお母さん:幼稚園の年長くらいの頃、私が仕事で使っていたパソコンに興味を持つようになって触り始めました。小学4年生の終わり頃からプログラミング教室にも通うようになって、「誰かの役に立つもの」というテーマで作ったのが今回の作品だったようです。そこで先生から「せっかくなら応募してみたら」と紹介されたのが「ドコモ未来ラボ」への応募のきっかけでした。
ーープログラミング教室に通うまでの間、律希さんはどのようにプログラミングを学んでいましたか? また、親としてサポートはしましたか?
西田さんのお母さん:最初はタイピングゲームなど遊びの延長でパソコンを使い始めて、そこからプログラミングの本を読んだりしながら学んでいった感じです。私は、質問されたことには答えていましたが、ほぼ本人の独学でしたね。
【受賞者インタビュー】クリエイティブなことが大好き! 絵画コンクールとのW受賞のきっかけは?

「ドコモ未来ラボ」と「ドコモ未来ミュージアム」W受賞を果たした、山端さくらさんとお母さん
実はこの日、開催されたのは「ドコモ未来ラボ」表彰式だけではありません。同じくNTTドコモが主催する創作絵画コンクール「第24回ドコモ未来ミュージアム」の表彰式も同日に行われ、多数の作品が受賞の栄誉に輝きました。
そんなドコモ未来ミュージアムと、ドコモ未来ラボ、その両方でW受賞を果たしたのが山端さくらさんです!
W受賞といっても、まったく別の作品を、それぞれのコンクールに応募したわけではありません。
絵画コンクールに応募する作品として、緑いっぱいの未来都市を描くデジタル絵画を制作し、さらにScratchという言語を使って、絵画に描いたストーリーや世界観を体験できるプログラミング作品を制作し、プログラミングコンクールにも応募したのです。
その結果、
・デジタル絵画作品「ミライ都市の中心!モリモリの木」で、ドコモ未来ミュージアム・デジタル絵画部門・小学校5~6年生の部「ドコモ未来大賞ゴールド」
・プログラミング作品「ミライ都市でモリモリの木を探検しよう!」で、ドコモ未来ラボ・小学校4~6年生の部「表現力賞」
のどちらの賞も受賞したというから驚き。
「絵画」と「プログラミング」の垣根を越えて、表現するためのツールを自由に選んでいいし、両方使ったっていいんだと教えてくれるのも、ドコモ未来ラボ・ドコモ未来ミュージアムのユニークな特徴のひとつです。

夢いっぱい、物語が詰まった作品「ミライ都市の中心!モリモリの木(ミライ都市でモリモリの木を探検しよう!)」。デジタルで描かれた絵画作品をベースに、プログラミングツールを使用することで絵画が動いて体験できるプログラム作品に仕上がっています。
絵も描けてプログラミングもできるなんてすごい! でも、デジタルネイティブ世代の子どもたちにとって、プログラミングは決して一部のスペシャリストだけのものではない様子。
山端さくらさんとお母さんにお話を伺いました。

山端さんは、前回のドコモ未来ミュージアムにデジタル作品で応募。今回もデジタル作品で応募し、プログラミング作品としてドコモ未来ラボにもエントリーしたとのことでした。
ーーW受賞を獲得したお気持ちを教えてください。
山端さくらさん:とてもうれしいです。ありがとうございました。
ーープログラミングを始めたきっかけは?
山端さくらさん:5歳くらいからScratchでプログラミングを始めました。
ーー受賞された「ミライ都市の中心!モリモリの木」の発想のきっかけは?
山端さくらさん:旅行に行ったときに、自然がきれいだなと思ったのが作ろうと思ったきっかけです。作っていくうちに絵が動くようになっていったのが楽しかったです。

「子ども扱いしたり決めつけたりしないようにしている」と語るお母さん。さくらさんの感性を自由に伸ばしたいと考えてきたのが伝わってきます。最近では親子いっしょに映画を観に行ったそう。
ーーお母さんもおめでとうございます! 親の立場で、どのようにさくらさんをサポートしたのでしょうか。
山端さんのお母さん:小学校でもプログラミング教育が必修化されることは聞いていたので、早く触れておくほうがいいかなと思い、入学前にプログラミングに触れる機会をつくりました。
また、ふだんの生活からなるべく良いものや楽しいものを経験させるように心がけています。楽しんだ後は必ず「ここが楽しかったね」「ここが良かったね」と言葉にして、娘とコミュニケーションするようにしています。「この年齢だったらこのくらいだろう」と子ども扱いしたり決めつけたりせずに、大人といっしょに楽しむことを大切にしています。

山端さくらさん親子。はにかみながら笑う様子がそっくり。さくらさんは少し緊張していたようでしたが、「絵を描いたり、何かを作ったりすることが好きです」としっかりした口調で話してくれました。
ドコモ未来ラボを子どもたちが「未来」について考えるきっかけに
最後に、ドコモ未来ラボの審査員のひとりであり、自らも高校生の息子を持つ母親でもあるNTTドコモブランドコミュニケーション部長の福岡真美さんに、「ドコモ未来ラボに応募してみようかな?」と思う子ども、その周囲の大人たちに向けて、メッセージをいただきました。
今日のドコモ未来ラボの取り組みを通じて強く感じたのは、「未来をつくるのはこの子たちだ」ということでした。
柔軟な発想とエネルギーは、子どもならではの力です。ただ、日常生活で子どもたちが「未来」という漠然としたテーマについて真剣に考える機会は多くありません。
だからこそ、このプログラミングコンテストがそのきっかけになればと思います。
「未来は自分たちの手でつくれるんだ」。子どもたちがそう実感することは、持続可能な社会を築くための大事な礎になります。
これからも、世界をもっとワクワクさせてくれる作品をお待ちしています!
ドコモ未来ラボでは「はじめてだって、楽しめる!」をコンセプトに、プログラミングコンテストに加えて全国でのプログラミングワークショップや小学校への出張授業なども実施しています。
学ぶためのサポートが整っている点にも、プログラミングの技術だけでなく、発想力や表現力を含めたトータルでの「未来をつくる力」を重視したいという想いがこめられているのでしょう。
受賞者の素顔を覗いて見ると、学んだプログラミングの技術と家族を想う気持ちをベースに課題解決に向かうお兄ちゃんであったり、創造することが大好きで表現手法のひとつとして今回はプログラミングを選んだ女の子であったりと、きちんと地に足をつけながらも未来に向かっている等身大の子どもたちがいました。
次はどんな子どもたちが「未来を切り拓く力」を見せてくれるのでしょう。楽しみに思いながら、会場を後にしたのでした。
ドコモ未来ラボ
https://docomo-mirai.tda.docomo.ne.jp/lab/
(写真・文:山田井ユウキ、編集:マイナビ子育て編集部)
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