取引先になりすました「AI詐欺」注意…被害防ぐ“30秒の確認”とは セキュリティーのプロが説く3つの鉄則
- オトナンサー |

AI詐欺の代表的な手口とは?(画像はイメージ)
2026年現在、AI(人工知能)はもはや「新しい技術」ではなく、私たちの生活に欠かせないインフラとなりました。日々の業務メールの作成から、会議の要約、外国語のリアルタイム翻訳、さらにはクリエイティブな画像生成に至るまで、AIの恩恵を受けない日はありません。
しかし、その圧倒的な利便性が広がる影で、AIを悪用した詐欺やサイバー犯罪もまた、急速に高度化・巧妙化しています。特に2026年に警戒が必要なのは、生成AIの技術を悪用した「なりすまし」や「詐欺」です。これまでは専門的な知識が必要だったサイバー攻撃が、AIによって自動化、低コスト化され、誰でも簡単に実行できる環境が整ってしまいました。私たちは今、AIの便利さを享受すると同時に、かつてないほど身近な脅威に直面しているのです。こうしたAI詐欺の代表的な手口や防御の考え方については、AI詐欺の仕組みと対策を解説した最新のセキュリティー解説の記事でも整理されています。
生成AIの進化により「本物と偽物の境界線」が消滅
最大のリスク要因は、生成AIの進化によって「本物と偽物の境界線」が消滅しつつあることです。かつてのフィッシング詐欺メールに見られたような不自然な日本語や画質の荒い画像といった違和感は、最新のAIモデルではほぼ解消されています。
AIを使って自然な口調の文章、本人の声紋を完全に再現した音声、そして表情の微細な動きまで模倣した「ディープフェイク映像」が、一般家庭のパソコンでも短時間で作成可能になりました。
こうした技術の進化に対し、私たちの防衛意識は追いついていません。2025年に行われたある国内のプライバシー調査では、衝撃的なデータが明らかになりました。「仕事でAIツールを使用する際、考慮すべきプライバシーやセキュリティー上の問題を十分に理解していない」と回答した日本人が92%に上ったからです。この知識の空白こそが、攻撃者にとって最大のつけ込みどころとなっているのです。
攻撃者の狙いは「端末」ではなく「人の心」
ネット上における通信データを暗号化し、実際のIPアドレスの代わりにVPNサーバーのIPアドレスを使用することで、オンラインデータを第三者から保護する「VPN」というサービスがあります。
サイバーセキュリティの専門家であり、VPNサービスを手掛けるNordVPNの最高技術責任者(CTO)を務めるマリユス・ブリエディスさんは、AI時代の詐欺の本質を次のように指摘します。
「AIを使った詐欺の最終的な狙いは、依然としてアカウントや端末、個人データへの侵入です。ただし、その手口が変わってきています。従来のように技術的な防御を突破しようとするのではなく、AIを使って人の判断そのものを突破しようとするのです。攻撃者は『今すぐ対応が必要』『この件は内密に』といった緊急性や圧力、秘密性を演出し、被害者が冷静に確認する時間を奪います。そして判断をコントロールされてしまうと、送金の承認、ワンタイムコードの共有、正規に見えるリンクのクリックなど、本来守るべきアクセスを自ら渡してしまうのです」
今後遭遇する可能性が高い「AI詐欺」の具体的手口
では、具体的にどのような手口が予想されるのでしょうか。ブリエディスさんが警告する典型的なパターンは次の通りです。
■ディープフェイク音声・映像詐欺
上司や家族、友人の声や映像をAIで複製し、電話やビデオ通話をかけてくる手口です。「事故に遭った」「会社の送金でトラブルが起きた」などと緊急事態を装い、即座の振り込みやパスワード変更を要求します。声や表情が本人そのものであるため、冷静な判断が難しくなります。
■高度なサポート詐欺とワンタイムパスワード搾取
銀行やクレジットカード会社など、実在する企業のサポートセンターを装い、AIチャットボットや自動音声で連絡してきます。「不正利用が疑われています」と不安をあおり、本人確認と称してワンタイムパスワードを読み上げさせ、アカウントを乗っ取る手口です。
■ビジネスメール詐欺の巧妙化
取引先の担当者になりすまし、請求書の振り込み先の変更を依頼します。過去のやりとりをAIが学習し、文体や言い回しを忠実に再現するため、長年取引のある相手でも違和感に気付きにくくなっています。
■ロマンス詐欺・データ収集型詐欺
マッチングアプリやSNS上で、AIが生成した架空の人物になりすまし、恋愛感情を利用して投資話や資金移動を持ちかけます。また、クイズや診断、プラグイン、正体不明のアプリなどを通じて集めた個人情報が、将来的ななりすましや音声・映像生成の材料として再利用される点にも注意が必要です。ブリエディスさんは、「多くのAI詐欺はデバイスを直接攻撃するのではなく、時間に追われた判断を狙っています」と指摘します。
緊急の送金指示を受けた場合に役立つ“30秒の確認”
こうした脅威から身を守るために、特別な技術スキルは必要ありません。重要なのは、日々の行動習慣を見直すことです。まず、緊急の連絡こそ疑う習慣を持ちましょう。詐欺師は必ず「今すぐ」「至急」「誰にも言わないでほしい」といった言葉を組み合わせ、冷静な判断を妨げてきます。感情を揺さぶられたときこそ、「これは判断をハッキングされているかもしれない」と一度立ち止まることが最大の防御になります。
次に、「アウト・オブ・バンド(別経路)」での確認を徹底することです。連絡が来たルートとは異なる手段で事実確認を行いましょう。例えば、上司から電話で送金指示があった場合、一度電話を切り、社内チャットやあらかじめ登録している番号にかけ直して確認します。この30秒の確認が、数時間、あるいは数日に及ぶ後処理や大きな金銭的被害を防ぐことになります。
日常的にできるAI詐欺対策
AI詐欺への対策は、特別なツールよりも基本的な設定と習慣の積み重ねが効果的です。次の3つの対策に取り組んでください。
【日常的にできるAI詐欺対策】
・維持
多要素認証(MFA)やパスキーを有効にし、OSやアプリ、セキュリティーツールは常に最新の状態を保ちましょう。SNSやオンライン上で公開する音声、動画、個人情報は最小限に抑えることも重要です。
・実行
金銭や機密情報に関する依頼は、必ず別の通信手段で確認してください。家族や職場で非常時の「合言葉」を決めておくと、AIによるなりすましを見抜く助けになります。パスワード管理ツールの活用や、コンテンツの出所を意識することも有効です。
・回避
ワンタイムパスワードや画面共有を他人に伝えないでください。衝動的な支払いや、正体不明のアプリ、過剰な権限を要求するツールのインストールは避けましょう。
ブリエディスさんは「確認を例外ではなく標準動作にしましょう。わずか30秒の確認が、何時間もの後処理を防ぎます」と強調します。
あなたが情報漏洩源にならないために
最後に、AIツールを使う際は「どこまで情報を入力してよいか」を常に意識する必要があります。業務上の機密情報や顧客データ、自分や家族の個人情報を安易に生成AIへ入力すると、その情報が学習や保存を通じて将来的なリスクにつながる可能性があります。
AIは便利な相談相手に見えますが、情報の取り扱いに関しては公共の掲示板と同じ慎重さが求められます。利用前にプライバシー設定を確認し、学習利用をオプトアウトできる場合は設定を見直してください。「これは入力しても問題ないか」と一呼吸置く判断が、AI時代を安全に生きるための重要な防御策となるのです。
オトナンサー編集部
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